今回「KIWAMINO」は、食の専門家であるシェフにおすすめのレストランを伺いしました。第二弾は、都心から少し離れた調布市・国領にありながら、多くの食通がこぞって訪れる人気のイタリアンレストラン「ドンブラボー」のオーナーシェフ・平雅一氏。シェフならではの視点で選ぶのは、どれも参考になるお店ばかり!名店シェフが通う、お気に入りのレストランをご紹介します。
お話を伺ったのは……
「ドンブラボー」オーナーシェフ・平雅一氏
1979年、東京生まれ。広尾「アッカ」で勤務後、本場イタリアの有名店を渡り歩き3年間修業。帰国後は「TACUBO(タクボ)」で勤務したのち、三宿「ボッコンディヴィーノ」でシェフを務める。生まれ育った東京都調布市・国領に2012年「ドンブラボー」をオープン。2020年以降、ピザ専門店「クレイジーピザ」を神楽坂・虎ノ門にオープン。2024年には、冷凍ピザブランド「CRAZY PIZZA:LIFE」を始動。
イタリアン以外でおすすめのレストランをご紹介
鎌倉にある「鎌倉 北じま」は、ご紹介したいお店の1つです。店主の北嶋靖憲君は「和久傳」グループで16年修業をした後に独立されていて、料理への姿勢も勉強になるのはもちろん、季節や器など日本のカルチャーが身体に染みついている方。昨年の夏に食事に行ったときには、お店の前に夏越の祓を象徴する茅の輪が設えられていたり、料理にも季節を感じる工夫がされていました。
料理には相模湾で獲れる地魚だったり、地元・鎌倉の食材を多く使用しているのが良いですよね。最後には、土鍋ご飯や棒寿司、ラーメンなどの5種類から締めを選べたのですが、これほどたくさんの数から選べるのもわくわくする体験で、印象に残っています。地元でお店をやっている者同士で共通することもあり、刺激を貰っている仲間の1人です。
シェフが結婚記念日で訪れたレストランをご紹介
昨年、結婚記念日のタイミングで奥さんとお邪魔したのが神楽坂にある「L’ETERRE」です。パリで一つ星を獲得されている「L’Archeste」のオーナーシェフでもある伊藤良明さんが2023年にオープンされたお店です。伊藤さんは普段パリにいらっしゃいますが、ちょうど帰国されていたタイミングで伺うことができました。店内は、カウンタースタイルのシンプルな空間です。
何と言っても、料理がどれも絶品ですね。静岡県にある「サスエ前田魚店」の魚を使った一皿や、メインの鳩などはもちろん、どの料理もとても美味しかったんです。どちらも、本場・フランスで活躍するシェフならではの骨太感もありつつ、日本人にも馴染む繊細さを兼ね備えているように感じました。
https://www.instagram.com/leterre_tokyo/?hl=ja
尊敬しているシェフがいるレストランをご紹介
僕は、料理人として自分の得意なところに特化をしてきましたが、色々な料理ジャンルの方とコラボをしたりすると、自分が持っていないものに気付かされるんです。特に、繊細で、イタリアンとは異なるアプローチをする日本料理にはそれが多いのですが、なかでも中目黒にある「東山無垢」の三島立己さんは、尊敬している料理人の1人。
オールマイティに知識を付けるという戦い方をしてこなかったこともあり、僕には、日本料理に対する劣等感みたいなものもあったんです。なので、実は月に2回ほど「東山無垢」で修業をさせてもらっています。例えば、食材の仕入れ・調理法はもちろん、日本料理の考え方や礼儀に至るまで、学びになることばかりです。同じ食材を使用していてもアプローチが違いますね。実際に料理をいただいても美味しいですし、ぜひおすすめしたいお店です。
「ドンブラボー」について
都心から少し離れた、調布市・国領に佇む「ドンブラボー」。国内外の有名店で研鑽を積んだ、平雅一氏が腕を振るいます。こちらでいただけるのは、クラシックなイタリアの郷土料理に和の要素を加えた、シェフの独創性あふれる逸品。全粒粉と自家製酵母で生み出される手作りの生地を、窯で焼き上げるピッツァも自慢です。
料理に合わせるワインは、自然派から王道ワインまで揃う充実のラインナップ。木の温もりがあるアットホームな店内は、オープンキッチンや焼き窯でピザを焼く工程を見ることもでき、ライブ感も満載です。ここならではの食体験を求めて、1度訪れてみてはいかがでしょうか。
平シェフのインタビュー記事はこちら
東京・国領「ドン ブラボー」平雅一氏に聞く、クラシカルとクリエイティビティが融合したイタリア料理の魅力
https://www.kiwamino.com/articles/interviews/19697
※こちらの記事は2024年08月10日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。