大阪には、古くから鶏肉を使った料理の文化が根付き、伝統的な焼鳥店から新店まで軒を連ねています。地鶏をはじめとする食材や使用する炭にこだわったお店も多数。今回、プレミアム美食メディア「KIWAMINO」では、大阪で一度は行きたい焼鳥の名店をご紹介。店選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。
目 次
1.匠の技で焼き上げる、日本三大美味鶏のひとつ「比内地鶏」を堪能
市松(大阪府/北新地駅)

北新地駅から歩いて4分程の好立地にあるのが「市松」。駅から近い場所ながらも、都会の喧騒を感じさせない、隠れ家のような雰囲気です。目を引くL字のカウンター席は調理の様子が眺められる特等席。ほかにも3~4人で利用できる半個室も備わっているので、大切な日の利用にもおすすめです。
いただけるのは、店主・竹田英人氏が愛してやまないと言う「比内地鶏」を使った焼鳥。赤々と燃える熾火を熟練の技で巧みに操り、一品一品心を込めて提供します。ぜひ、串から抜かずにいただきましょう。季節の食材を使用したコースは焼鳥と串焼のバランスを重視しており、旬の味わいをじっくりと堪能できます。一品ずつ、丁寧に料理の説明をしてくれるのも嬉しいですね。日本酒やワインも豊富に揃い、なかでも店主が厳選した「竹鶴」はしっかりとした酸味が、旨味たっぷりの鶏の脂と相性抜群です。
2.バーのような店内でいただく「南信州地鶏」を使用した焼鳥
炭火焼鳥 いこか(大阪府/北浜駅)
「炭火焼鳥 いこか」は北浜駅から徒歩約8分の場所に佇む、バーをイメージした焼鳥店。照明を程よく落とした店内は、ワイングラスを飾ったり和紙素材のクロスを使用していたりと、和と洋を融合させた空間です。提供する品々は全て自家製。味や品質にこだわっているだけではなく、ゲストの食事の進み具合に合わせてサーブするなど細かな心配りも魅力です。
鶏肉は、肉質が自慢の「南信州地鶏」や「京赤地どり」など新鮮なものを使用。紀州の高級備長炭で焼いていくと、後味のよい肉汁が詰まった絶品の一本へと仕上がります。ジューシーな味わいの「せせり」、表面をパリッと焼き上げた「京赤地どり」のもも肉のたたきやおにぎりも、ぜひいただきたいメニューです。地酒のほか、ボトルワインも豊富に用意。女性も立ち寄りやすく、お洒落でサービスも行き届いたお店で、自慢の鶏料理を堪能してみては。
3.長期育成された「黒王」の焼鳥で、世界中の人たちを魅了する
やきとり松岡(大阪府/谷町6丁目駅)
閑静な住宅街・上本町エリアにある「やきとり松岡」は、海外で研鑽を積んだ店主が“すべての国の人に贅沢な日本の鶏料理を食べてもらいたい”という思いのもと開業したお店です。カウンターのみのシンプルな店内にはアートを飾り、和モダンな雰囲気を演出。また、焼鳥店では珍しい英語表記のメニューを用意するなど、海外経験豊富な店主だからこその心遣いが光ります。
焼鳥は、鹿児島の黒さつま鶏「黒王」をメインに提供。自然豊かな土地で平飼いされ、150日かけて育てられた地鶏は、甘さが一番の特徴なのだそう。弾力もあるため、その甘さは噛めば噛む程ににじみ出てきます。お酒は“幻の日本酒”とも言われる「十四代」シリーズをラインナップ。ほかにも、関西ではなかなかお目にできないレアな銘柄も揃い、料理に華を添えます。店主の手元がみられるカウンター席で、至福のひとときを味わいましょう。
4.様々な山の素材を合わせたコース料理で、新鮮な鶏の希少部位を味わう
鶏料理 山はしる(大阪府/天満駅)
天満駅から徒歩約5分、商店街の中にありながら高級和食店のような風格を漂わせる焼鳥店「鶏料理 山はしる」。1階はカウンター8席、2階にはテーブル席が用意されています。貫禄のある檜の一枚板を使用したカウンターは、DIYで仕上げたというこだわりぶり。接客も評判で「リピーターになりたい」というゲストが後を絶ちません。
お店でいただけるのは“山からの風景をコースにまとめた鶏料理”。様々な山の素材と鮮度抜群の鶏を合わせて、季節感のある料理に仕立て上げます。鶏は銘柄にこだわることなく、日ごとにベストな地鶏のみを仕入れているのもポイント。朝挽き鶏を一羽丸ごと調理しているため、希少な部位が味わえるのも大きな魅力と言えるでしょう。
5.美味しい焼鳥に並々ならぬこだわりを持つ、和の趣に満ちた一軒
焼鳥 YAMATO(大阪府/北新地駅)
北新地駅から歩いて4分ほど、ビルの5階にお店を構える「焼鳥 YAMATO」。温かみのある照明と季節の花々に彩られた店内は、和の趣に満ちた落ち着きある空間です。通常はなかなかお目にかかれない、上質な鶏料理が楽しめるこちらのお店。専用の鶏舎を持つなど、鶏の生育や処理に並々ならぬこだわりを感じさせます。
お店では鶏肉販売店で培ってきたノウハウを活かし、素材の旨味を最大限に引き出した料理を提供。ストレスがかからないよう、のびのびと飼育された鶏は、絶妙な技と火入れでここならではの逸品に早変わり。お酒好きで収集家のオーナーが厳選した銘酒も充実のラインアップ。なかでもワインは常時100種類、約400本も用意されているので、お好みの一杯を探してみるのもおすすめです。
6.有名店の技と味を受け継ぐボリューム満点のコースで、鶏の旨味を堪能
松明(大阪府/北新地駅)
北新地の予約困難店「市松」の姉妹店としても有名な「松明」。シックな雰囲気を醸す店内で、本店の技と味を受け継いだ比内地鶏の焼鳥を楽しめる、隠れ家的な一軒です。お店のコンセプトは“温故知新”。本店とは異なるコース内容で、お店独自の魅力を打ち出します。明るくカジュアルながらも、丁寧さを感じられる接客も好評です。
お店自慢のふっくらとしたジューシーな焼鳥は、炭火の放射熱が均一になるように工夫した焼台によって作られます。鶏の旨味たっぷりの出汁まで余すことなく堪能できるよう、鍋や雑炊などのメニューが登場することも。約17品というボリューム満点のおまかせコースで、鶏を思う存分味わってみては。
7.使い勝手の良さ重視!肩肘を張らないショートコースで比内地鶏を満喫
松里(大阪府/北新地駅)
北新地の繁華街にお店を構える「松里」は1軒目にはもちろん、飲み足りないときの2軒目や締めのお店としても使いやすい、肩肘を張らないスタイルの焼鳥店。ゲストの使い勝手の良さを重視し、1時間程度のショートコースをメインにしているのが、大きな特徴です。アラカルトメニューも豊富なため、コースの後に追加もできるのが嬉しいところ。
数々の賞に輝く同店ですが、店内は会話もしやすい雰囲気で「気軽に比内地鶏を楽しんでほしい」というオーナーの想いが反映されている様子。一つひとつ丁寧な仕事で仕上げる鶏料理は、格別の味わいです。コースの締めに提供されるシンプルなラーメンは、隠れた人気メニュー。様々なタイプの鶏料理をいただけば、一度だけでなく二度三度と訪れたくなることでしょう。
〆文
こだわりの素材を絶妙な火入れでいただく焼鳥。食通も唸らせる、一度は行きたい焼鳥の名店の味を、ぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。
※こちらの記事は2025年03月19日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。