ランチやディナーの締めくくりに出されるデザートは、その日の食事の印象を決める大切なひと皿。料理に満足したら、最後は甘い口福を満喫したいですね。コースによっては、本格的なデザートの前に出される軽いひと皿、アヴァンデセール、できたてのショー・フロワ (温かい、冷たい)のアシェットデセール、カフェと楽しむ小菓子のミニャルディーズ、と盛りだくさん。今回は、味わい深い料理に添えるデザートを美しい魅せ方で演出する5軒を厳選しました。
目 次
1.ワインバーで味わう個性的な素材を組み合わせた魅惑のデザート
EMME (東京都/表参道駅)
2019年、「ラチュレ」などで活躍したパティシエールの延命寺美也氏が、ソムリエである夫の信一氏とともに開いた「EMME (エンメ)」。青山学院近くのグルメな店が並ぶ界隈で、お昼からアシェットデセールやお酒、料理が楽しめるワインバーとして人気を博しています。
固定観念にとらわれずに食材を選び、フォワグラや野菜なども取り入れた個性的なデザートを生み出していく延命寺シェフのスペシャリテは「ショコラ・ロワイヤル」。フルーティなビターチョコレートを使ったガトー・ショコラと、クリーミーなフォワグラのクレーム・ブリュレ、トリュフを使ったバニラアイス。目の前で注がれるショコラ・ショーが創り上げる芳醇な香りと味のグラデーションに、魅了されずにはいられません。
2.グランメゾンのサプライズ、宝石箱から飛び出す煌めくミニャルディーズ
銀座 レカン(東京都/銀座駅)
銀座4丁目のミキモトビルの地下にある、40年以上の歴史を誇る老舗「銀座 レカン」。エレガントな空間で襟を正していただくのは、8代目料理長・栗田雄平、による、伝統を守りつつもモダンなエッセンスを加えたフランス料理です。日本屈指のレストランで振る舞われるクレープシュゼットは、ゲストの目の前でフランベされ、まさにグランメゾンならではの至高のプレゼンテーション。
多彩なデザート類は、生姜のゼリーやマリネといった口直し、続いて柿のタルトタタンなどの季節のケーキ類、ラストはワゴンサービスでクラシックなケーキや焼き菓子を好きなだけ選ぶことができる幸せな時間を過ごせます。そのあとには夢のようなサプライズが。この店オリジナルの特注宝石箱が登場します。次々に引き出しが開くと、光が照らされる可憐なミニャルディーズやプチフールの饗宴。レストランデザートの醍醐味を感じるこの瞬間を、ぜひ味わってみてください。
3.スタッフが切り分けてくれる演出が魅力、ワゴンに並ぶ彩り豊かなケーキ
レストラン マダム・トキ(東京都/代官山駅)
1978年に創業し、旧山手通り、代官山に歴史を刻む洋館「レストラン マダム・トキ」。テレビドラマのロケ地としても使用された瀟洒な空間で味わうのは、5代目シェフの高嶋寿氏が腕を振るう上質なフランス料理。重厚なマホガニーの扉を開けると、温かく迎えてくれるサービススタッフのホスピタリティもすばらしく、3代続けて通うゲストもいるほど。
当初から人気のワゴンデセールは、この店の締めくくりには欠かせません。グラッパを大量に入れたムースやシンプルに牛乳と卵だけで作ったプリンなど、8~11種類から好きなだけ選ぶことができます。大きなワゴンにびっしり並ぶ彩り豊かなケーキを、サービススタッフが一つずつ切り分けてくれるのも嬉しい演出。ハレの日にぴったりの一軒です。
料理に舌鼓を打ったあとは、お待ちかねの甘い誘惑。食後に甘みを摂ることで、心身ともに満たされ、充実感を得ることができます。絶品料理のエンディングには、余韻を楽しめる魅力あるデザートで、記憶に残る美食三昧を彩る……、そんなレストランに出会いたいものですね。
※こちらの記事は2023年08月21日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。