食通が通う、東京のおすすめイタリアンレストラン5選

日本人にとっても馴染みのあるイタリア料理。地域によって特徴があり、北部では肉や乳製品を、南部では魚介類を多用した料理が一般的です。ナポリやトスカーナなどの郷土料理は、日本でもポピュラーですね。今回は、イタリア各地で修業したシェフによる本場の味わいが満喫できる店をご紹介。通いたくなる、東京のイタリアンレストラン5軒を厳選しました。

1.日本の旬とイタリア伝統料理をつなぐ創作コース

リストランテ・ホンダ(東京都/外苑前駅)

外苑前駅から徒歩約5分、美食店が散在する路地に佇む「リストランテ・ホンダ」。シックで落ち着いた店内は「また帰ってきたくなる」温かさに満ちています。イタリアとフランスでの修業経験を持ち、名店「アルポルト」にて副料理長を務め、王道を歩んできた本多哲也シェフ。イタリアの伝統を原点にフレンチの要素も備え、和食や中華のニュアンスも織り交ぜた料理で、洗練されたひと皿を生み出します。

「ウニのタリオリーニ」は、クリームを使わずに素材を引き立て、日本人らしい感性を大切にしたスペシャリテ。香り、食感、色彩のさまざまなグラデーションを駆使したイタリアンには魅了されずにいられません。

イタリア料理

リストランテ・ホンダ

東京メトロ銀座線 外苑前駅 3番出口より徒歩5分

20,000円〜29,999円

2.長きにわたり人気を誇る王道イタリアンの雄

リストランテ濱崎(東京都/原宿駅)

青山から移転し、原宿駅より徒歩約4分の東郷記念館2階に店を構え、窓一面に緑あふれるインテリアが魅力の「リストランテ濱崎」。生産者のヒストリーを踏まえて吟味された素材独自の香りや旨みを引き出し、繊細で華やかなコースに仕立てます。

イタリア修業から帰国して勤めた老舗「リストランテ山崎」時代からのスペシャリテ「ウズラのグリル ハチミツとバルサミコ風味 ニンジンのスフレ添え」は、長きにわたりファンを魅了し続けるひと皿。テーブルに純白のクロスがかかった格調高い空間ながら、メニュー以外の料理のリクエストにも臨機応変に応えてくれます。そんな濱崎氏の愛のこもったおもてなしに惹かれて、四季を通して常連が席を埋め尽くしています。

イタリア料理

リストランテ濱崎

JR線 原宿駅 297m

20,000円〜29,999円

3.野菜使いの名手による新リストランテ

JINBO MINAMI AOYAMA(東京都/表参道駅)

青山の住宅街に潜むように店を構える「JINBO MINAMI AOYAMA」。桜の木の扉の先には北欧家具や塗り壁を使い、我が家でゆったり過ごせるような心地よさが漂います。野菜を使った多彩な料理を提供する青山「HATAKE」で腕を振るい、野菜使いの名手として名を馳せたオーナーシェフ・神保佳永氏。代名詞と言える30種の野菜を使ったバーニャカウダをはじめ、多種多様な野菜を用いたメニューの数々がファンを魅了しています。

こだわりは食材のみならず、北アルプスから週に2回取り寄せる天然水。神保氏の料理のまろやかな味わいの土台となっています。旬が盛り込まれた、季節を感じる野菜中心のコースで楽しませてくれる話題の新店です。

イタリア料理

JINBO MINAMI AOYAMA

東京メトロ千代田線・半蔵門線・銀座線 表参道駅 A4出口から徒歩8分

20,000円〜29,999円

4.アーティスティックな空間で味わう革新的イタリアン

misola(東京都/表参道)

華やかなハイブランドショップが軒を連ねる青山通りから一本細い道に入り、異国情緒漂う路地に現れる瀟洒な一軒家「misola」。ワインショップ&バーの「SASALA」を抜けて2階に上がると、3階まで吹き抜けになった開放感あふれるメインダイニングが広がります。彫刻家・大森暁生氏の作品が飾られたアート空間で生み出されるのは、シェフの石濱一則氏が修業時代に学んだヴェネツィアの郷土料理がベースの革新的なイタリアン。

コンセプトにはサステナビリティを掲げ、あえて使われていない部位をセンスの光るひと皿に仕立てます。多彩なイタリアワインのマリアージュも魅力。知識豊富なスタッフのサーブや接客も快い、何度も通いたくなる一軒です。

イノベーティブイタリアン

misola

東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線 表参道駅 A4出口より徒歩3分

15,000円〜19,999円

5.思い通りのスタイルに応えてくれる職人の技

BOTTEGA(東京都/広尾駅)

広尾駅からほど近い路地裏の一角に隠れ家のように潜む「BOTTEGA」。イタリア語で「工房」を意味する店名通り、黙々と仕事を繰り広げられる職人技を体感できる一軒です。肉の焼ける音や、鍋を振る音、芳しく立ち上る香りが思い起こさせるのは、本場の郷土料理。

ピエモンテやトスカーナで修業した笹川尚平シェフのスペシャリテ「トリッパ、ギアラ、小腸の煮込み」は、お店のオープン以来ファンに愛される逸品です。オーダーを受けてから打つパスタは、笹川シェフならではの食感が秀逸。コースのほか、個性的なアラカルトも充実していて、遅い時間には、前菜やパスタとワインを合わせたオーダーなどもできます。特別なひとときを味わうことのできる名店です。

イタリア料理

BOTTEGA

東京メトロ日比谷線 広尾駅 駅から313m

15,000円〜19,999円

カジュアルに楽しむことが醍醐味のイタリア料理。肩肘張らない空気感が心地よいです。今回は、職人技からクラシック、イノベーティブまで本場の味を満喫できる、東京の名店を厳選しました。シェフの思いが伝わるイタリアン、どれも一度は訪れる価値のある5軒です。

※こちらの記事は2023年11月02日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。

Miki D'Angelo Yamashita

コロンビア大学・パリ政治学院修士。新聞社を経てフリージャーナリスト。専門は別だが、趣味が高じて食担当記者に。延べ3000人料理人インタビュー、約30カ国で食関連を取材。料理本も多数編集。

【MY CHOICE】
・最近行ったお店:未在 / 晴山 / レヴォ /茶禅華
・好きなお店:ギ・サヴォワ / Restaurant KEI / 祇園さゝ木 / 宮坂
・自分の会食で使うなら:ル・ブルキニオン / ラルジャン / 乃木坂しん / 蕎麦おさめ
・注目しているお店:お料理ふじ居 / 日本料理 研野 / ELEZO ESPRIT
・得意ジャンル: スイーツ
・好きな食材:麺類

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