カウンターといえば、割烹や日本料理が一般的ですが、目の前で鍋を振り、炎とともに作り出される迫力の中華料理に昨今は人気が集まっています。今回は、安くておいしいカジュアルな町中華も多い大阪で、独自のカウンター中華を展開する名店をご紹介します。「大阪で中華」、とは思い浮かばないかもしれませんが、強烈なインパクトを放つ店が目白押し。一度行けば、忘れられない余韻を残してくれることでしょう。
目 次
1.生産地に赴き“旅”と“時”をテーマにしたネオクラシックな中国料理
AUBE(大阪府/北新地駅)
北新地の中華激戦区にて、人気店「Chi-Fu」や「Az/ビーフン東 大阪店」を手がける東浩司氏がオーナーシェフを務める「AUBE」。エントランスの扉を開け、赤く灯るネオンに誘われるように階段を上ると、華麗なる広々としたソファラウンジが出迎えてくれます。
アペリティフを楽しんだあとにメインダイニングで待っているのは、日本の食材や食文化を守りながら表現するネオクラシックな中国料理。
“旅”と“時”を通じた“学び”をテーマに、シェフとスタッフが約2ヵ月毎に生産地へ赴き、訪れた土地を主題にコース料理を仕立てていきます。現地で出会う、さまざまな交流からインスピレーションを得て生まれる唯一無二の一皿と、厳選ワインやクラフトビール、紹興酒などを合わせれば、至福のハーモニーを奏でます。
2.隠れ家で楽しむ、心もカラダも癒されるヘルシーなモダンチャイニーズ
チャイニーズダイニング フーロン(大阪府/北新地駅)
北新地の繁華街の喧騒を離れたビル2階に隠れ家のように潜む「チャイニーズダイニング フーロン」は、13席の小ぢんまりとした一軒。広東・上海料理をベースにした正統派中華に独自のアレンジを加えたヘルシーなコースを、一人一皿ずつ供される「シノワーズスタイル」で、ゆったりと満喫できます。
スペシャリテの「上海蟹の焼きそば」には、本場・陽澄湖産のカニみそや卵、「フカヒレの姿煮」は気仙沼産の銘品の他、コラーゲンたっぷりの鮑など、この店ならではの素材の豊かさに感激もひとしおです。3年ものの紹興酒に合わせてオープンキッチンの臨場感のなかでやさしい料理に舌鼓みを打つ。スタッフの温かいもてなしに、心もカラダも癒されるモダンチャイニーズです。
3.スタイリッシュな空間でアートな世界が繰り広げられる創作中華
RAKUSUI(大阪府/北新地駅)
独創的な創作中華が味わえる、北新地の「RAKUSUI(ラクスイ)」。スタイリッシュでシックなインテリアに囲まれていただく芸術的なメニューの数々は、見たこともないような新しい形でアレンジが施され、その独創性に目を見張ります。
有名ホテルで修業をスタートし、芦屋で本格中華を学んだシェフは、イタリアンの経験も持つ腕利き。
7年かけて作り上げたメニュー「プラネタリウムのような酢豚」は、ひとつひとつの素材を天体に見立てた華麗な一皿。また、お寿司のように盛り付けた「お刺身サラダ」は、中華料理の枠を越え、和の要素を取り入れながら、イタリアンなどの味わいもアクセントにした逸品。新しい挑戦に心躍るアートな世界が繰り広げられます。
4.点心師を迎え入れ、さらに充実のメニューを、緑溢れる空間で満喫
熱香森(大阪府/肥後橋駅)
靭公園東側に佇む、木々に囲まれた「熱香森(ラシャンセン)」。植物監修に、プラントハンター・西畠清順氏を起用、天井の高い開放感ある店内には緑が溢れ、さらにハイレゾ音響空間「KooNe」を採用した店内は、まさに非日常の世界です。新たに点心師を迎え入れることで、メニューのラインアップが充実。
季節の彩り豊かな食材を使用した本格中華に、厳選ワインやシャンパンのマリアージュで、バラエティに富んだ美味を楽しむことができます。2階に設けられた開放感ある“FOREST TABLE(フォレスト・ テーブル) ” では点心や中国茶を満喫、さまざまなシチュエーションに利用できる一軒です。
5.隠れ家店で堪能する、希少なフカヒレや手作りの北京ダック
粤菜 沖花(大阪府/北新地駅)
西天満の国道沿いに、隠れ家のように潜む広東料理店「粤菜 沖花」。オープンキッチンにて料理が目の前で完成していくライブ感満載のなか、選りすぐりの旬の食材を使用したメニューや手作りの北京ダックなど、ぜいたくな広東料理が味わえます。北新地の人気中華「みやざわ」出身の沖野シェフが名付けた店名は、「葱のみじん切り」の意。どんな料理にも要になるから、という理由がこだわりを感じさせます。
乾燥状態から店で3~4日かけてゆっくりもどしたシュモクザメやイタチザメなど、他では食べることのできない希少なフカヒレ。締まった豚肉に、ジューシーな旨みが溢れる山形の三元豚ロースの広東式チャーシューなど、腕利きのシェフならではの奥深い味を堪能したいものです。
中華料理の新たな楽しみ方を発見できるカウンター席。作り手との会話やライブ感あるプレゼンテーションに一層食欲をそそられ、思わずリピートしたくなる食体験になること間違いなしです。大阪を訪れた際には、ぜひ、カウンターで新鮮な中華の美食体験を楽しんでください。
※こちらの記事は2024年11月29日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。