食通が選ぶ2023年のベストレストラン 森脇慶子氏編

日々様々なレストランを巡る食通が本当に好きなお店とは?今回お話を伺ったのは、
フードライターとして長年多岐にわたって活躍されている森脇慶子氏。
そんな森脇氏に東京を中心に2023年のベストレストランをジャンルごとに伺いました。
どのお店も一度は行きたい、常連になりたい素敵なレストランばかり。早速チェックしていきましょう。
(記事掲載時点の情報となります。詳細は公式サイトなどで事前確認することをおすすめします。)

ご紹介してくれるのは……

森脇慶子氏のイラスト

森脇慶子氏
学生時代からの食べ歩きが昂じて食の世界に携わり、早や40年余り。
フードライターという言葉もない頃からこの道一筋。美味しいものへの探求心は、変わりません。食は歴史、食は人をテーマに続けていければ、というのが目下の願い。「東京最高のレストラン」(ぴあ)のメンバーとしても20余年のキャリアです。

【東京・日本料理のお気に入り店】

1.東山無垢(東京都/中目黒駅)

“無垢”と名付けた店名通り、一切の無駄を省いた清楚な店内で頂くのは、シンプルかつさりげない趣向が光る料理の数々。「華やかなハレの料理よりも、いつも食べ慣れている普段の料理を上質に仕上げていきたい」と語るのは、ご主人の三島立己さん。横浜「日本料理 鶴寿」(現在閉店)で7年間料理長を務めた後、満を持して同店をオープンしたベテランです。

夏は鮑やとうもろこし、秋には松茸や名残の鱧など旬の食材を巧みに取り入れたコースは食後のデザートまで含めて11品ほど。このクオリティで、コストパフォーマンスも最強です。

日本料理

東山無垢

東急東横線 中目黒駅 正面改札出て左徒歩8分

2.割烹室井(東京都/乃木坂駅)

「天然の食材には身体が喜ぶ美味しさがある。それを最大限に引き出すには、素材の本質を的確に捉えることが大切です」の一言は、室井豪さん。西麻布にオープンした「割烹室井」の若きご主人です。料理人の父を持ち、そのDNAに導かれるようにして料理の道へと進んだ室井さんですが、ここでは父君とは異なる形で自らの日本料理を表現しようとしています。

お任せのコースで供される一皿一皿は、例えば霜降りに仕上げた伊勢海老と菊花のお浸しや黒鮑の真薯のみが浮かぶお椀など、いずれも極めてシンプルです。あえて何もしない潔さ、見えない一手間が食材本来の美味を際立たせています。檜のカウンターが清々しい凛とした趣の中、口福のひとときをぜひ。

【東京・イタリアンのお気に入り店】

3.Orchestra(東京都/参宮橋駅)

小田急線・参宮橋駅から徒歩1分の至近距離にありながら、閑静な住宅街に溶け込むかのように佇む隠れ家レストラン「Orchestra(オルケストラ)」。シェフの小川慎二さんは、イタリアで7年間修業。トラットリアからイノヴェーティヴまで幅広く研鑽を積んだ経験を生かし、ここでは、“今、日本にいる自分にしか作れないイタリア料理”を目指しています。

そのいい例が、スペシャリテの「トルテッリーニ イン ブロード」。現地では鶏スープを用いますが、小川シェフは故郷・長崎の焼きあごを使用。生ハムやパルミジャーノチーズの皮と共にとるスープは、サスティナブルにして深みのある味わいが魅力です。また、薪の熾火で焼く魚や肉も小川シェフの拘りの一つ。柔らかな火入れがジューシーな肉汁の旨さを引き出しています。

イタリアン

Orchestra

小田急線 参宮橋駅 徒歩1分

20,000円〜29,999円

【東京・フレンチのお気に入り店】

4.Metis六本木(東京都/六本木駅)

『ミシュランガイド東京2024』で一つ星に輝いた、”和魂洋才”がコンセプトの革新的薪焼きフレンチレストラン「Metis六本木」。上質な日本の食材に目を向けたその料理は、温泉饅頭仕立てのフォアグラや吟醸酒粕ソースで頂く旬魚の炭火焼きなどまさに変幻自在。それも、「ステラマリス」や「ジェラール・ベッソン」等々、フランスで3年間研鑽を積んだ鈴木昌嗣シェフの実力があればこそでしょう。

イノヴェーティヴな料理の中に潜むクラシックな手法の確かさが、ブレのない美味しさを生み出しています。スペシャリテの一つ「和牛クリミの薪焼き」もここならではの逸品です。

フランス料理

Metis六本木

日比谷線 六本木駅 出口3より徒歩8分

20,000円〜29,999円

いかがでしたでしょうか?数多の名店に通い、味覚の経験値が国内随一な美食家が選ぶ2023年のベストレストラン。どれも素敵なお店ばかりです。ぜひチェックしてみてくださいね!

※こちらの記事は2024年10月25日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。

森脇 慶子

学生時代からの食べ歩きが昂じて食の世界に携わり、早や40年余り。
フードライターという言葉もない頃からこの道一筋。美味しいものへの探求心は、変わりません。
食は歴史、食は人をテーマに続けていければ、というのが目下の願い。「東京最高のレストラン」のメンバーとしても20余年のキャリアです。

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