名古屋の名産と言えば、なんといっても日本三大地鶏のひとつ「名古屋コーチン」。弾力があり、よく締まっていて歯ごたえも十分、焼鳥にぴったりの肉質です。そんな名古屋コーチンをはじめ、愛知には「岡崎おうはん」「奥三河どり」「錦爽どり」「三河赤鶏」などのブランド鶏も多数あり「名古屋はレベルの高い焼鳥屋さんが多い」と言われています。今回は、ブランドはもちろん、素材の扱いにもこだわりを見せる焼鳥の名店3軒を紹介します。
1.大分冠地鶏を中心に、季節の串と「ひきたし」の料理を
ひきざんたしざん(愛知県/池下駅)
池下駅から徒歩約4分の路地裏にひっそりと佇む「ひきざんたしざん」。店内は、小上がりのテーブル席が1卓と全10席のL字カウンター。繊細な火入れにより、素材の輪郭を際立たせた焼鳥でファンを魅了しています。「鶏の味をしっかり味わってほしい」と、タレや一味、七味も置かないというこだわりの強さ。
季節ごとの魅力を映した贅沢な串は、大分冠地鶏を中心に各地の地鶏と四季折々の食材を組み合わせ「ひきたし」の技で提供されます。旬の素材を使った一品料理の数々も楽しみながら、フレンドリーな大将との会話もはずみ、肩肘を張らずに過ごせる和みの焼鳥店です。
2.旨味あふれる地元のブランド鶏を、厳選したお酒と
炭火やきとり とりこころ 池下店(愛知県/池下駅)
池下駅近くにある「ミシュランガイド愛知・岐阜・三重 2019 特別版」ビブグルマン獲得の「炭火やきとり とりこころ 池下店」。純系名古屋コーチンと、朝締めした奥三河若鳥を使用し、国産ならではの旨味あふれる焼鳥でファンの心を掴んでいます。焼手の技術と情熱で焼き上げる絶品串は、また格別な味わい。純米酒・焼酎・ワイン・クラフトビールなどの店主が厳選した銘柄と合わせて、できたてアツアツを楽しめます。
「とりこころ農園」の減農薬野菜を使い、焼鳥だけでなく、尾長鴨・小鴨・キジ・夏鹿 友釣り鮎といった、旬のジビエや三河一色産鰻の白焼も満喫。締めのラーメンもクセになる味で、なにが出てくるかわからないワクワクに満ちた一軒です。
3.名古屋コーチン丸鶏を、部位により風味を変える熟練の技
焼き鳥 茂 東桜(愛知県/栄駅)
栄駅から3分ほど歩くと見えてくる、シンプルな和の外観が「焼き鳥 茂 東桜」。店内に足を踏み入れると、石壁で囲まれた重厚な空気が流れています。座席は、ライブ感が伝わる開放的なカウンター席とプライベートな個室を用意。いずれも、前菜から締めのご飯まで、鶏料理を知り尽くした店主こだわりのコースが楽しめます。
厳しい目で吟味した名古屋コーチンは、養鶏場から指定した丸鶏を熟成してさばき、紀州備長炭の直火で焼き上げて旨味を封じ込めます。各部位や素材によって風味を変える熟練の火入れで、抜群の味わいに。フレッシュな状態から、繊細な調理で旨味を存分に引き出します。締めのご飯は、特製の鶏スープをかけたお茶漬け風もおすすめです。
行列必至、予約困難と言われる名店が多数ある名古屋の焼鳥屋。朝締めにした鶏を丸ごと熟成させたり、部位により調理法や調味料を変えたり、火入れの技術はもちろん、店ごとに独創的な工夫を凝らしています。名古屋に行ったら、それぞれの店のこだわりを存分に味わってみてください。
※こちらの記事は2024年07月26日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。