長い歴史とともに豊かな食文化を育んできた街・京都。
京都を象徴する食事と言えば“京料理”など和食をイメージする傾向がありますが、実はとっておきの“フランス料理”を提供する店が数多く存在します。今回は、そんな京都にある一度は行きたいフランス料理の名店を厳選して6軒ご紹介します。
目 次
1.こだわりの火入れ技術で織りなす、シンプルかつ繊細な一皿
Reine des pres(京都府/神宮丸太町駅)
神宮丸太町から徒歩約3分、京都・駒之町に佇む「Reine des pres(レーヌ デ プレ)」。
「ミシュランガイド京都・大阪」に11年連続で掲載される実力店で、オーナーシェフの中原文隆氏が料理の腕を振るいます。
シェフが自ら厳選した上質な素材は、研鑽を重ねて習得したこだわりの火入れ技術で、繊細に調理します。華美な装飾や無駄を一切省き、素材の本質を削り出す「禅」に通じる考え方から、仕上げはシンプルに。日本人が持つ、素朴で自然を愛する控えめな美意識や力強さを一皿ひとさらで表現しています。
ソムリエの資格をもつシェフが提案するワインと料理のマリアージュも楽しみの一つ。その日の一番良い食材を組み合わせた、フランス料理という枠にとらわれない独創的な料理の数々を満喫しましょう。
2.京都の街並みを一望できる絶好のロケーションで、名店の味を堪能
レストランひらまつ 高台寺(京都府/阪急京都線 河原町駅 徒歩22分)
京都・東山の高台寺に程近く、二寧坂の通りを一本入った先に立つ「レストランひらまつ 高台寺」。風情あふれる街並みに溶け込むような建物の中には、数々の絵画や調度品がスタイリッシュに配されており、まるで美術館に来たかのような気分に浸ることができます。
店でいただけるのは、伝統的な技で食材の力を引き出す正統派フランス料理。京都ならではの食材も取り入れ、素材の旨みや香りを追求した料理は、絵画のように美しく盛り付けられます。
最上階にあるメインダイニングから、八坂の塔をはじめとした京都の街並みを一望できることもこの店の魅力の一つ。四季の移ろいを感じながら堪能する、名店「ひらまつ」の味は、普段味わうフランス料理と一味も二味も違ったものになるでしょう。
3.シェフ自らが収穫した食材を使う、こだわりのモダンフレンチ
Restaurant MOTOI(京都府/烏丸御池駅)
昔ながらの町家が今も多く残る、京都・俵屋町にある住宅街の一角に佇む「MOTOI」。大正時代に建てられた歴史ある呉服店の屋敷をリノベーションした一軒家レストランです。店内は古き良き日本の伝統美と、現代的なデザインが融合した心地よい空間が広がります。
料理の腕を振るうのは、中華の料理人からフレンチのシェフに転身するという異色の経歴を持つ前田元氏。加茂川でクレソンを摘むなど、出来る限り自らの手で揃えたこだわりの食材を使って、優雅さと野趣を兼ね備えた独創的なモダンフレンチを生み出します。
中華の要素を取り入れつつも、コースの流れやストーリー性を大切にした、ここでしか味わえない料理の数々。美しく手入れされた中庭を眺めながら、じっくりと楽しんでみては。
4.実力派シェフによるアートのような一皿を、“癒しの空間”で味わう
山地陽介(京都府/祇園四条)
名店が軒を連ねる京都・祇園の中心部に位置する「山地陽介」。店内にはナチュラルさを徹底したインテリアと和を感じさせる中庭があり “京の町家でくつろぎながら美食を楽しむ”という京都ならではの体験ができる一軒です。
オーナーシェフの山地陽介氏は「アラン・デュカス」や「ジョエル・ロブション」などフランスの名店で、重要なポジションを任された実力の持ち主。全国各地の厳選した食材を積極的に使った品々は、味はもちろんのこと目でも楽しめる鮮やかな盛り付けで訪れた人の心を奪います。
開業時から続くスペシャリテだという「アオリイカのカルボナーラ」は、ぜひ味わいたい一品。半個室もあるので、接待やデート、記念日など、幅広いシーンで利用できます。
5.京都で地元民に愛される、正統派クラシックフレンチの名店
レ・シャンドール(京都府/四条駅)
1983年オープンと、40年以上京都に店を構える「レ・シャンドール」。本場ヨーロッパの食材と日本の新鮮素材で織りなす、正統派クラシックフレンチが自慢の名店です。
“収穫を迎えた実りある大地”をイメージして名付けられたという店名の通り、旬の食材をふんだんに使った品々を楽しめます。素材にも大いにこだわり、仔牛やジビエをはじめとした肉、ホワイトアスパラなどの野菜はヨーロッパから輸入し、魚介は瀬戸内や九州の厳選した鮮魚を仕入れています。
店を取り仕切るシェフは“本物のフランス料理”に憧れを持ち「東京會館」などで修業を積んだ、田島福廣氏。長年の経験と確かな技術から作り出される料理からは、味わいの中に繊細さと品格を感じることができるでしょう。
6.実力派シェフが導く、食材のジャンルにとらわれない唯一無二の食体験
リョウリヤ ステファン パンテル(京都府/丸太町駅)
京都御所の近くに佇む、築100年以上の京町屋をリノベーションしたレストラン「リョウリヤ ステファン パンテル」。オーナーシェフのステファン・パンテル氏は、数々の星付き店で腕を磨いた後、京都・祇園「KEZAKO」のシェフを経てこの店をオープンさせました。
店のメニューはおまかせコースのみ。食材のジャンルにとらわれない、独創的なフランス料理をいただくことができます。
スペシャリテ「フォアグラのコンフィ 奈良漬け巻き 南国フルーツソース」は「KEZAKO」時代にパンテル氏が試作を重ねて考案した一品。奈良漬けとフォアグラという異色の組み合わせが織りなす食感と味のコントラストに、魅了されるファンが後を絶ちません。食に関する新たな発見や感動を求めて、訪問したい一軒です。
公式HP:http://stephanpantel.com/
今回は、京都にある一度は行きたい、フランス料理の名店を紹介しました。個性が光る、実力派のフランス料理店が数多くある京都。ぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。
※こちらの記事は2024年12月24日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。