絶品肉料理を楽しめる京都のレストラン5選

妥協を許さない仕入れと、こだわりの調理方法で仕立てられる肉料理。ゆっくりと噛み締めて味わえば味わうほど、体の隅々まで幸せで満たしてくれる。肉料理には、そこに何度でも食べたくなる魅力が秘められています。今回は京都府内にある、絶品の肉料理が食べられるお店を5軒、ご紹介いたします。

1.本当に美味しい牛肉を追求し続ける、肉好きの聖地

くいしんぼー山中(京都府/桂駅)

桂離宮からほど近い場所にお店を構える「くいしんぼー山中」。京都の中心地からはタクシーで約30分と、決してアクセスに恵まれた立地ではありませんが、連日多くのゲストが足を運んでおり「肉好きの聖地」と呼ばれる事もある名店です。外観は白を基調とした一軒家で、正面にはテーブルを囲んで楽しそうに食事している人のイラストが大きくあしらわれているのが印象的。

店内は、白壁に赤色を中心とした内装とのコントラストが映える、清廉さを感じるシンプルな設えに。テーブル席でゆっくり過ごすのも良いですが、なんと言ってもカウンター席で店主・山中康司氏の牛肉愛にあふれたトークと、熟練の手さばきを堪能しながらの食事がおすすめです。

仕入れは、開業した1976年からの付き合いである、滋賀県の「マルキ福永喜三郎商店」より、市場にはほとんど出回る事のない、純血但馬の近江牛のみを入荷。通例よりも長い38か月の肥育期間で育った牛肉の力強い美味しさには、しばし言葉を失ってしまう事でしょう。

ステーキ

くいしんぼー山中

阪急京都線 桂駅 徒歩約15分

15,000円〜19,999円

2.「肉が食べたい」を満たしてくれる、趣向を凝らした肉割烹

にくの匠 三芳(京都府/祇園四条駅)

八坂神社を近くに臨み、祇園の風情ある町家が並ぶ一画にお店を構える「にくの匠 三芳」。入口にたなびく白い暖簾と柔らかい光の行灯が、街のしっとりとした雰囲気に溶け込んでいます。店内は、高級感漂う落ち着いた和の空間が広がり、席に座った瞬間にこれから始まる食事への期待感が静かに膨らんでいくのを感じる事でしょう。

会食や接待ならテーブル席で、気の置けない友人と食事を楽しみたい時は、目の前で流れるような調理風景を見られるカウンター席が盛り上がります。店主・伊藤力氏が供する料理は開店当初から評判を呼び、国内はもとより、海外からも多くのゲストがその味を求めて訪れています。

牛肉の仕入れは、生産者ごとに牛の系統やどんな餌や育てられ方をされているかまで考慮するこだわりよう。メインディッシュのステーキは、ゲストがそれぞれ好みの部位を選び、焼き上げてくれます。牛肉の魅力を十二分に満喫できるひとときとなる事でしょう。

肉割烹

にくの匠 三芳

京阪電気鉄道線 祇園四条駅 6番出口より徒歩5分

50,000円〜

3.鉄板焼で優雅に味わう、牛肉を知り尽くしたステーキレストラン

モーリヤ祇園(京都府/祇園四条駅)

神戸を中心に圧倒的な支持を得ている「モーリヤグループ」が、満を持して京都に「モーリヤ祇園」を出店したのは2018年。祇園四条駅すぐ近くの好立地、全席鉄板のカウンター席となっていますが、3フロアで50席という自社ビルならではのゆったりとした造りは、多様なニーズに応えられます。

きめ細かで脂肪がしつこくなく、上品な旨味の神戸牛を思う存分楽しむ事ができるのが「モーリヤ祇園」の真骨頂ですが、力を入れているのが「モーリヤ厳選牛」の提供です。神戸牛の素牛(もとうし)である但馬牛の血統を強く引き、未経産の雌牛で32か月の肥育期間、兵庫県内の但馬牛同士の近親交配を避けた、安定かつ良質の生産を誇っています。

店舗で提供するのは、純血但馬牛と同じ牛舎で同じ物を食べて成長した牛を主力としており、その味わいは神戸牛にも引けを取らないクオリティ。高価格一辺倒ではなく、様々な価格のメニューを提供可能にする事で、牛肉の美味しさを広く伝えたいという矜持には、感銘を受けます。

鉄板焼 神戸ビーフ

モーリヤ祇園

京阪電気鉄道線 祇園四条駅 祇園四条駅7出口から徒歩約1分

15,000円〜19,999円

4.京都御所南にグルマンたちが集う、隠れ家洋食レストラン

はふう 本店(京都府/京都市役所前駅)

「は」は波、「ふう」は風からなり “快い波に揺られ風に吹かれるような、ゆったりとした気持ちで美味しい料理を楽しんでもらいたい”という思いから名付けられた「はふう 本店」。華美すぎず、質素すぎず、京の街にはんなりと馴染んできて、まもなく四半世紀。舌の肥えたグルマンたちに愛されてじわじわと話題になり、遠方からも毎日多くのゲストが集まる人気店となりました。

店内は随所に和の要素が散りばめられた、清潔感のあるモダンな設え。カウンター席は16名、テーブル席は20名までですが、応相談で貸切対応も可能です。元々は京都で古くから精肉店を営んでいたため、上質の牛肉を仕入れるのに長けており「美味しい牛肉を安く楽しんでほしい」という思いが、メニューからあふれ出ています。

「極上サーロインステーキ」「はふう特選ビフカツ」「ビーフシチュー」「ハンバーグステーキ」など、自慢の牛肉がふんだんに使われたメニューには、胃袋をしっかりと掴まれてしまう事でしょう。

肉料理

はふう 本店

地下鉄 東西線 京都市役所前駅 徒歩10分

8,000円〜9,999円

5.名店のDNAを継ぐ、至福の黒毛和牛焼肉

りきちゃん祇園店(京都府/祇園四条駅)

奈良の代表的な焼肉店として、真っ先に名前が挙がる名店「きみや」の一番弟子が、2021年京都に「りきちゃん祇園店」を開業したのは、焼肉好きの間で大きな話題となりました。祇園の南側、石畳の通りである花見小路の一画に、シックな雰囲気を醸し出す、黒を基調としたお洒落な入口。開放感のあるテーブル席のほか、個室の用意もあるので、幅広い用途で利用する事ができます。

名店のDNAを継ぐ焼肉店として、厳選した黒毛和牛雌牛のみを提供する事はもちろん、鉄板やタレも「きみや」と同じ物を使用。ヘレかシャトーブリアンか、いずれかのコースを選びます。

スタッフが目の前で焼き上げてくれるので、ゲストは心置きなく食べる事のみに集中。調理の合間に牛肉にまつわるよもやま話も聞け、美味しいだけでなく楽しい時間を過ごしてほしいという思いが伝わってきます。締めのデザートまで盛り付けも美しく、細やかなおもてなしは、特に女性から好評を博しています。

焼肉

りきちゃん祇園店

京阪線 祇園四条駅 徒歩8分

20,000円〜29,999円

いかがでしたでしょうか。京都と言えば、全国屈指の牛肉消費量を誇るだけあり、多様な肉料理店が存在しています。牛肉という食材一つを掘り下げていっても、お店の数だけ美味しさの形があり、素晴らしい逸品があるという事に、改めてその魅力の奥深さを感じますね。皆様も京都にお越しの際には、ぜひ絶品の肉料理をお楽しみください。

※こちらの記事は2022年10月26日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。

橋本 恭一

美味しいお酒とお料理を求め続ける 都内屈指の胃袋&肝臓フル回転系ライター。 和洋中ジャンル問わず、王道の古典料理から イノベーティブ系のお料理にどんなお酒が合うかを ひたすらに追い求めており、食前食後などのバーの 楽しみ方も皆様にお伝えしてまいります。
【MY CHOICE】
・さいきん行ったお店:ナスキロ/サエキ飯店/赤坂 らいもん/鮨 みうら
・好きなお店:レストラン キエチュード/ラ クレリエール/私厨房 勇/トラットリア ダディーニ
・自分の会食で使うなら:くろ﨑/Les Chanterelles/日本料理 晴山/の弥七
・得意ジャンル:フレンチ/イタリアン/バー
・好きな食材:サルミソース/真鱈の白子/生トリ貝

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