今、食のトレンドとしてもっとも注目されている薪火料理。薪の炎で食材の旨味を引き出し、香りで五感を刺激する。そんな薪火を自由に操るシェフが腕をふるう京都の人気店を4軒紹介します。
目 次
1.鮮魚と自家菜園の野菜にこだわりの火入れで仕上げる逸品
魚菜料理 縄屋(京都府/峰山駅)
京都市より車で約2時間の京丹後、峰山駅よりタクシーで15分の場所に店を構える「魚菜料理 縄屋」。鮮魚と自家菜園や有機農園で育った新鮮な野菜を使用して一皿を創作し、日本中の食通を魅了しています。店主・吉岡幸宣氏は「室町和久傳」で修業後、「素材に近い場所でお店をやりたい」と実家を継ぎ、同店をオープン。炎の段階によりさまざまな調理法が可能な薪火料理を導入しました。
スタートは薪火で炊いた白ご飯。薪で焼いた自家菜園の野菜を付け合わせに、皮目はパリッと、内側はレアに火入れしたこだわりの鮮魚が続きます。シェフの手元が眺められるオープンキッチンのカウンター席は特等席。薪火の炎に癒されながら美食を体験してみませんか?
2.発酵や燻製、スパイスを合わせた独創的な一皿
LURRA° (京都府/東山駅)
東山駅より徒歩約1分、築250年の町家を改装した情緒あふれる「LURRA°」。店名はバスク語で「地球」、また「°」は月を意味します。京都の自然と文化を発信したいと、さまざまな感性が集まる空間を創り上げました。
グリルやピザ窯で多彩な素材を焼き上げるほか、大原の野菜やハーブを薪火でじっくり火入れ。発酵や燻製、世界各地のスパイスを合わせて独創的な一皿を生み出します。友人宅に招かれたようなくつろぎのカウンターは10席。料理との絶妙なハーモニーを奏でるペアリングカクテルとともに口福な時間を過ごすことができます。
3.琉球料理を取り入れ、水を大切に活かしたイノベーティブ
Koke(京都府/烏丸御池駅)
烏丸御池駅より徒歩約4分、スペイン料理をベースとしたイノベーティブレストラン「Koke」。店名は、京都、沖縄、神戸、エスパニョル(スペイン)の頭文字を取り名付けられました。店主の中村有作氏は、神戸の名店「Ca sento」で修業後、独立。シェフの出身地・沖縄の食文化である琉球料理を取り入れ、“水と火”をテーマに目にも麗しい料理を繰り出します。
それぞれの食材の持ち味を引き出すため、薪と炭の火入れ方法を変えてオリジナリティに富んだ料理を創作します。とりわけ水を大切に考え、初めに味わうのは、中庭にある井戸から汲んだ“大地からの湧き水”を使ったスープ。この店ならではの“水から始まるおもてなし”を体験してみませんか。
4.京都の窯で焼き上げる、米澤文雄氏監修のイタリアン
FORNI(THE GARDEN BAR)/HOTEL THE MITSUI KYOTO (京都府/二条城前駅)
「二条城」近く、三井総領家の邸宅跡地に立つラグジュアリーホテル「HOTEL THE MITSUI KYOTO」内のイタリアン「FORNI」。京都産とイタリア産の食材を中心に使用し、おくどさん(かまど)で焼き上げるスタイルが注目を集めています。店名もイタリア語で「複数の窯(かま)」を表す「FORNI(フォルニ)」から付けられたもの。
こだわりは、本格ローマピッツァと京都や近郊から届く野菜を香ばしく仕上げたグリル料理。サステナブル料理で名を馳せる、米澤文雄氏が監修した美食の数々をいただきましょう。ティータイムでは「THE GARDEN BAR」で、アフタヌーンティーやオリジナルモクテルとともに癒しの時間を。庭園を眺めながら、非日常の時間に浸ってみてはいかがですか。
食材のパワーやポテンシャルを上げる薪焼き。独自のコンセプトで食通に注目される京都の4軒で、薪火料理の魅力を発見してみてください。
※こちらの記事は2025年03月22日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。