食通なら押さえておきたい、2023年上期にオープンした話題の寿司店 東京編

今や世界中から寿司を食べに来る時代。職人技が光る人気店は、東京にはすでに数多く存在します。にもかかわらず、話題の新店が次々と誕生する昨今、独自の流儀で表現する寿司店が食通に注目されています。今回紹介するのは、東京で2023年上期にオープンした話題の寿司店。その中でも熟練の名人が握る寿司を、旬の一品料理とともに楽しめる店を厳選しました。

1.旨味を最大限に引き出した、寿司と天ぷらのコラボ

吉祥寺 鮨 天ぷら いわい(東京都/吉祥寺駅)

吉祥寺駅近く、商店街から一本入ると見えてくる檜の扉が目印の「吉祥寺 鮨 天ぷら いわい」。2023年3月にオープン、ミシュラン掲載店「芦屋 いわい」初の東京店となります。メインは、名店で研鑽を積んだ職人が織り成す握りと天ぷら。さらに、素材の一つ一つに工夫を凝らした一品料理が楽しめます。

握りは、赤酢と白酢のシャリをネタによって使いわけてその魅力を引き出し、天ぷらは、食材の持つ「一番良い瞬間」を掴み、本来の美味しさを衣で包み込みます。“旬”が届ける自然の物語を、寿司と天ぷら2種の味わいで満喫できる一軒です。

鮨・天婦羅

吉祥寺 鮨 天ぷら いわい

中央線 吉祥寺駅 徒歩3分

12,000円〜14,999円

2.正統派江戸前寿司と懐石料理の職人技を味わう

町田 鮨 末友(東京都/町田駅)

町田駅から徒歩1分ほどのビルの5階に店を構える「町田 鮨 末友」。ミシュランの星獲得8回を誇る麻布十番「天冨良 よこ田」系列の正統派江戸前寿司店として、2023年2月にオープンしました。ディナーでは8,800円〜22,000円まで6種類のコースが用意されており、そのうちほとんどのコースが、5種類の握りからスタート。

赤酢を使う江戸前寿司ながら、マグロをネタにした握り以外は一般的な米酢飯を使用し、マグロの個性を際立たせます。おすすめは「雲丹のONEスプーン」。スプーンに酢飯とたっぷりの雲丹を乗せた贅沢なひと品です。丁寧に作り出された懐石料理と合わせて、職人技を楽しむことができます。

寿司

町田 鮨なが

小田急小田原線 町田駅 徒歩1分

10,000円〜11,999円

3.人情味あふれる大将との会話も楽しい、技ありの寿司

上野 寿司 祇園(東京都/上野駅)

上野駅徒歩約1分の立地に2023年2月にオープンした「上野 寿司 祇園」。街中の喧騒を忘れさせる上品な空間には、高級感漂うカウンターとプライベート感ある完全個室が用意されています。ゆったり味わいたいのは、ミシュラン掲載店出身の店主が、こだわりぬいた食材で熟練の技を駆使して生み出す、巧緻を極めた一品料理の数々。

握りは食材が活きる味を追求し、新鮮な魚をベストな調理法でゲストに届けます。人情味あふれる大将との会話を楽しみつつ、まずは「おためし会席」8,778円のお値打ちコースからトライしてみてはいかがでしょうか。

寿司

上野 寿司 祇園

各線 上野駅 徒歩2分

12,000円〜14,999円

4.日本各地の珍味を、新しいスタイルの寿司とともに

渋谷 鮨らぼ(東京都/渋谷駅)

渋谷駅から宮益坂を上がり、美竹通りを曲がってすぐ目に留まるのが「渋谷 鮨らぼ」。王道の江戸前寿司はもちろん、あまり市場に出回らないという珍しいネタも楽しめます。店長の田原隆一氏は、寿司割烹や日本料理を中心に修業を積んだ職人歴26年のベテラン。津本式熟成寿司や低温調理の技法などを取り入れた新しいスタイルの寿司が注目を集めています。

2023年5月にオープンしてすぐに話題になったのが、仕込みを丁寧に施した日本各地の珍味。白木が香る優美な空間で、板前が握る至高の逸品を、ソムリエ厳選のワインや日本酒とともにじっくり味わいたい大人の寿司処です。

寿司

渋谷 鮨らぼ

東京メトロ半蔵門線・副都心線・銀座線 渋谷駅 13a出口から徒歩5分

15,000円〜19,999円

5.正統派本格江戸前寿司と旬の逸品料理の合わせ技

立川 すし なんば(東京都/立川南駅)

立川南駅徒歩2分ほどの至便な立地に、2023年2月にオープンした「立川 すし なんば」。シックにまとめられたカウンター席からは外の景色も一望でき、開放感に浸れます。美しい白木で設えられたL字カウンターに映えるのは、熟練の妙味。名店で研鑽を積んだ職人による握りと、丁寧に作られた逸品料理が織り成す珠玉のコースが展開されます。

寿司のネタは、上質な天然物のみを使用。絶妙に炊いた江戸前寿司ならではの赤酢のシャリが、ネタの旨味を引き立てます。彩りを添えるのは、その時期にしか味わえない季節の食材を厳選した懐石料理。技ありの握りとともに、至福のひとときを演出してくれます。

寿司

立川 すし なんば

多摩モノレール線 立川南駅 (出入口4) 徒歩2分

12,000円〜14,999円

6.モダン空間で交互に味わう、ひと手間加えた寿司と料理

目黒すし一(東京都/目黒駅)

目黒駅東口から徒歩約1分、2023年5月にオープンした「目黒すし一」。一際美しい白木のカウンター9席から眺められるライブ感にワクワクしながら、ひとひねり加えた握り10貫と料理6〜10品程度を交互に満喫できます。

和食の料理人の確かな技が繰り出す料理の数々は、藁焼きや炭火焼きを駆使しており、迫力満点。脂ののった季節の魚を目の前で焼き上げ、できたてを堪能できます。新鮮なネタを握った寿司は、季節の恵み満載。ネタに合わせて通常の酢と赤酢を変えたシャリで、珠玉の一貫に仕上げています。有名銘柄だけでなく、季節のお酒も豊富にそろい、旬の味わいを引き立てます。

寿司

目黒すし一

JR線 目黒駅 東口徒歩1分

12,000円〜14,999円

名店系列や、ミシュラン掲載店で修業経験を持つ職人技が期待できる新店ばかりを紹介しました。どの店も新たなスタイルを盛り込み、シャリとネタの工夫を凝らした進化系の寿司にこだわっており、食通からの熱い視線を集めています。リーズナブルなコースも用意されていますので、各店の個性を比較するのもおもしろいかもしれませんね。

※こちらの記事は2024年02月26日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。

Miki D'Angelo Yamashita

コロンビア大学・パリ政治学院修士。新聞社を経てフリージャーナリスト。専門は別だが、趣味が高じて食担当記者に。延べ3000人料理人インタビュー、約30カ国で食関連を取材。料理本も多数編集。

【MY CHOICE】
・最近行ったお店:未在 / 晴山 / レヴォ /茶禅華
・好きなお店:ギ・サヴォワ / Restaurant KEI / 祇園さゝ木 / 宮坂
・自分の会食で使うなら:ル・ブルキニオン / ラルジャン / 乃木坂しん / 蕎麦おさめ
・注目しているお店:お料理ふじ居 / 日本料理 研野 / ELEZO ESPRIT
・得意ジャンル: スイーツ
・好きな食材:麺類

このライターの記事をもっと見る

この記事をシェアする