6月に漁が解禁し、初夏から夏の間に味わえる鮎。ふっくらとした身、香ばしい皮の香りが魅力で古くから日本人に愛されてきた川魚の1つです。今回は、そんな鮎を用いた料理が食べられる全国の名店をご紹介。どのお店も、旅してでも訪れたい名店揃いです。今だけしか味わうことができない旬の食材を楽しんでみてはいかがでしょうか。
目 次
1.芳醇な香りが堪らない、秘伝のタレを使った「鮎の飴焼き」
飴源(佐賀県/浜崎駅)

佐賀県唐津市、玉島川のほとりに静かに佇む「飴源」。江戸時代から代々受け継がれてきた伝統の味を味わえる、天保9年(1838年)創業の老舗日本料理店です。玉島川の心地よいせせらぎが聞こえる端正な和個室では、五感を使ってゆっくりと料理を楽しみましょう。
提供されるのは、清流で獲れた川魚やツガニの唐津焼や摘草料理。なかでも「鮎の飴焼き」は、初代が水飴を扱っていたため、その流れを汲んだと言われる逸品!創業時から受け継がれる秘伝のタレを使った鮎は、芳醇な香りと艶やかな見た目が特徴です。一口噛むと感じる、甘みの先にある素材の旨味を堪能ください。
2.“和ごころ”を込めてじっくりと焼きあげる名物の「鮎の塩焼き」
和ごころ 泉(京都府/四条駅)
京都・四条駅より徒歩約2分、店主・泉昌樹氏が修業時代を過ごした名店「桜田」(現在は閉店)の跡地に店を構える「和ごころ 泉」。師の心を受け継ぎ、決して奇をてらわずシンプルな日本料理を追求します。出汁にこだわり“和ごころ”をたっぷり込めた日本料理の数々をどうぞ。
看板メニューの1つは「鮎の塩焼き」。1時間ほどかけ、身に脂を纏わせるようにじっくりと焼いていきます。泉氏オリジナルの焼き方で仕上げる鮎は、頭も骨も残さず食べられるほど柔らかい仕上がり。一度食べたら病みつきになるその味わいに、全国から鮎を求める方が後を絶たないほど人気の逸品の1つです。
3.夏は限定の「鮎食べ」コースで、鮎料理を満喫
比良山荘(滋賀県/大津市)
京都市内から車で1時間弱、滋賀県・比良山系の麓に位置する日本料理店「比良山荘」。
3代目当主・伊藤剛治氏が織りなすのは、野趣溢れる“山の辺料理”。京料理の技術をベースに、四季折々の食材を用いた料理でゲストをもてなします。
夏の時期は、お座敷で味わう「鮎食べ」が登場。比良山系の山々や安曇川など、近辺で獲れた鮎を、塩焼きメインで堪能できます。じっくり丁寧に焼き込まれた鮎は、他の鮎料理と一線を画すこと請け合い。お昼の時間帯限定で、椅子席で提供される「鮎満ぷく膳」にも注目です。お手軽な価格で楽しめるのが嬉しいですね。
4.シェフの十八番「鮎のリエットとビシソワーズ」
La Becasse(大阪府/淀屋橋駅)
大阪のガストロノミーを代表するレストランの1つ「La Becasse」。オーナーシェフ・渋谷圭紀氏は本場フランスの名だたる名店で修業した実力者!シェフの料理哲学を体現する、ユニークかつ完成形を作らない唯一無二のフランス料理をどうぞ。
夏の時期は、シェフの十八番の1つ「鮎のリエットとビシソワーズ」が登場。たっぷりとバターを使い塩焼きにした鮎を、骨や内臓ごとペースト状にします。合わせるのはビシソワーズ。塩味のあるリエットを包み込む、ビシソワーズの柔らかな甘みが堪らない一皿です。日本料理でおなじみの鮎をフレンチスタイルでも堪能しましょう。
5.囲炉裏を囲んで楽しむ、岐阜の名川で獲れる天然鮎
柳家(岐阜県/瑞浪駅)
岐阜県・瑞浪の市街地からさらに離れた山奥に佇む「柳家」。決して便利とは言えない立地にありながら、全国からゲストが訪れる郷土料理の名店です。江戸時代後期の古民家を移築したという趣のある空間で、地元の旬食材を使った「おまかせコース」を楽しみましょう。
夏の名物と言えば「鮎」。岐阜県下の名川で獲れる天然鮎を、囲炉裏で丁寧に塩焼きしていきます。じっくり焼かれた鮎はジューシーで、繊細な旨味や甘みを感じられることでしょう!〆の「鮎雑炊」は、鮎の旨味が出汁に溢れる逸品。一口食べれば心もお腹も満たされること請け合いです。
今回は、全国にある鮎を堪能できる名店を厳選して5店舗ご紹介しました。鮎という食材1つを取っても様々なアプローチがありますね。どのお店も、旅してでも訪れたい名店揃い。そのお店ならではの鮎料理を食べに、出かけてみませんか。
※こちらの記事は2024年10月10日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。