世界三大料理の一つで日本人にもなじみ深い、中華料理。鍋を振る音や香りなど、迫力のあるライブ感を味わえるカウンターは特等席ではないでしょうか。今回は、古き良き街並みや食文化を残しながらも、様々なジャンルの飲食店が増えてきている京都より、一度は行きたい、カウンター中華の名店を厳選してご紹介いたします。
目 次
1.飽くなき探求心から生み出される、京都ならではの中国料理を体感
京 静華(京都府/東山駅)
京都・仁王門通り沿いに佇む「京 静華」は『ミシュランガイド京都・大阪2024』で一つ星に輝く名店。中国料理ならではのライブ感を目の前で堪能できるカウンター席は、オープンキッチンを囲むように10席のみが配されています。秒単位の絶妙なタイミングで、できたての料理をいただけるのもカウンター席だからこそできる体験ではないでしょうか。
中国の古典料理を再現したメニューを味わえるのも魅力の一つ。鱧の豆鼓炒め、上湯で炊いた聖護院蕪、旬の素材を使用した「三味春巻」など、京都ならではの新鮮な食材を用いて融合した独創的な一皿は、おまかせコースで楽しめます。本場中国で食文化や伝統を体感し、今もなお、探求し続けるオーナーシェフ・宮本静夫氏が繰り出す、美しく繊細な中国料理は五感が喜ぶこと請け合いです。
2.中華にとらわれない、モダンチャイニーズのスペシャリテに舌鼓
廣澤(京都府/烏丸駅)
京都・烏丸駅から6分ほど歩いた裏路地に店を構える「廣澤」は、築100年を超える町家をリノベーションした一軒家レストランです。カウンター席に座ると、目の前には手入れの行き届いた日本庭園が広がり、中華料理店にいることを忘れてしまいそう。数々の名店で料理長を務め、本場中国で修業を積んだオーナーシェフ・廣澤将也氏が腕を振るう同店。モダンチャイニーズに和食の美学やフレンチの盛り付けを加味したジャンルレスな一皿でゲストを魅了します。
コースで味わえるスペシャリテの「窯焼き叉焼」はしっとりとした柔らかさと、歯切れの良さが絶妙な一品。カウンターに漂う香りが食欲をそそり、コースへの期待が高まります。素材本来の美味しさを活かした料理に、多種多様なワインを合わせて楽しむのはいかがでしょうか。
3.滋味溢れる広東料理をこだわりのコースで味わいつくす
仁修樓(京都府/大宮交通公園前駅)
神社仏閣が点在する、京都北区エリアの住宅街にある「仁修樓」。食材そのものの“滋味”を大切にする広東料理を堪能できます。重厚な質感のカウンター席は、巨大なロースト窯の熱気や大型の蒸し器から上がる湯気が間近に見える、まさに特等席。厨房に立つオーナーシェフ・上岡誠氏が、数々のホテルや本場中国で磨き上げた技で美食家達を唸らせます。
旬の食材を使用し、特別な料理法でシェフが提案する完全予約制のコースは必見。吉浜産干し鮑を6日間かけてじっくりと戻し、素材の持ち味を最大限に引き出した「双極原汁鮑」や煮込みスープが選べる「青鮫の特大フカヒレ」などの、贅を尽くしたオプションも付けられます。店主こだわりの中国茶と一緒に本格的な広東料理を味わってみては。
4.泉涌寺の庭園を眺めるカウンターでヌーベルシノワを堪能
齋華(京都府/京都駅)
京都駅より車で約10分。「齋華」は泉涌寺の裏手にある林の中にひっそりと佇みます。和の空間が広がる店内には、わずか8席のみのカウンター席が設えてあり、目の前の窓からは泉涌寺の庭園を眺めることができます。西麻布の四川料理店「エピセ」で研鑽を積み、系列店で店長を務めたオーナーシェフの齋藤博人氏が提案するのは、四川料理にフレンチや西洋料理の要素を取り入れたヌーベルシノワ。
シェフの主張と、際立った味が一体となった奥深い四川料理を求めるゲストは後を絶ちません。コース仕立ての料理は季節ごとに厳選された食材を使い、ワインとのマリアージュが絶品。食通達を唸らすアワビの肝ソースと麺を絡めた一品をぜひ味わってみて。
今回は、一度は行きたい、京都にあるカウンター中華の名店をご紹介いたしました。カウンター席だからこそ体感できる個性豊かなお店ばかりでしたね。いつもとは一味違う食体験を求めて訪れてみてはいかがでしょうか。
※こちらの記事は2024年10月15日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。