日々食べ歩きをするフードライター・森脇慶子さんが、絶対に外さない東京のレストランをピックアップ!焼鳥や焼肉、鮨、中華など、さまざまな料理ジャンルからイチ押しの一軒をご紹介します。
目 次
- 1.【鮨の名店】師匠の鮨をオマージュし、独自の進化を遂げた唯一無二の鮨
- 2.【焼鳥の名店】前代未聞の薪焼鳥。薫香溢れる串の数々は唯一無二の美味しさ
- 3.【蕎麦の名店】店主こだわりの空間で味わう、挽き立ての蕎麦と一品料理
- 4.【焼肉の名店】焼肉界のレジェンドが提唱するタレ焼肉の美味しさ
- 5.【中華料理の名店】小皿で味わう香港の味。伝統の美味しさを軽やかに楽しみたい
- 6.【日本料理の名店】薪と炭の二刀流で独自の世界を切り拓く和食の新星が銀座でリスタート
- 7.【イタリア料理の名店】名物“タリヤン”を満喫できる北イタリア料理の名店
- 8.【フランス料理の名店】フレンチ方程式から生まれる美食の解を堪能する。口福のひととき
1.【鮨の名店】師匠の鮨をオマージュし、独自の進化を遂げた唯一無二の鮨
匠 鮨 おわな(東京都/恵比寿駅)
2020年から3年連続でミシュランの一つ星を取り続けている恵比寿の「匠 鮨 おわな」。店名に冠した“匠”の文字からも伺えるように、ご主人の小穴健司氏は、四谷の名店「すし匠」出身。中澤圭二氏のもとで10年間研鑽を積んだキャリアの持ち主です。それだけに、その実力のほどは推して知るべしでしょう。こぢんまりとした店内は、白木のカウンターに檜の天井と高級感漂う雰囲気ですが、子供連れでも来られるよう完全個室を用意するなど、さりげない心配りが嬉しい一軒です。
それは鮨も同様。気温に合わせて酸度を変える鮨飯には、鮨用に選んだ宮城産の米“銀坊主一族”を用い、鮨酢は修業先と同じく鮨ダネによって赤酢と白酢を使い分けるなど、握りに対する細やかな配慮が、地に足のついた美味しさの所以でしょう。肴と握りが交互に出るスタイルも、師匠へのいわば、オマージュ。独自のアレンジも秀逸です。
元記事を読む:https://www.kiwamino.com/articles/selections/15874
2.【焼鳥の名店】前代未聞の薪焼鳥。薫香溢れる串の数々は唯一無二の美味しさ
薪鳥 新神戸(東京都/赤坂見附駅)
再開発のため麻布十番から赤坂に移転、2023年11月にリニューアルオープンした「薪鳥 新神戸」。前店に比べグッと広くなった店内には薪窯も一つ増えて2台となり「おかげで焼きがよりスムーズになり、精度も上がりました」とは「薪鳥 新神戸」の疋田豊樹大将。
扱う鶏も秋田の高原比内鶏と兵庫の高坂鶏、そして山口の長州鶏というラインナップに変わりはありませんが、確かに焼きはよりパワーアップ。同店の名刺代わりとも言える腿肉は、香ばしい薫香はそのままによりしっかりとした焼き方となり、旨みが凝縮。続く高坂鶏のお刺身も進化。以前は胸肉のみだったところに、その白レバーを交互に重ねて提供。軽やかなコクと旨みの余韻を楽しませてくれます。〆のそぼろ土鍋ご飯も必食の逸品です。
元記事を読む:https://www.kiwamino.com/articles/selections/25397
公式Instagram:https://www.instagram.com/hikihiki07/
3.【蕎麦の名店】店主こだわりの空間で味わう、挽き立ての蕎麦と一品料理
浅草ひら山(東京都/田原町駅)
田原町駅から歩いて数分の場所に佇む、蕎麦処「浅草ひら山」。店内に一歩足を踏み入れると、職人が手作業で仕上げた胡桃の木のテーブルやカウンター、モダンな鉄製の照明、漆喰の壁など、こだわり深い設えが迎えてくれます。家具やインテリアで、空間に多くの曲線を取り入れているのも特徴。温もりある柔らかな雰囲気が伝わります。
ご主人の平山周氏は、名店「ほそ川」出身の実力派。玄蕎麦から仕入れ、2階にある製粉室で、剥きたて挽き立てで十割蕎麦を提供しています。蕎麦の実を挽く特注品の石臼は、ずっしりとした重さと石の特性によって、のど越しが良く香り豊かな蕎麦に仕上がるのだそう。さらに、季節の食材を用いた一品料理にも注目。カウンターで揚げる天ぷらは、食事のペースを見ながら出来立てを提供してくれます。心地よい空間で、蕎麦や一品料理を味わってみてはいかがでしょう。
元記事を読む:https://www.kiwamino.com/articles/selections/26225
4.【焼肉の名店】焼肉界のレジェンドが提唱するタレ焼肉の美味しさ
誇味山(東京都/乃木坂駅)
焼肉ブームの先駆けとなった用賀「ら・ぼうふ」を始め、牛一頭買いで話題を呼んだ駒沢「焼肉ホルモンこそっと」等々、名店を手がけてきた焼肉界のレジェンド込山秀規氏。その彼が満を持して独立、西麻布に「誇味山」をオープンしたのは2019年のこと。独立後も、込山氏自ら芝浦の食肉市場まで足を運び、牛を厳選。A 5ランクの黒毛和牛だけを一頭買いするスタイルはそのままに、ここでは原点回帰とも言えるタレ焼きの美味しさを提唱。
自慢のおまかせコースでは、サーロインやヒレを始めとする様々な部位を、それぞれの肉質に合わせ、異なるタレで味付け。肉の持ち味を最大限に引き出しています。ベストな状態で味わってもらえるよう、いずれの肉も、基本は込山氏自身が目の前で焼きあげてくれるのが頼もしい限りです。焼肉の合間には「和牛茶漬け」や「シャトーブリアンのカツサンド」といった一品料理も登場し、最後まで舌を飽きさせません。〆の冷麺も美味。
元記事を読む:https://www.kiwamino.com/articles/selections/20430
5.【中華料理の名店】小皿で味わう香港の味。伝統の美味しさを軽やかに楽しみたい
一平飯店(東京都/麻布十番駅)
麻布十番の賑やかさから一歩外れた路地中に、ポツンと灯る看板が「一平飯店」。「桃仙閣」オーナーの林亮治氏と筋金入りの香港迷(広東語で香港ファンの意味)である安達一平シェフが、ガッチリタッグを組んで始めた香港料理の名店です。「赤坂璃宮」で香港の魅力に目覚めた安達シェフ、本場に通うだけでは物足りず、現地で2年半研鑽を積んだ手練れです。
「この店では、素材を生かしたシンプルな美味しさと食べ疲れしないよう、一歩引いた味を心がけています」とは、安達シェフ。スペシャリテの一つ「フカヒレの上湯蒸しスープ」は、まさにその一言を象徴する逸品でしょう。おまかせのコースは、焼物や飲茶といった香港の普段着の料理からフカヒレなどの高級乾貨を使った一皿まで14品で構成。安達シェフが本場で培った香港のテイストをベースに、林氏のセンスを生かした一皿一皿は、現地の力強さを残しながらも、洗練された美味しさにあふれています。
元記事を読む:https://www.kiwamino.com/articles/selections/21554
6.【日本料理の名店】薪と炭の二刀流で独自の世界を切り拓く和食の新星が銀座でリスタート
麻布室井(東京都/銀座駅)
再開発のため、麻布十番の店を閉め銀座へと移転。2023年12月にリニューアルオープンした「麻布室井」。以前に比べグッと広くなった店内には、炉窯が2台設えられ、カウンター席も2席増えて10席に。個室も備わるゆったりとした空間の中、薪火と炭火を巧みに使い分けた旬の味を楽しませてくれます。
「窯が2台になり、それぞれ炭と薪に分けて扱うことができ、火が扱いやすくなりました。」とはご主人の室井大輔氏。聞けば、魚など皮をパリッと焼きたい食材は炭火で、ジューシーに仕上げたい野菜や薫香をつけたい場合は薪火でと使い分けているそう。素材感を生かしながらも、さりげないアレンジを加えた一皿一皿が、コースの流れにメリハリをつけ、室井氏の気さくな応対と共に記憶に残るひと時を演出しています。
元記事を読む:https://www.kiwamino.com/articles/selections/24333
7.【イタリア料理の名店】名物“タリヤン”を満喫できる北イタリア料理の名店
Ostu(東京都/代々木公園駅)
代々木公園の外れに楚々として佇む北イタリア料理店「Ostu」。2007年のオープン以来、郷土イタリアンの名店として美食家たちの舌を捉えてきた実力店です。オーナーシェフの宮根正人氏は、ピエモンテ州のバローロ村で5年間研鑽を積んだキャリアの持ち主。それだけに、メニューには“カルネクルーダ”(生肉のタルタル、お店では馬肉を使用)や“牛頬肉のバローロ煮込み”、“トリノ風仔牛のカツレツ”といったピエモンテの味が並びます。
なかでも白眉は、ピエモンテ地方の伝統的な手打ちパスタ“タヤリン”。卵黄をたっぷり使った卵麺で、一度半乾燥させることから生まれる独特の食感と歯触りの軽やかさが特徴でしょう。また、晩秋に登場する白トリュフメニューも出色の美味しさです。
※郷土料理を召し上がりたい場合は、事前にご連絡をお願いします。
元記事を読む:https://www.kiwamino.com/articles/selections/18165
8.【フランス料理の名店】フレンチ方程式から生まれる美食の解を堪能する。口福のひととき
l’algorithme アルゴリズム(東京都/白金高輪駅)
美食のためのフレンチ方程式、そんな意味を持つフランス料理店「アルゴリズム」。
知る人ぞ知る美食スポット白金北里通りにひっそりと店を構えて5年、その安定感のある美味しさでグルマンらの胃袋をしっかりと捉えています。
哲学めいた店名やiPadに表記された謎解きのようなメニューに、一瞬、難解な皿の数々を連想させますがご安心を。料理は独創的でありながらも、何を食べていただきたいかがわかる明快な美味しさが身上です。それも、全国から取り寄せる上質な素材とそれに対する深い洞察力、そして緻密な計算と技術力があればこそ。クラシックからモダンフレンチまで様々なガストロノミックレストランで研鑽を積めばこその実力を、僅か8席のカウンターで気さくに楽しめるのも嬉しい限りです。
元記事を読む:https://www.kiwamino.com/articles/selections/14248
どこも一度は味わっていただきたい美味しいお店ばかりです。
ぜひお店選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。
※こちらの記事は2024年10月06日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。