カウンター席で食事を楽しめる名古屋の中国料理店5選

中華料理といえば、大勢で丸テーブルを囲む、といったイメージがありますが、最近では、大皿を分けるより一人ひとりが小皿料理で楽しむ中華が増えています。特にカウンターで味わう独創的な中華が人気。今回は、新しい中国料理店が続々オープンしている名古屋のなかでも、人気のカウンター中華の店を5軒紹介します。

1.劇場型カウンターに届けられる“新しい中国料理の形”

ル シノワ サノ ナゴヤ(愛知県/伏見駅)

2021年11月、泉から伏見に移転オープンし、瞬く間に人気店となった「ル シノワ サノ ナゴヤ(Le Chinois SANO Nagoya)」。オープンキッチンの臨場感を味わえるカウンター席に届けられるのは“新しい中国料理の形”をコンセプトにしたヌーベルシノワです。

オーナーシェフの佐野元彦氏は、中国料理の巨匠・周富徳氏と富輝氏に師事。ホテルなどで習得した広東料理の伝統的調理法に自分のフィルターを通して、独創的なひと皿を創り上げます。たとえば、香港の代表料理「魚の姿蒸し」。フルーツソースを組み合わせ、甘酸っぱさを引き出したこれまでにない味わいです。

赤と黒のコントラストが映える空間は、エレガントでありながらも肩肘張らない居心地の良さ。好みに合わせて毎回一人ひとり違うコースを提案してくれる心遣いも、リピーターを増やしています。

広東料理

ル シノワ サノ ナゴヤ

地下鉄東山線 伏見駅 徒歩約1分

20,000円〜29,999円

2.本場で得た知識と技術をベースに本物の中華の味を再現

雲貴川/ホテルマイステイズ名古屋栄(愛知県/栄町駅)

新栄町「ホテルマイステイズ名古屋栄」内にオープンした雲南省・貴州省・四川省の料理を中心に、中国各地の多彩な料理をコースで提供する「雲貴川」。店主の川島準矢氏は「赤坂四川飯店」、「スーツアン・レストラン陳」、専門学校講師を経て、浜松で「中国四川料理 川龍」をオープンしました。

同店では川島氏が本当にやりたいスタイルを追求。本場で極めた中華料理の知識や技術を用いて、本国で食されている品々を再現した多様な料理をコースで提供しています。

メニューには、四川省ではポピュラーですが日本では珍しい、氷粉(ビンフェン)などのデザートも。目の前で繰り広げられる技、エンターテインメント性も魅力です。川島氏の世界観を目の前で共有できるカウンター席で、オリジナルの中華を楽しんでください。

中華料理

雲貴川/ホテルマイステイズ名古屋栄

東山線/名城線 栄駅 5番出口より徒歩7分

20,000円〜29,999円

3.自家製スパイスや香味オイルを駆使したヘルシー中華

沙龍-saron-(愛知県/新栄町駅)

新栄駅より徒歩約3分。古民家をリノベーションし、どこか懐かしさ漂う店構えの「沙龍-saron-」では、こだわりの“沙龍流料理”を満喫できます。

使用するのは、フカヒレや北京ダック、豆鼓など、中華ならではの食材。中国に古くから伝わる伝統的技法を生かし、広東料理をベースに四川や各地域のエッセンスを加えた名菜の数々が並びます。自家製スパイスや香味オイルを駆使した看板料理「クミン香る羊肉の麻婆豆腐」は、羊肉を使用して高タンパクかつヘルシーに仕立てます。

中華鍋を振るシェフの姿を間近に眺められるカウンター席のほか、シェフズテーブルは、1名から3名で利用可能。臨場感あふれる中華の醍醐味を、味わってみてはいかがでしょうか。

中華料理

沙龍-saron-

名古屋市営地下鉄東山線 新栄駅 徒歩3分

4.日本人好みの和と中華が絶妙に融合した料理

中華割烹わらじん(愛知県/名古屋駅)

名古屋駅から徒歩約10分、路地を少し入った落ち着いた一角に佇む「中華割烹わらじん」。京の町家を思わせる趣のある外観に、和と中華を掛け合わせたインテリアが大人の空間を演出します。

そんな雰囲気のなかで味わえるのは、老舗中華料理店「銀座アスター」にて長年調理長を務めたシェフが創り出す、和と中華が絶妙に融合するコース。直送の鮮魚は、XOジャンや山椒のソースなどで中華風に仕上げるほか、刺身などにして和の要素も組み入れます。

全3種のコースでは、近くの柳橋市場や北海道から取り寄せる魚介、愛西市の契約農家が育てる季節の野菜といった、吟味を重ねた素材を使った料理が堪能できます。アラカルトでも楽しめるので、気軽に利用できるのも嬉しいところ。カウンター席や掘りごたつ席でくつろぎの時間を過ごすことができます。

中華料理

中華割烹わらじん

各線 名古屋駅 徒歩5分

8,000円〜9,999円

5.シンガポール料理の魅力を加味した四川料理

1022(愛知県/名古屋駅・国際センター駅)

名古屋駅・国際センター駅から徒歩約7分、円頓寺商店街にひっそりと店を構える中華料理店「1022」。照明を落としたスタイリッシュな店内には8席のみのカウンターが。

同店では「四川飯店」のシンガポール店で料理長を務めた菅谷勇喜氏が繰り出す、独創的でありながらも日本人に向けたアレンジが高評価を得ています。特に際立っているのが、調味料の使い方や風味の個性。

コース料理では季節毎に異なるメニューを堪能できます。様々な調味料や香辛料を使用した料理は、酸味、旨味、辛味が三位一体となり、なんとも言えない複雑な美味しさ。親しい人と一緒に食べれば、おのずと会話も弾むでしょう。

公式HP:https://1022ttt.com/

昨今の中国料理店は、広東や四川などお馴染みの地方料理だけでなく、日本ではあまり知られていない郷土料理などを紹介する店も増えてきました。各店オリジナルの中華を模索し、さまざまな料理との融合を看板にしています。そんな新しいジャンルの中華を、カウンター席で臨場感を味わいながら楽しんでください。

※こちらの記事は2024年04月25日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。

Miki D'Angelo Yamashita

コロンビア大学・パリ政治学院修士。新聞社を経てフリージャーナリスト。専門は別だが、趣味が高じて食担当記者に。延べ3000人料理人インタビュー、約30カ国で食関連を取材。料理本も多数編集。

【MY CHOICE】
・最近行ったお店:未在 / 晴山 / レヴォ /茶禅華
・好きなお店:ギ・サヴォワ / Restaurant KEI / 祇園さゝ木 / 宮坂
・自分の会食で使うなら:ル・ブルキニオン / ラルジャン / 乃木坂しん / 蕎麦おさめ
・注目しているお店:お料理ふじ居 / 日本料理 研野 / ELEZO ESPRIT
・得意ジャンル: スイーツ
・好きな食材:麺類

このライターの記事をもっと見る

この記事をシェアする