古都・京都には、伝統的な日本料理を提供する名店が数多く存在します。旬の食材が存分に活かされた季節感あふれる料理はもちろんのこと、店内や接客、そして食器に至るまで気を配られた一流のお店ばかりです。今回は、一度は訪れたい、京都にある日本料理の名店を厳選してご紹介。京都の風情とともに、日本の美意識を凝縮した料理を満喫してみませんか？
目 次
1．シンプルさの背後に驚きが隠れた、匠の技による珠玉の一皿
緒方（京都府／四条駅）
四条駅より、歩いて約5分。四条通から一歩足を踏み入れた小路に、そっと灯りを燈す日本料理店「緒方」。「ミシュランガイド京都」で2010年より二つ星を獲得し続けている名店です。元は呉服屋だったという京町家の引き戸を開けると、天井の竹の狭間からほのかな灯りがこぼれる、凛とした和の雰囲気に胸が高鳴ります。
料理の腕を振るうのは、名門「和久傳」で総料理長を務めた店主・緒方俊郎氏。丹波の松茸や間人の海鮮、そして京野菜など、選りすぐりの素材を大胆かつ繊細に落とし込んだ珠玉の逸品が並びます。シンプルな姿の背後に「仕掛け」が隠された料理の数々を、移り変わる京の四季とともに楽しんでみては。
緒方
京都市営地下鉄烏丸線 四条駅 332m
2．京都の食材を使用した、伝統と四季の移り変わりを感じられる京料理
富小路 やま岸（京都府／烏丸駅）
烏丸駅より徒歩約5分、富小路通沿いに立つ「富小路 やま岸」は、築130余年の長屋を改装した、歴史を感じる大人の日本料理店。入口をくぐると長い石畳が続き、その道を抜けた先には広々とした特別感のある空間が出迎えてくれます。
提供されるのは、京料理の伝統を守りつつ“おもてなしの精神”を基本とした、四季の移り変わりを味わえる京懐石。京野菜や川魚などの京都の食材を使用した料理は、どれも絶品揃い。料理の盛り付けにも懐石道具の杉八寸を使用したり、炊き立てのご飯を一文字に盛って提供したりするなど、随所にこだわりが光ります。
3．引き立ての出汁と旬の食材で作られる、五感で楽しむ正統派の日本料理
木山（京都府／丸田町駅）
京都御苑にほど近い、堺町通沿いにあるマンションの1階部分に位置する「木山」は、落ち着いた佇まいを見せる懐石料理店。無垢の木を基調とし、すっきりとしていて温かみのある店内では、落ち着いた雰囲気の中で、懐石料理を堪能することができます。
出汁には、お店の創業時に掘った井戸から汲んだまろやかな水と、ゲストの目の前で真心を込めて削る鰹節を使用。引き立ての香り高く澄んだ出汁と旬の食材を組み合わせ、丁寧に作られた料理の数々は、食べる者の感覚を“和の真髄”へと誘ってくれます。五感で楽しむ正統派の日本料理の奥深さを、じっくりと味わってみては。
木山
地下鉄烏丸線 丸太町駅 5番出口より徒歩4分
4．飽くなき向上心から生みだされる「未在」という独自の世界観
未在（京都府／祇園四条駅）
京都・東山区にある円山公園内の瓢箪池を渡り、坂道を上がった先に店を構える「未在」。
「ミシュランガイド京都」で三つ星を堅持し続ける、言わずと知れた人気店です。「未在」とは禅語で“未だ此処に在らず”という意味で、常に向上心を持って上を目指し続ける店主・石原仁司氏の思いが込められています。
18時から一斉に、約3時間をかけて振舞われる“未在流献立”と呼ばれる茶懐石は、茶事と料理店の良い部分を併せ持ったお任せコース。料理・空間・環境の全てにおいて、おもてなしの精神が宿った、ここでしか体験できない至福の時間を過ごすことができます。石原氏独自の世界観に包まれた日本料理の美を、ぜひ一度ご賞味あれ。
5．老舗の重みと革新性を味わえる、日本屈指の一流料亭
京都吉兆 嵐山本店（京都府／嵐山駅）
日本のみならず、世界にその名を知られる一流料亭「京都吉兆 嵐山本店」。文化功労者でもある創業者・湯木貞一の“世界之名物 日本の料理”という信条を受け継ぎながらも、時代に即した料亭・日本料理のあり方を追求し続けています。そんな老舗の名店では、名勝・嵐山の四季折々の情景とともに、華やかで革新的な日本料理を堪能することができます。
「京都吉兆」で味わえるのは、茶懐石に基本を置いたコース料理。茶懐石とは、正式な茶事を催す際“招いた客に喜んでいただくため、旬のものを最も美味しく、品良く、順序良くお出しし、心を尽くす料理”のこと。日本屈指の料亭で、老舗の重みと革新性、そして季節の移ろいを存分に感じる贅沢な体験をしてみませんか。
今回は、一度は訪れたい、京都にある日本料理の名店を5軒ご紹介しました。旬の食材に至高の料理技術、そしておもてなしの心を満喫できる一流のお店ばかり。移り変わる四季を感じながら、美味しい料理と日本の美意識を堪能しに、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
※こちらの記事は2023年08月30日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。
