大阪・名店紹介「agnel d´or」。素材を多彩に、和のテイストも取り入れた独創的なフレンチを

カジュアルな“ビストロノミー”から、より本格的な料理を追求するスタイルへと大幅なリニューアルを果たし、直後に1つ星も獲得したフレンチレストラン「agnel d’or」。都会のオアシス、靱公園に近い人気のエリアで、大阪の地の利を活かした抜群の食材と、シェフの熱い情熱を感じる料理が評判を呼ぶ、同店の魅力をご紹介します。

地下鉄阿波座駅から徒歩4分ほど。緑眩しい靱公園やオフィス街に近接した界隈のビルの1階にあり、シンプルで都会的な店構えに迎えられます。店内は白を基調としたミニマルな設えで、木製の椅子の優しげな曲線が優美なアクセントに。静謐な中にもどこか温かみを感じさせる全14席の空間は、デートや記念日、そして女子会などにもおすすめです。

大阪生まれのオーナーシェフ、藤田晃成氏は、小学生の頃から料理人に憧れを抱き、高校卒業後に進学した辻調理師専門学校でフランス料理を学びました。地元大阪のフレンチレストランで勤務した後に、フランス料理にも通ずる魚の扱いを学ぶべく、なんと寿司店でも1年間修行。

さらにオーストラリアや、師事した神戸のフレンチレストラン「アノニム」での修行を経て渡仏し、ノルマンディーやバスク、リヨンなどで各地の郷土料理を中心に研鑽を積みました。とりわけリヨンでは、ネオビストロ「アルカンジュ」にてシェフを務め好評を博します。

約4年半のフランス修行を終えて帰国した2013年の8月に「agnel d’or」をオープン。当初はカジュアルな“ビストロノミー”として営業していましたが、自身の料理の変化に伴って次第に店自体の雰囲気やサービスなどにも変化の必要性が生じ、2017年に店舗を全面改装。より本格的な料理を提供するガストロノミー空間としてリニューアルし、早くも1つ星を獲得しています。

コースの流れの中で起承転結がある料理を作りたいというシェフの思いから、少量多皿のコーススタイルをとる「agnel d’or」。昼夜共に、シェフのおまかせコース1本のみが用意されています。

丁寧に作られたソースと共に一つの素材を様々な調理法で味わえる料理は、まさに素材の持ち味を多く引き出したいというシェフの理想を体現するもの。フランス修行で培ったクラシックなフレンチをベースに、シェフ独自の理論で展開するオリジナリティに富んだ料理がなんとも魅力的です。

ワインのペアリングコースも用意されており、赤・白・シャンパンなど、10種類ほどのグラスと共に料理を一層楽しむことができます。また、食材は旬と質にこだわり、流通において便利な大阪の地の利を活かして、日本全国のみならず海外からも仕入れているそうです。

本格的なガストロノミーを楽しむ店へと華麗な進化を遂げた1つ星レストラン「agnel d’or」。関西料理界の隆盛を担うシェフの経験と論理的な構築が成せる、鮮烈なフランス料理を楽しんでみませんか?

フレンチ

agnel d’or

地下鉄中央線 阿波座駅 徒歩5分

15,000円〜19,999円

※こちらの記事は2023年06月02日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。

Mika Muroi

旅と食べ歩きと文章を書くことが好きで、プレミアム・グルメメディア「KIWAMINO」のライターに。フレグランスラボでの勤務経験から、香りやフレーバーにこだわりが。選りすぐりのレストランを、スマートな日本語に乗せてお届けします。
【MY CHOICE】
・さいきん行ったお店:DAZZLE
・好きなお店:嘉禅
・自分の会食で使うなら:麻布淺井
・得意ジャンル:イタリアン、ビストロ
・好きな食材:野菜全般、鴨、チーズ

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