2021年も様々なレストランが新規開業を果たし、注目を集めました。今回は2021年に港区にオープンした話題のレストランを4軒、ご紹介いたします。
目 次
1.豊かな海の幸に包まれる、魚介天国への口福な誘い
NeMo(東京都/表参道駅 徒歩9分)
海の幸豊かな伊豆・下田に住む祖父の手ほどきを受け、幼稚園の頃から釣りを楽しんでいたというオーナーシェフ・根本憲一氏。
フランスでの修業から帰国後、独立前の6年余りをフレンチの名店「カンテサンス」で過ごします。オーナーシェフの岸田周三氏からも厚い信頼を得て、スーシェフとしてその腕を振るってきました。
新鮮な魚介類を長年の付き合いがある漁師から直接仕入れ、中でも穴子に細かく砕いたマカデミアナッツを纏わせた「穴子のフリット」は、屈指の人気メニュー。素材の気持ちよい弾力と香ばしい脂が、下に敷かれた根セロリのマリネと程よく絡み合い、見事な取り合わせです。
支配人の寺島唯斗氏は「ベージュ アラン・デュカス 東京」でシェフソムリエを務めた方。ワインだけでなくティーペアリングの構成力も卓抜したものがあり、好評を博しています。
2.双方の美味しさを引き出した、焼鳥と日本料理の融合
おみ乃 神谷町(東京都/神谷町駅 徒歩3分)
予約の取れない焼鳥の名店「鳥しき」から独立した小美野正良氏が、押上に続いて2店舗目としてオープンした「おみ乃 神谷町」。神谷町店は、日本料理の人気店「銀座 小十」で修業を重ねていた荒巻将司氏とのコンビで、焼鳥と日本料理のコースを楽しむ事ができます。
前半は日本料理から始まり、後半は焼鳥という流れ。その時々の旬を感じながら、焼鳥と日本料理が、お互いを引き立て合うコース内容になっており、飽きのこない魅力があります。
お家芸でもある「近火の強火」を自在に操った焼鳥を堪能した後の締めは、土鍋ご飯。席ごとに炊き上げた熱々のご飯を、黄身の醤油漬けと鶏そぼろを合わせていただきます。
随所に焼鳥と日本料理、二つの長所の融合が垣間見られ、よくぞやってくれたという気持ちに。ワインや日本酒などの品揃えも豊富で、お酒好きの期待にも応えてくれます。
3.料理人キャリア半世紀を前に、集大成のイノベーティブシノワ
新華(東京都/乃木坂駅 徒歩1分)
上海料理をベースとした新感覚のイノベーティブシノワを提唱し、中国料理の新たなファンを開拓し続けてきた新山重治氏。新宿御苑、青山、そして日比谷に店舗を構える「礼華」とは一線を画す「新華」は、新山氏自ら腕を振るうコース料理が完全予約制で提供されます。
「新華」では新山氏の人気メニュー、フカヒレの土鍋入り姿煮込みもひと味違った形に。旬の野菜や中国野菜と、フカヒレが一人用の小鍋で登場します。
湯気と共に食欲をそそる上湯スープの香りが華やかに広がります。澄んだ味のスープは、食材の美味しさを引き出し、口の中はもちろん体中にじんわりと滋味が染み渡ってくるようです。
岩手県吉濱産の干し鮑や気仙沼産吉切鮫をはじめとする、シェフが時間をかけて集めた秘蔵乾貨を駆使したコースも登場。「新華」の進化は続きます。
4.肉好きに贈る、血沸き肉躍る全席特等席の美食体験
肉割烹 岡田前(東京都/麻布十番駅 徒歩3分)
「岡田さんの目の前の席で予約をお願いしたい」と、お客様から座席指定で予約の連絡が入る。それが西麻布の人気焼肉店「ジ・イノセント カーベリー」でシェフを務めていた頃の、岡田賢一郎氏の有名なエピソード。「肉割烹 岡田前」の店名の由来でもあります。
席はカウンター16席のみ、全席が岡田氏のおもてなしを全身で受け止められる特等席。
肉の火入れには拘りがあり、世界的にも珍しいスペイン製の炉窯を使用。紀州備長炭を用い、塊肉を高温で一気に焼き上げ表面は香ばしく、中はジューシーな仕上がりに。
目の前で仕上げられた料理がすぐに提供される、シェフズテーブルの醍醐味が活かされます。
冷たいウニとのコントラストが斬新な「メンチカツのウニ乗せ」や、キャビアがたっぷりと盛り付けられた「キャビア乗せユッケご飯」など、人気メニューは枚挙にいとまがありません。
飲食店にとってはまだまだ向かい風とも言える状況が続いていますが、それでも多くの料理人が、訪れるお客様の幸せなひとときのために、お店の看板を掲げ続け、日々奮闘しています。
美味しい食事でこころを潤すひとときを、新しいお店へ探しに行ってみませんか。
※こちらの記事は2023年04月20日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。