日々食べ歩きをするフードライター・森脇慶子が絶対に外さない、行きつけのイタリアンレストランをご紹介!最新のお店から人気の予約困難店まで、様々なお店をご紹介します。
目 次
1.肉質に合わせて火入れを調整した真骨頂の肉を味わう
三和(東京都/白金台駅)
中目黒「ロデオ」時代から巧みな肉焼きで人々を魅了してきた渡邊大佑シェフが独立。白金台の裏道に静かな大人のリストランテ「三和」を開きました。
オープンキッチンの店内で供せられるのは、炭火焼きの肉をメインとした旬の味のフルコース。ニョッコフリット(揚げパン)と共に頂く切りたての生ハムなどの定番に加え、晩秋には真鱈白子のカツレツ、春には茹で上げホワイトアスパラ等々、季節の食材が舌を楽しませてくれます。
とはいえ、真骨頂はやはり肉。常時5〜6種ほどが揃うそれは、全国6ヵ所の牧場から取り寄せる牛や猟師指定の蝦夷鹿、岩手県産ほろほろ鳥など充実の内容です。コースでいながら、肉とパスタは好みを選べるのも嬉しいシステム。それぞれの肉質に合わせて火入れを調節。焼き上がりをイメージしつつ焼き上げていく肉は、いずれも得心のいく旨さです。
2.名物“タリヤン”を満喫できる北イタリア料理の名店
Ostu(東京都/代々木公園駅)
代々木公園の外れに楚々として佇む北イタリア料理店「Ostu」。2007年のオープン以来、郷土イタリアンの名店として美食家たちの舌を捉えてきた実力店です。オーナーシェフの宮根正人氏は、ピエモンテ州のバローロ村で5年間研鑽を積んだキャリアの持ち主。それだけに、メニューには“カルネクルーダ”(生肉のタルタル、お店では馬肉を使用)や“牛頬肉のバローロ煮込み”、“トリノ風仔牛のカツレツ”といったピエモンテの味が並びます。
なかでも白眉は、ピエモンテ地方の伝統的な手打ちパスタ“タヤリン”。卵黄をたっぷり使った卵麺で、一度半乾燥させることから生まれる独特の食感と歯触りの軽やかさが特徴でしょう。また、晩秋に登場する白トリュフメニューも出色の美味しさです。
※郷土料理を召し上がりたい場合は、事前にご連絡をお願いします。
3.フレンチレストランが手掛けるイノヴェーティヴ・イタリアン
peace(東京都/三越前駅)
ミシュランの一つ星フレンチ「ラペ」の松本一平シェフが新たに仕掛けたイノヴェーティヴ・イタリアンレストラン「peace」。店を任された大島孝仁シェフは、イタリア料理畑を歩みつつ、フレンチにも関心を持ち「ラぺ」に入社。7年間研鑽を積んだ経歴の持ち主です。曰く「フレンチとイタリアン、そして少しだけ和を融合させている」そうで、例えば定番予定のカルツォーネ。
ピザ生地を用いるところはイタリアンですが、中身の組み立て方はフレンチのパイ包み焼きをイメージ。更に、白身魚の塩麹漬けを具に用いるなど巧みなフュージョン効果で舌を魅了します。しかも、その魚には未利用魚を使用。サスティナブルをテーマにした料理への取りくみも見逃せません。ちなみに料理はお任せコース一本のみ。自家製ソフトクリームがデザートに出るサプライズも好評です。
4.シチリア料理の名店がリニューアルオープン!
トラットリア シチリアーナ・ドンチッチョ(東京都/青山一丁目駅)
古くから地中海の十字路として、アラブやスペイン、アフリカなどの影響を強く受けてきたシチリア。食も然りで、柑橘類やハーブ、スパイス使いなど独自の個性的な食文化を形作ってきました。そんなシチリアの魅力をいち早く発信してきたのが、青山「トラットリア・シチリアーナ・ドンチッチョ」の石川勉オーナーシェフです。今年の2月、オープン17年目にして表参道から青山一丁目に移転リニューアル。
とはいえ、シチリアのトラットリアを彷彿とさせる活気あふれる雰囲気は以前のまま。シチリア名物の“鰯とウイキョウのカサレッチェ”や“カジキマグロのパレルモ風“などの定番メニューも健在です。一見、どこにでもあるようでいてどこにもない美味しさ、それが、食べ飽きることのない石川流シチリア料理の真骨頂です。
どこも予約困難な人気店ではありますが、一度味わっていただきたい美味しいお店ばかりです。ぜひお店選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。
※こちらの記事は2024年11月28日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。