日々様々なレストランを巡る食通が、本当に好きなお店とは?今回お話を伺ったのは、数々のメディアに出演・執筆し、年間700食以上を食べ歩くマッキー牧元氏。今回は、2024年に牧元氏が伺ったお店の中から、ベストレストランをジャンルごとに伺いました。どのお店も一度は行きたい、常連になりたい素敵なレストランばかり。早速チェックしていきましょう。
(記事掲載時点の情報となります。詳細は公式サイトなどで事前確認することをおすすめします。)
ご紹介してくれるのは……

マッキー牧元氏
「味の手帖」編集顧問)。国内、海外を問わず、年間700食ほど旺盛に食べ歩き、雑誌、テレビ、ラジオなどで妥協なき食情報を発信。近著に「超一流サッポロ一番の作り方」(ぴあ)がある。
目 次
【日本料理/寿司のお気に入り店】
1.日本料理 崇(福井県/おおい町)
小浜駅より車で20分、伝説の陰陽師・安倍晴明で有名な名田庄村にある古民家を改築した割烹「日本料理 崇」。2023年6月に「菊乃井本店」で修行された田中俊祐氏が店を開いた。「小浜の牡蠣の蕪蒸し」「ぐじの粕汁」「サワラの藁炙り」「自然薯と裏の畑で育てた牛蒡を入れたカニしゃぶ」。そして炊き立てのコシヒカリ・坂本米にアマゴの塩焼きと、地魚、地野菜を誠実に料理した皿に心打たれる。
2.鮨 ゆうき(東京都/広尾駅)
「鮨 ゆうき」の店主・林ノ内勇樹氏は、 現在は閉店しているが、ミシュラン三つ星を獲得していた「鮨 水谷」で名人・水谷八郎親方の右腕として7 年活躍。その後、実家である横浜・関内の「常盤鮨」に戻り、屈指の名店に育て上げた。その後9 年の時を経て、2 人のお弟子さんと共に東京に戻ってきた。塩がキツくなく、バランスの取れた白酢の酢飯がよい。温度を少し上げて品のある旨みを出した白甘鯛の握りなど随所に独自の工夫がある。ここ近年の新しい寿司屋では抜きん出ている。
公式instagram:https://www.instagram.com/sushi.yuuki.hiroo/
【イタリアン/フレンチなど洋食のお気に入り店】
3.Samani(東京都/東銀座駅)
「Samani」は、北海道の様似町で育った・ジビーフの肉と、内臓だけに特化したレストラン。 完全放牧で育てられたブラックアンガスの、噛めば噛むほど味わいが膨らむ滋味深い肉と、本来の牛の生き方をした健康な内臓の味に驚かされる。例えばハンバーグを食べると、最初は拍子抜けするほど静かである。だが歯応えが常識を覆す。ひき肉の塊は、噛まれることを拒むかのように、歯を押し返す。口の中で弾んで弾んで、次第に正体を表していく。噛むごとに味わいが深まり、猛々しい気分となっていく。
公式Instagram:https://www.instagram.com/samani_gibeef/
4.氣分(東京都/広尾駅)
京都「菊乃井本店」で2年、銀座「エスキス」で7年修行したユーゴ・ペレ=ガリックス氏が2023年4月に出した店「氣分」。料理は一見、フレンチと日本料理が融合した創作料理に見えるが異なる。日本の食材をフランス人の感覚で捉え、日本人の気づかない新たな魅力を引き出した、我々の知的好奇心をくすぐる料理である。例えば軽く加熱した北寄貝は、茹でた枝豆と貝のフォンとクリーム、発酵させたパッションフルーツのジュ、アンチョビ、柚子の皮を合わせる。パッションフルーツの甘酸っぱさが貝の甘みと出会い、エキゾチックを生み出す。またゴマ鯖の棒寿司は、鯖寿司として極めて秀逸。
公式Instagram:https://www.instagram.com/kibun_tokyo/
【中華料理のお気に入り店】
5.KOBAYASHI(東京都/六本木一丁目駅)
六本木にある「KOBAYASHI」は「桃の木」の元シェフ・小林武志氏が自らの集大成として、2023年6月に開いた店。氏が自ら目の前で腕を振るうカウンター席と個室に分かれ、個室では従来の名物料理を、カウンターでは新たに創作した料理がいただける。皮を隙間一枚分開けて巻いて、皮の食感と中のあんの対比が美しい「海老と黄韮の春巻」や「上海蟹と豆腐の煮込み」。精工な技と、巧みなセンス、豊富な知識を駆使した唯一無二の料理がいただける。
【その他ジャンル、オーベルジュなど】
6.グランメゾンW館山美食倶楽部
中国料理研究家小薇(シャウ・ウェイ)氏が千葉・舘山に移住して始められたオーベルジュ「グランメゾンW館山美食倶楽部」。千葉の豊かな食材を駆使して、彼女の集大成としての料理がいただける。千葉産の米に千葉で獲れた猪干肉、伊勢海老と薔薇の酒。塩豚と冬筍のスープ、千葉産の鹿で仕上げた肉団子など、千葉の豊かな食材を、品のある料理に仕立てる。朝食は出来立ての点心と粥が出され、これがまた幸福。
いかがでしたでしょうか?数多の名店に通い、味覚の経験値が国内随一な美食家が選ぶ2024年のベストレストラン。どれも素敵なお店ばかりです。ぜひチェックしてみてくださいね!
※こちらの記事は2025年01月12日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。