ごま油を混ぜた濃い油で揚げて、濃口醤油ベースの天つゆで食べる東京の天ぷら。一方で、ごま油を混ぜないあっさりとした油で揚げる京都の天ぷらは、塩や淡い薄口醤油を垂らした天つゆで食べるイメージがあります。そんな京都の軽い天ぷらにマリアージュさせるのは、キレのある酸が心地よい白ワインやロゼワイン、スパークリング。今回は、厳選ワインとともに天ぷらを楽しめる京都の名店を4軒紹介します。
1．オリジナリティあふれる天ぷらを多彩なソースと
ぎをん 藤（京都府／祇園四条駅）
祇園四条駅よりほど近く、京都らしい情緒あふれる一角に店を構える「ぎをん 藤」。町屋建築を改装した店内の、御影石の広々としたカウンター8席の目の前で一品ずつ丁寧に揚げる天ぷらは、各地から取り寄せたこだわりの素材を贅沢に組み合わせたもの。
看板料理「牛フィレの紫蘇巻」や「卵黄の天麩羅御飯」などのオリジナリティある天ぷらを、多彩なソースや薬味とともにコース仕立てで味わえます。店主の藤元健司氏は「ザ・リッツ・カールトン大阪」の「花筐」や「ザ・リッツ・カールトン京都」の「水暉」で腕を振るい、2020年に独立。素材の美味しさを引き出す「べに花油」の一番搾りのみを使用した四季折々の食材の天ぷらを、ソムリエの提案するワインとともに楽しむことができます。
ぎをん 藤
京阪本線 祇園四条駅 徒歩5分
2．一子相伝の技を3代受け継ぐ老舗
天ぷら 京星（京都府／祇園四条駅）
代々の技で素材の風味を余すことなく堪能できる「天ぷら 京星」。卵を使わない衣や揚げ方、粉雪のようにサラサラな独自配合の塩など、一子相伝で伝えられてきた技を受け継ぎ、現在まで3代続く 1947年創業の老舗天ぷら専門店です。花見小路通の小さな通りに面した隠れ家のような佇まいの店内は、揚げたての天ぷらを最も美味しい状態で出すため、9席のカウンターのみ。
まるで泳いでいるかのようなワカサギは、ヒレを広げて衣をくぐらせて揚げる高度な技術が圧巻です。
螺旋を描く三度豆や銀鱗の美しい甘鯛など、店主・榊原俊徳氏の技あり天ぷらは、ワインとともに味わうとまた格別です。
天ぷら 京星
京阪本線 祇園四条駅 徒歩5分
3．こだわりの詰まった京風ヘルシー天ぷら
天ぷらお料理 川辰（京都府／桂川駅）
街の喧騒から離れ、桂川のほとりに店を構える「天ぷらお料理 川辰」。全席掘り炬燵の落ち着いた空間でいただけるのは、本格京風天ぷらとこだわりの日本料理です。あっさりした味わいの天ぷらは、抗酸化作用を持つヘルシーなこめ油を使用。
食材ごとに最適な温度で仕上げられる京野菜は、ワインとの相性も抜群です。天ぷらの素材の味を引き立たてる仕掛けに使われるのは、地元・西田養鶏場の新鮮な卵、亀岡の地下水を仕込み水として醗酵熟成された醤油、そして沖縄の塩・シママースなどの逸品。「八代目儀兵衛」の米を、季節ごとにブレンドした天丼や天茶漬けで締める至福の美食時間を過ごせます。
天ぷらお料理 川辰
JR京都線 桂川駅 東口より徒歩10分
4．アイディアが冴えわたる芸術的な天ぷら
水暉／ザ・リッツ・カールトン京都（京都府／京都市役所前駅）
「ザ・リッツ・カールトン京都」地下1階の日本料理店の中にある天ぷら「水暉」は、重厚感あふれる御影石のカウンター越しに、熟練の職人の仕事を眺められる8席のみ。油の音や香りを五感で楽しめる特等席です。
料理長の小島太典氏が京都を中心に生産者のもとへ足を運び、自身の目利きで仕入れる野菜や、瀬戸内・若狭・駿河でとれた新鮮な魚介など、上質な食材を使用。一番搾りの紅花油を使うことで、軽い衣が素材の旨味をぎゅっと閉じ込め、香りをしっかりと引き出します。シグネチャーメニュー「近江牛フィレ肉紫蘇巻」や「卵黄の天麩羅」には、厳選ワインをマリアージュ。芸術的な天ぷらの美味しさを彩ります。
水暉／ザ・リッツ・カールトン京都
線 駅 「京都駅」から車で約20分
京都らしい風情漂う中、こだわりの詰まった天ぷらを堪能できる人気店を厳選しました。日本料理の中でも、ワインとの相性の良い天ぷら。プロの選んだリストを眺めたり、あるいはソムリエの提案する素材の美味しさを引き出してくれるワインと合わせたり、京都らしい天ぷらに舌鼓を打つ優雅な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
※こちらの記事は2024年02月04日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。
