神戸と言えば、異国情緒があり、独特の文化が醸成されている印象を持たれる方が多いのではないでしょうか。飲食店も多様な個性を持った人気店が存在します。和食店や中華料理店なども多くありますが、ひときわ魅力を放つフレンチレストランが軒を連ねています。今回は神戸市内にある、一度は訪れてみたいと思うフレンチレストランを5軒、ご紹介いたします。
目 次
1.食材本来の美味しさを伝える、こだわりの次世代フレンチレストラン
ESPICE(兵庫県/三宮駅)
三宮駅から少し歩いた、閑静な裏通りにお店を構える「ESPICE」。“大地・自然”がコンセプトの落ち着いた店内。グレーと温かみのある木を基調とした空間には、一枚のアートのような坪庭と、左官職人による大地の力強さを感じる土壁が。食器や内装の細部にまで深いこだわりが宿る、上質でモダンな雰囲気が漂います。客席はゆったりと座れるテーブル席のほか、調理を間近で見られるカウンター席も人気。
シェフ・江見常幸氏は食材に敬意と情熱を注ぎ、自らが学んできた伝統的なフランス料理に日本人らしさを加えた、既成概念にとらわれない新しい表現をお皿の上に創造していきます。
自然との共生を意識し、魚介類と野菜を中心とした、江見氏のこだわりが散りばめられたメニューは、多くのゲストから高い評価を集めています。ソムリエによる、厳選ワインペアリングのほか、江見氏オリジナルノンアルコールカクテルのペアリングも、料理と抜群の相性です。
2.美味しいという事を徹底的に追求する、奥深い味わいのフランス料理
御影 ジュエンヌ(兵庫県/阪急御影駅)
新神戸へ続く国道沿い、柔らかいニュアンスのアイボリーカラーの外観に対して、茶色い看板のコントラストが映える「御影 ジュエンヌ」。シェフ・大川尚宏氏が供するのは、昼も夜も「おまかせコース」1種類のみ。テーブルに並べられるカトラリーは、フランス銀食器の最高峰と誉れ高い「ピュイフォルカ」。大川氏の「お客様が口につける物は最高級の物を」という気持ちが、その美しい輝きから伝わってくるようです。
多くのゲストが「御影 ジュエンヌ」の料理を愛してやまないのは、地元農家が丹精込めて作る無農薬野菜や豊富な食材を、奥深い味わいのフランス料理に昇華させる、その手腕にほかなりません。
「赤ピーマンのムース フレッシュトマトのソース」は、濃厚なトマトソースと、ピーマンの癖のある風味との調和がたまらない、人気の一皿。「野菜畑のサラダ」は、魚介類が6~7種、無農薬野菜などが30~40種ほど盛り込まれた、目にも舌にも嬉しい仕立てになっています。
3.英国調のインテリアで、クラシックとモダンの交わりを楽しむ
ルセット(兵庫県/三ノ宮駅)
三ノ宮駅から生田神社を横目に見ながら、北野坂の脇道を入ってすぐの場所にお店を構える「ルセット」。英国調のシックで異国情緒に満ちたインテリアは、どこか心を和ませてくれるような居心地の良さがあります。大きな窓からは外光も入り、晴れやかなランチタイムを過ごせる事でしょう。テーブル席のほか、6名までの半個室もあり、優雅な設えが評判を呼んでいます。
シェフ・依田英敏氏はクラシックのレシピを大切にしながらも、ただ古典料理を再現するのではなく、今の時代だからこそできる料理を表現する事に注力しています。依田氏は1990年代という、まだ日本であまり知られていなかったジビエ料理を積極的にオンメニューし、多くのグルマンたちの心と胃袋を鷲づかみにしました。
フランス料理には欠かす事のできないワインも充実。希少な銘柄やグレートビンテージの逸品も揃っており、ワイン好きにはたまらないひとときとなる事でしょう。
4.非日常空間で堪能する、伝統と創造のフィロソフィー
ラ メゾン ドゥ グラシアニ 神戸北野(兵庫県/三宮駅)
神戸市指定の伝統的建造物でもある「ラ メゾン ドゥ グラシアニ 神戸北野」。元々は日本に移住してきたグラシアニ一家の邸宅でした。故郷であるフランスの建築スタイルをそのままに建てた洋館は、古き良き神戸の歴史を伝える、貴重であり美しい文化融合の賜物として、今もなおその端正な姿を守り続けています。
華やかなメインダイニング、清楚とエレガンスが同居する個室のほか、木漏れ日の射すオープンテラスにも言及しない訳にはいきません。爽やかな風を感じながらテラスで過ごすティータイムは、至福の一言です。
フランス料理の伝統を重んじる正統性と、新しい味へと向かう創造性。この2つの調和によって、素材本来の持ち味を最大限に引き出していくのが「ラ メゾン ドゥ グラシアニ 神戸北野」の哲学。地元兵庫県の旬の食材を中心に、酸味を要とした、最後まで軽やかに楽しめ、且つワインとの相性が良い料理の数々。笑顔の絶えない食体験となる事でしょう。
5.料理とワインのハーモニーが奏でる、ゲストの心に響くフレンチレストラン
ラ・レゾナンス(兵庫県/三宮駅)
賑わう三宮トアロードの脇道を入った、トア公園のすぐ近くにお店を構える「ラ・レゾナンス」。店内に入ると、ダークブラウンの木目を基調とした、落ち着きのある大人の空間が迎えてくれます。店名には「共鳴、響き」という意味があり、かしこまりすぎず、ラフすぎず、ゲストの気持ちに寄り添えるフレンチレストランでありたいという、シェフ・荒川昌三氏の思いが込められています。
ゲストとお店が共鳴し合い、幸せで満ち足りた時間を過ごしてほしい。そのためには料理とワインが理想的なハーモニーを奏でている事が重要になってきます。見て美しく、食べて美味しいだけではなく、香りや歯ごたえなどを工夫して、五感が驚く楽しい仕掛けが「ラ・レゾナンス」の料理にはあふれています。
ワインはソムリエでもある荒川氏が、フランス産のみならず、日本産なども含め、幅広い銘柄から料理にピタリと合う提案をしてくれるので、いつもより杯数が増える事請け合いです。
いかがでしたでしょうか。美味しいという事は勿論ですが、神戸という刺激の多い街だからこそ、個性的で感性豊かなフレンチレストランが揃っているのかも知れません。これからも多くのゲストと共に、より一層の進化を遂げていくと思うと、ますます目が離せませんね。この記事を読まれた皆様に、すぐにでも神戸を訪れたいと思っていただけたら幸いです。
※こちらの記事は2024年02月29日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。