愛知県名古屋市に2022年6月にオープンした「虹霓」。四川料理の老舗であり、今もなお名店として多くの美食家達に支持されている「四川飯店」で修業を積んだ店主・篠田昌利氏が腕を振るう中国料理店です。オープンスタイルの厨房を見渡す10席のカウンターでライブ感を楽しみつつ、旬の食材を使った中国料理がいただけます。
名古屋のノスタルジックな住宅街に佇む、一軒家の中国料理店
「虹霓」があるのは、名古屋で最も古い商店街のひとつとも言われる円頓寺商店街から程近い四間道エリア。
住宅地に紛れて佇む町家風の建物が、ノスタルジックな雰囲気の街並みに調和しています。
玄関の扉を開けると迎えてくれるのは、細かな細工が美しい昇り龍のモチーフ。中国で「龍」は「虹」の意味も持つことから、店のオープンにあたってこのモチーフを作ってもらったそうです。
そもそも「虹霓」という店名は、二重に重なった虹を意味し「虹」は雄の龍「霓」は雌の龍のこと。夫婦で店をやる上で、そういった縁起の良いものが自分達に合っているという理由からこの名前に決めたそうで、夫婦二人で支え合いながら店をやっていることが店名からも伺えます。
四川料理の名店「中国飯店」で研鑽を重ねた店主・篠田昌利氏
店主を務める篠田昌利氏は、子供の頃から実家の中国料理店を手伝う中で自然と中国料理の料理人を意識するようになったそう。六本木の「四川飯店」で修業を始め、東京で約9年経験を重ねた後、名古屋に帰郷。名古屋の「四川飯店」や系列店でも腕を磨き、2016年に独立を果たして「明道町中国菜一星」をオープンしました。
県外からも多くのゲストが訪れる予約困難店となりましたが、2022年6月の移転を機に、「虹霓(こうげい)」として新たなスタートを切りました。
カウンター席で楽しむ旬の味覚とワクワク感が詰まった「おまかせコース」
「常にお客様に対して正直でありたい、目の前で喜んで食べていただきたい」という想いから、店内はオープンスタイルの厨房を見渡すカウンター席のみ。どの席に座っても、篠田氏が腕を振るう様子を眺めることができます。
「『四川飯店』の四川料理に則りつつ、違う観点からも見て、お客様が食べたことのないようなものを作るのが自分の料理だ」と、インタビューで語った篠田氏。麻婆豆腐以外は、基本的に「四川飯店」の料理を出さないというスタイルに、料理への想いやこだわりを感じられます。
コースは基本的に「おまかせコース」のみ。仕入れた食材によって毎日コースの内容が変わるので、旬の食材が一週間しか仕入れられなければ、それを使った料理はその一週間しか出会うことができません。「何が出るんだろう?」とワクワクドキドキする感覚もまた、この店の楽しみ方のひとつです。
そんな中でも作り続けているというのが、牛肉を使った料理。牛肉を和風出汁の坦々スープで食べた後、自家製の手打ち麺で追い麺する料理で、元々は実家の中国料理店で出しているお父様が打った麺を使っていましたが、今では篠田氏自身が麺を打っているそう。毎日提供している訳ではありませんが、この料理を楽しみに食べに来てくださるお客様も多い、人気のメニューです。
「お客様に常に正直に向き合いたい」という想いから、クチコミサイトでの紹介をお断りしている「虹霓」。カウンターの目の前で繰り広げられる華麗な職人技や、実際にワクワクドキドキが詰まった料理を体験しに、足を運んでみてはいかがでしょうか?
※こちらの記事は2023年04月17日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。