一度は訪れたい、高級ホテルの中国料理店 東京編

ホテルのレストランで過ごす優雅な時間、ロマンチックな響きがありますよね。煌びやかな設えの中で、ホテルならではのホスピタリティあふれるおもてなしに身を委ねながら、上質な料理に舌鼓を打つ。何度でも訪れたいと思う至福のひとときが、そこにはあります。今回は東京都内のホテルレストランにある、高級中国料理店を5軒、ご紹介いたします。

1.東京スカイツリーを借景に味わう、ドラマチックな広東料理

広東料理 センス/マンダリン オリエンタル 東京(東京都/三越前駅)

「マンダリン オリエンタル 東京」の37階に位置し、東京スカイツリーなど都心のパノラミックな眺めを一望できる「広東料理 センス」。2人の料理長である、鈴木豪氏と中間利幸氏はそれぞれ得意分野が異なり、抜群の相乗効果を発揮。“本場よりもおいしい広東料理”の提供を目指すその向上心と情熱は、多くのゲストを虜にしています。

中国や香港の調味料を使い、伝統の調理技法を守りながらも、日本の新鮮な素材を大胆に用います。特に出来立ての一皿を楽しんでほしいという思いから、注文が入ってから食材を捌き、それぞれの料理に合わせて繊細に火入れをコントロールして提供するという事に、強いこだわりを持っています。

ドリンクにも力を入れており、「オーダーメイド ワインペアリングセット」と題し、ゲストの細やかな要望に合わせてソムリエがユニークな提案をしてくれる用意も。また土曜日、日曜日、祝日限定となりますが、点心長による人気の飲茶メニューを堪能できるプランも、高い評価を集めています。

広東料理

広東料理 センス/マンダリン オリエンタル 東京

東京メトロ銀座線・半蔵門線 三越前駅 A7出口直結

20,000円〜29,999円

2.食材そのものの味を活かす、エキゾチックな香港スタイル

ヘイフンテラス/ザ・ペニンシュラ東京(東京都/日比谷駅)

世界文化遺産指定の庭園が9つある、中国江蘇省・蘇州の中国古典庭園をイメージした、異国情緒あふれる空間の「ヘイフンテラス」は「ザ・ペニンシュラ東京」の2階にお店を構えています。晴海通りや日比谷通りに面した窓から、気持ちの良い日差しがダイニングスペースに射し込みます。会食や接待には、それぞれ異なるテーマの設えとなっている、3つのプライベートダイニングルームがおすすめ。ダイナミックな調理風景を楽しめる、シェフズテーブルも人気があります。

腕を振るうのはザ・ペニンシュラホテルズグループ内で、日本人として初めてエグゼクティブ チャイニーズシェフに就任した、大崎竜氏。日本人向けに味を特別にアレンジするのではなく、素材そのものの味を最大限に活かした状態で提供する、香港スタイルを貫きます。

大崎氏の真骨頂は、そこに日本の四季折々の食材を取り入れ、多彩な味を表現するその卓越した技術。多くのゲストが「また訪れたい」と口々に賞賛するのも、納得です。

中国料理

ヘイフンテラス/ザ・ペニンシュラ東京

東京メトロ日比谷線・千代田線・都営三田線 日比谷駅 地下通路A7出口より徒歩0分。正面玄関よりご入館ください。

20,000円〜29,999円

3.進化が止まらない、孤高のアンチエイジング『ニューカントニーズ』

カントニーズ 燕 (エン)/東京ステーションホテル(東京都/東京駅)

「東京ステーションホテル」内にある「カントニーズ燕」では、数々のホテル、中国料理レストランでの経験を持つ高瀬健一氏による広東料理を楽しめます。香港・広東へ何度も足を運び、本場の料理・食文化を探求し続ける高瀬氏が生み出す料理は、広東料理の真髄を守りつつオリジナルな発想で構築されており、野菜を多用し、美容食材を取り入れ、プレゼンテーションに気を配った従来の日本の中国料理にはなかった表現をしています。

“美容・健康・アンチエイジング”をコンセプトに、身も心も若返るような、新たな広東料理の提供を提唱しています。高瀬氏が大切にしている「医食同源」の教え、それは薬や西洋医学などに頼る事なく、日常の食事により普段から健康的で若々しく、美しい人生を送るための知恵。体調や気候などに合わせて、その時々に適した食事を摂り、必要な栄養素を補っていくという思想を、ニューカントニーズという形で表現しています。

料理は全体的に、素材本来の味を楽しめるように調味料や油の使用を最小限にしている為、ヘルシーで優しい味わいになっています。また、季節野菜のみで構成された、ビーガン対応のコースもあり、多様なニーズに応えてくれます。

カントニーズレストラン

カントニーズ 燕 (エン)/東京ステーションホテル

JR線 東京駅 丸の内南口直結、新幹線中央乗換口より徒歩約1分

15,000円〜19,999円

4.洗練された空間で過ごす、アーティスティックな食体験

チャイナブルー/コンラッド東京(東京都/汐留駅)

「コンラッド東京」の28階に位置する、趣向を凝らしたモダンな広東料理と斬新なプレゼンテーションが人気の中国料理「チャイナブルー」。フランスのエスコフィエ協会から「カリナリー アート マスター」の称号が贈られるなど、数々の賞を受賞している、アルバート・ツェ氏が料理長を務めます。

店内に入るとひときわ目を惹くのが、高さ8メートルの巨大なワインセラー。ブルーで統一された内装は、アーティスティックな異空間に迷い混んでしまったかのような気分に。窓一面に広がる、浜離宮恩賜庭園や東京湾の景色は実に美しく、心地よい気持ちの高揚を感じます。

メインダイニングのほか、3種類の個室を用意。プライベート感を重視しつつも、窓から東京ベイエリアの絶景を、パノラマビューで余すところなく堪能できます。個性豊かな設えに合わせて供されるツェ氏の料理は、その奥深い味わいと共に、彩りや美麗な盛り付けが評判。卓抜したプレゼンテーションに、五感で喜びを感じる事でしょう。

モダンチャイニーズ

チャイナブルー/コンラッド東京

都営地下鉄大江戸線 汐留駅 駅からホテルまで直結しています。

15,000円〜19,999円

5.古代中国文化の王宮を思わせる、荘厳な食の芸術劇場

広東料理 龍天門/ウェスティンホテル東京(東京都/恵比寿駅)

個性的な門構え、中央ホールの天井に広がる龍のモチーフがなんとも荘厳で印象的な「広東料理 龍天門」は「ウェスティンホテル東京」内にお店を構えています。漆塗り仕上げの内装は金色と紫色が全面に出た、豪奢な雰囲気を醸し出しています。カーペットにはダイナミックなタッチの雲があしらわれており、さながら龍の宮殿に招かれたかのような気持ちに。食事の前に何か舞台が始まっても不思議ではないと思える、重厚感が漂います。

総料理長は広東料理一筋の求道者である、和栗邦彦氏。伝統の調理技法を活かす、和栗氏の類希なる感性が、数々の人気料理を生み出しています。「鮑のオーブン焼きポルトガル風」や「鮮魚のセイロ蒸し特製ソース」などのオリジナリティーに富んだ逸品は、一口食べると箸が止まらなくなってしまう事でしょう。

アルコールドリンクの品揃えも充実していますが、特選水出し中国銘茶のワゴンサービスもおすすめ。料理に合う銘茶を探す楽しみが、優雅な食事を香ばしく演出してくれます。

中国料理

広東料理 龍天門/ウェスティンホテル東京

JR山手線・埼京線 恵比寿駅 東口より 「恵比寿スカイウォーク」で約7分。

12,000円〜14,999円

いかがでしたでしょうか。お店の数だけ、それぞれの持ち味を活かした料理とおもてなしがあり、私たちはそこで満たされ、喜びを感じます。高級中国料理店という、安心して寛ぎの時間を過ごせる場所で、大切な人と同じテーブルを囲み、同じ料理を楽しむ。こんな幸せなひととき、何度でも過ごしたいですよね。ご紹介したお店の中から、皆様のお気に入りを見つけていただけたら幸いです。

橋本 恭一

美味しいお酒とお料理を求め続ける 都内屈指の胃袋&肝臓フル回転系ライター。 和洋中ジャンル問わず、王道の古典料理から イノベーティブ系のお料理にどんなお酒が合うかを ひたすらに追い求めており、食前食後などのバーの 楽しみ方も皆様にお伝えしてまいります。
【MY CHOICE】
・さいきん行ったお店:ナスキロ/サエキ飯店/赤坂 らいもん/鮨 みうら
・好きなお店:レストラン キエチュード/ラ クレリエール/私厨房 勇/トラットリア ダディーニ
・自分の会食で使うなら:くろ﨑/Les Chanterelles/日本料理 晴山/の弥七
・得意ジャンル:フレンチ/イタリアン/バー
・好きな食材:サルミソース/真鱈の白子/生トリ貝

このライターの記事をもっと見る

この記事をシェアする