丸の内や銀座は、会食に利用することが多いエリアです。多数の美食どころが点在していますが、高級店のイメージがあり、敷居の高さに躊躇してしまうことも。そんな丸の内・銀座エリアでも、美味しい日本料理をリーズナブルに楽しめるだけでなく、顔合わせや結納のような特別なシチュエーションでも利用できる、完全個室が備わった店を5軒紹介します。
目 次
1.京町屋の設えの中で堪能する正統派懐石
銀座 よし澤(東京都/銀座一丁目駅)
銀座駅一丁目駅から徒歩約1分、都会のビル内とは思えない京町屋をイメージした設えが美しい「銀座 よし澤」。坪庭のアプローチを抜けると、ほのかに薫るお香が非日常へと誘います。
店主の吉澤定久氏は、京都と東京で修業。2010年オープンの「ぎんざ一二岐」、続いて2014年に開店した「銀座 よし澤」でミシュラン一つ星を獲得。美食家から一目置かれる存在です。なかでも注目は、物語ある構成のコースに登場する人気看板料理の「鰆の藁焼き」。最旬の鰆を使い、ふっくらとした身を包む芳しい藁の香りが食欲を刺激します。
有田焼の器がさりげなく置かれる店内には、それぞれ異なる壁画が描かれた4名用と6名用の個室を用意。細やかな装飾にも凝った上質な空間で、正統派の懐石を楽しむことができる極上の時間が流れます。
2.格調高い空間で王道の日本料理を
日本料理「和田倉」/パレスホテル東京(東京都/大手町駅)
大手町駅直結、皇居外苑前に位置する「パレスホテル東京」6階に店を構える日本料理「和田倉」。店内には石造りの壁を水が伝う、自然と調和した格調高い空間が広がります。
料理長の泉 槙悟氏は、老舗旅館で9年の修業後、2012年に株式会社パレスホテルへ入社。同店ではホテル独自のルートから、旬の上質な食材を厳選し、日本料理の王道を守るひと皿を生み出していきます。皇居外苑の「和田倉濠」や「和田倉橋」が店名の由来。皇居外苑の豊かな緑や都心のオフィス街を見渡せる魅力的なロケーションです。
ホテルオリジナル純米吟醸酒「壱ノ壱ノ壱」など、多数ある日本酒もさることながら、ソムリエがセレクトするワインと日本料理のマリアージュもまた格別。和洋9室の個室を備え、ビジネスや記念日など大切な時間を過ごす会食に最適です。
3.京料理を進化させた“新・江戸前 東京スタイル”
六雁(東京都/銀座駅)
美食店がひしめく銀座並木通りの一角に位置する日本料理店「六雁」。料理長の秋山能久氏は、東京の「割烹すずき」で修業をスタート。精進料理の名店「月心居」にて研鑽を積み、2008年、同店の総料理長に就任しました。
新鮮な旬の食材を駆使した料理の中でも、野菜の扱いに定評があります。全国の生産者を訪ね、インスピレーションを得て編み出したのが、10種類の野菜をテリーヌ風に仕立てた「季節野菜の煮こごり」。
江戸の粋を意識しながらもスタイリッシュに進化した料理に舌鼓を打つ、至福のひとときを過ごすことができます。専用キッチンを備えた8階の「特別室」では、シェフとスタッフが専属で調理を担当。ハレの日に使いたい贅沢な美食空間です。
4.創意を込めた料理が織りなす繊細な味わい
馳創吼龍(東京都/東銀座駅)
東銀座駅から徒歩約3分、歌舞伎座近くのビルに店を構える「馳創吼龍」。ゲストをもてなすための“ご馳走”という言葉を大切にし、伝統の技に創意工夫を加えて旬食材の味わいを引き出します。屋号を馳走ならぬ馳“創”としたのも、クリエイティブな発想を楽しんでもらいたいとの考えから。
店主・髙木一基氏は「銀座 福樹」「銀座中嶋」「銀座うち山」などの名店で修業後、銀座の日本料理店で料理長を務め、独立。和の技法と創造力から生み出されるひと皿の奥深い繊細な味わいに定評があります。
なかでもぜひ味わいたいスペシャリテは「焼き胡麻豆腐」と「鯛茶漬け」。店主のセンスが光る特注の器が、季節の主役をより一層引き立てます。凛とした静謐な個室は、普段使いから特別なシーンまで、使い勝手の良さが魅力です。
5.都心にある数寄屋造りで体験する禅の精神と茶の心
招福楼 東京店/丸ビル36F(東京都/東京駅)
東京駅前の丸ビル36階に広がる雅な空間「招福楼」。明治元年創業という滋賀の名料亭の東京店として誕生し、建築・器・料理・サービスのトータルで日本文化を発信しています。
4代目料理長・中村成実氏は、16歳で禅寺の弟子に入り。精進料理を学び、父が営む料亭で修業後、1992年に同店を受け継ぎました。“古き又新しき日本の美”をコンセプトした料理と器が月ごとに変わるコース「本会席 花」「本会席 月」「本会席 雪」に詰まっているのは、禅の精神と茶の心。
個室の「小間」は4室あり、すべてをつなげると24名まで収容可能。大徳寺・孤篷庵にある、小堀遠州が設計した重要文化財の茶室「忘筌席」の写し「十方の間」は、6名から12名まで利用できる個室です。都心の真ん中とは思えない風雅な食体験を楽しんでみてはいかがでしょうか。
丸の内・銀座と言えば東京の中心地ですが、そのロケーションでも、数寄屋造りなど趣があったり、緑を眺められたりといった個室を備える名店があります。大切な会食やハレの日には、そんな魅力あふれる空間で値段を心配せずに食事を満喫したいもの。今回厳選した特別なシーンにぴったりな店を、ぜひ利用してみてください。
※こちらの記事は2024年10月16日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。