極みの店|

「アピシウス」特集。無二の存在感を放つ、日本屈指のグランメゾン

1983年の開業以来、日本のフランス料理界を牽引してきた国内屈指のグランメゾン。古代ローマの美食家「マルクス・ガビウス・アピキウス」の名を店名に冠し、古典的な正統派フランス料理の真髄を日本に伝え続けてきたレストラン「アピシウス」をご紹介します。

丸の内仲通りに面したビルの地下。アプローチの階段を降りた先に、比類なき重厚感を放つ美食の殿堂が構えています。

エントランスを抜けて、まず目を奪われるのはシックな雰囲気のウェイティングバー。待ち合わせはもちろん、食前酒や食後のコーヒーなど様々なシーンで利用できるスペースです。

期待と心地よい緊張感を胸にさらに歩を進めれば、40席がゆったりと並ぶメインダイニングが登場。ユトリロやシャガールなどの絵画に囲まれ、古き良き時代を思わせる落ち着きと贅沢さに満ちた空間が広がります。

2~20名で利用可能な個室も用意されており、白を基調としたエレガントな「サロン パール」、そして深いボルドーが高貴なひとときを演出する「サロン ガーネット」など、いずれも美術館さながらの空間美が迎えてくれます。

三代目料理長として腕を振るうのは、東京都出身の岩元学氏。調理師学校卒業後、都内のレストランにてフランス料理の基礎を学び、20歳となる1983年「アピシウス」のオープンと同時に同店に入社。

日本のフランス料理界を代表する名料理人であった、高橋徳男氏の下で研鑽を重ねました。その後1997年にスーシェフ、さらに2008年にはシェフに就任し、アピシウスの伝統を継承しています。

ヌーベルキュイジーヌが席巻する時代にあっても、古典的なフランス料理の正統を伝え続ける「アピシウス」で、とりわけ有名なメニューが『小笠原産母島の青海亀のコンソメスープ シェリー酒風味』。希少なアオウミガメを香味野菜と共に丁寧に煮込んだ琥珀色のスープは、まさにここでしか味わえない同店の顔といえる一品です。

また、初代料理長の高橋徳男氏が考案した『雲丹とキャビアの野菜クリームムース コンソメゼリー固め』も、開店当初から人気を誇る看板料理の一つ。カリフラワーのムースで包んだ北海道産雲丹とキャビアをビーフコンソメで寄せたこの一皿は、当時からの変わらぬ味が現在も多くのファンを魅了して止まないスペシャリテです。

ワインの充実ぶりも圧巻の一言。フランスの名門シャトー産を中心に、約4万本を揃える国内有数のワインセラーを誇り、2018年には英国のワイン専門誌による「ワールド・ベスト・ワインリスト・アワード」審査員賞を受賞。またシェフソムリエである情野博之氏は、フランスのレストランガイド誌「ゴ・エ・ミヨ ジャポン」にて、2019年の「ベストソムリエ賞」を受賞しています。

脈々と受け継がれてきた極上の味と、老舗ならではの確かなサービスに酔いしれたい「アピシウス」。時代に左右されない珠玉のフランス料理が人々を虜にする、揺るぎない名店です。

フランス料理

アピシウス

地下鉄有楽町線 有楽町駅 B1出口より徒歩1分

Mika Muroi

旅と食べ歩きと文章を書くことが好きで、プレミアム・グルメメディア「KIWAMINO」のライターに。フレグランスラボでの勤務経験から、香りやフレーバーにこだわりが。選りすぐりのレストランを、スマートな日本語に乗せてお届けします。

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・さいきん行ったお店:DAZZLE
・好きなお店:嘉禅
・自分の会食で使うなら:麻布淺井
・得意ジャンル:イタリアン、ビストロ
・好きな食材:野菜全般、鴨、チーズ

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