「そのお店へ行くためだけに、わざわざ足を運びたい」。そんな名店が、全国には数多く存在します。どちらもその土地ならではの食材を使用した、匠の技が光る一流のお店ばかり。今回はその中でも「KIWAMINO」が厳選する天ぷらの名店を全国から4店舗ご紹介します。
目 次
1.北海道の旬の食材で彩る“蝦夷前” 天ぷらを堪能
天ぷら成(北海道/すすきの駅)

北海道・すすきの駅より徒歩2分ほどの場所に佇む「天ぷら成」。店主は、札幌の日本料理店「すすきの浪花亭」の3代目として生を受けた村井成至氏。京都の「菊乃井」で約7年修業し、銀座の名店「てんぷら近藤」で約3年の研鑽を積んだ実力派です。
コースは、季節の料理2~3品と、北海道ならではの旬の魚介や野菜の天ぷら10品ほどが提供されます。ホタテやウニといったその土地らしい馴染みの食材はもちろん、サバやハタハタなども天ダネに。また、札幌軟石をあしらった壁や、旭川のナラの木を使ったカウンターからも北海道の魅力をたっぷり感じられます。旅してでも訪れてみる価値がある「天ぷら成」。村井氏の“蝦夷前”天ぷらをぜひ食してみてはいかがでしょうか。
2.秋田ならではの食材と確かな技術で生み出すこだわりの天ぷら
秋田 てんぷら みかわ(秋田県/秋田駅)
JR秋田駅より徒歩約15分の落ち着いた路地に佇む「秋田 てんぷら みかわ」。店主・北嶋大地氏は “天ぷらの神様”と言われる、東京「みかわ是山居」の早乙女哲哉氏のもとで修業。同店は「みかわ是山居」より暖簾分けをされたお店です。
四季折々の山・海の幸をはじめ、旬の食材を使用した天ぷらは、素材の持つ味わいを極限まで引き出すよう、綿実油と太香胡麻油をブレンドした揚げ油で丁寧に調理されます。日本海の荒波に揉まれ身が引き締まった魚介や、山菜、地場の夏野菜など豊かな自然を有する秋田県ならではの天ぷらは、是非とも味わいたい逸品でしょう。確かな技術で生み出される天ぷらを求めて、全国からゲストが訪れています。
3.“低温調理”で素材の味を最大限に引き出す千葉の名店
天ぷら天白(千葉県/千葉駅)
JR千葉駅から徒歩約15分、千葉市美術館の向かいにある「天ぷら天白」。店内は、磨きぬかれたカウンターと、淡い照明の光が印象的な落ち着く空間です。名店「銀座天一」をはじめ、名古屋や千葉のお店で約20年にわたり修業を重ねた店主・鶴貝顕一氏が、自分流の天ぷらを研究し、提供しています。
鶴貝氏が編み出したのは“低温調理”という独自の手法。全ての食材を200度前後で揚げる天ぷらの常識に対し、それぞれの素材ごとに180度から60度までの温度帯を細かく使い分け調理。天ダネの水分を増やしてから旨味と臭みを分離させることで、素材の持ち味を最大限に引き出した天ぷらが完成します。BGMが流れない穏やかな店内で、豊かな味わい、天ぷらを揚げる軽やかな音などを五感で堪能してみませんか。
4.京都の名店で、3代に受け継がれた“京星流”の天ぷらを味わう
天ぷら 京星(京都府/祇園四条駅)
京都府・花見小路通から細い路地に入ったところにある、隠れ家のような佇まいの「天ぷら 京星」。1947年創業、現・主人の榊原俊徳氏まで3代にわたり受け継がれてきた天ぷらの名店です。揚げたての天ぷらをベストなタイミングで提供するため、店内はカウンターが9席のみ。
からりと揚がった美しい天ぷらは、卵を使わない衣や揚げ方、粉雪のようにサラサラな独自配合の塩など、一子相伝の技術の賜物でしょう。天ダネは旬の魚介と野菜を代わる代わる揚げ、その合間に海老を織り交ぜるスタイルが特徴です。自家製の塩と、レモン汁などの果汁、大根おろしでいただくのもここならでは。繊細かつ素材の旨味を余すことなく堪能できる”京星流”の天ぷらは記憶に残る食体験となるはずです。
今回は、全国にある天ぷらの名店を厳選して4店舗ご紹介しました。どのお店も、旅してでも訪れたい名店揃い。その土地ならではの食材を使った、その店ならではの美味に癒される贅沢な食旅に、出かけてみませんか。
※こちらの記事は2024年10月10日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。