銀座の奥座敷「つきじ治作」を取材。日本庭園に囲まれた純和風料亭の魅力

隅田川沿い、銀座の奥座敷とも謳われる中央区明石町エリアに位置する「つきじ治作」。明治32年に建てられた日本建築と庭園の面影を現代に残す佇まいは、国内外問わず、エグゼクティブをもてなす際にも安心して利用できる高級料亭として、長年親しまれてきました。「KIWAMINO」編集部では今回、会食・接待に最適な4人から10人向けの完全個室2つにフォーカスして取材を行いました! ビジネス会食・接待から家族の慶事・法事まで、幅広いシーンで利用できるその魅力に迫ります。

非日常感漂う、立派な門構えと玄関先

ビジネス街からのアクセスも良い「つきじ治作」が佇むのは、「聖路加ガーデンタワー」や「勝どき橋」にも程近い隅田川沿いの一角。銀座方面からであれば、晴海通りを経て「勝どき橋西」の交差点を左折すると、程なく右手に見えてきます。

創業時から変わらない門構えの前に立つと、その立派な佇まいに圧倒されてしまいます。
なお、お店専任の玄関番が待機しているため、ハイヤーやタクシーから降りても迷うことなくお部屋に至ることができます。

門をくぐると、非日常感が漂います。実際に訪れてみて感じたのは、門の外から見る以上にアプローチが長く、開放感に溢れていたこと。

まるで高級旅館を訪れたかのような、都心の喧騒を忘れさせてくれる空間となっていました。

夜、ライトアップされた様子も格別です。

玄関向かって右側には、高さ・直径3.5メートルに及ぶ巨大な信楽焼が。世界最大という説もあり、「吃驚(びっくり)土瓶」という名がついています。昭和10年頃に、藤原鉄造という焼物師が手掛けたもので、明治期から続く老舗ならではの設えといえます。

到着後は専任の接客担当者が個室までご案内

玄関先の様子。どなた様もこちらで靴を脱いでいただくスタイルとなっていました。履物は玄関番のスタッフが預かり、その後お部屋付きの接客担当者(仲居さん)が個室まで案内してくれます。

お食事当日に利用する部屋専任の接客担当者がいることも、お店の特徴の一つ。お部屋に至るまで、お手洗いの位置やお庭について説明をしてくれます。

数百匹の錦鯉が悠々と泳ぎ回る大池。各お部屋から景色が楽しめるよう、建物は池を囲むように建てられていました。

大池やお庭も、夜になるとライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれます。

今回は昼間に取材に伺いまいましたが、「つきじ治作」の醍醐味は何と言っても、闇の中に浮かぶ美しいライティングや池の様子を各お部屋から眺められること。

夜、訪れてみないことにはその美しさは計り知れません。大切な会食がある際には、ぜひご利用を検討してみてはいかがでしょうか。
なお、お店には全部で19室の完全個室がありますが、今回は会食・接待に適した「五月(さつき)」と「りんどう」をご紹介します。

専用のアプローチでプライベートな時間を過ごせる「五月(さつき)」

4人から8人まで対応する完全個室の「五月(さつき)」。専用のアプローチがあり、プライベートな雰囲気を重視したい会食・接待にオススメのお部屋となっています。

室内は一面丸ごと大池に面しており、天井も高いため開放感溢れる造りとなっていました。

取材時には、和風椅子を用意してもらったのですが、座敷スタイルでもご利用できます。予約時に希望を伝えておくことをオススメします。

今回は4人でのセッティングをお願いしました。席幅が広いため、余裕をもってお食事や会話を楽しめそうです。

席の後ろのスペースも広く、コート・ジャケット掛けも用意されていました。4人から利用できて、これだけの広さを誇る完全個室は都内でも珍しいのではないでしょうか。ゆったりと寛げる個室をお探しの秘書や幹事の方は、ぜひ一度「つきじ治作」を検討してみては。

自然を身近に感じられるよう、縁側もありました。ビジネス会食・接待だけでなく、ご家族連れでの利用にも喜ばれそうです。

夜、障子を明け放した「さつき」のお部屋の様子。

縁側からは、ライトアップされた庭園と池を間近に体感できます。都心にいるとは思えない情緒豊かなひとときを過ごせそうです。

窓側から、床の間を見た際のお部屋の様子。障子や日本建築に見られる竿縁天井が、和の雰囲気を演出しています。なお、和モダンな印象を受ける照明は、昨年新しく取り入れたものだそうです。

床の間には四季折々のお花が飾られており、一週間に一度は新しいものを用意しています。

最大10人まで対応するラグジュアリーな完全個室「りんどう」

4人から10人まで対応する「りんどう」のお部屋に至るまでの廊下の様子。畳が敷かれた土壁仕上げで、細部にまで和を感じさせる設えとなっていました。

廊下側の襖を開けると「踏込み」エリアがあり、踏込みと個室の間にはもう1つの襖がありました。音漏れを防ぐ工夫がされ、プライベート感を重視したい会食・接待でも安心して利用できます。

「りんどう」は掘りごたつ式となっているため、リラックスしつつ和の雰囲気を感じられるお部屋となっていました。
取材時、実際に掘りごたつに入って写真を撮ってみたのですが、椅子よりも一層天井を高く感じました。これなら、大人10人が一堂に会しても窮屈さを感じないでしょう。

今回は8人でのセッティングをお願いしました。

ラグジュアリーな設えも「りんどう」のお部屋ならではの特徴。全個室の中でも、特に海外のゲストに人気のお部屋となっています。

床の間も、「掛け軸」だけでなく「違い棚」や「天袋」があり、和の設えに忠実な構成となっていました。

欄間には、デザイン性の高い精緻な透かし彫りが施されていました。海外からのゲストに人気が高いという点も納得です。

ラグジュアリー感を引き立たせる、黄金に輝く襖もありました。この前で写真撮影をされるゲストも多いそうです。

また、「五月(さつき)」のお部屋同様に縁側がついており、大池に面した庭をより近くに感じられる工夫が施されています。

名物・一子相伝の「水炊き」をいただく

「つきじ治作」の看板料理は、いわずと知れた「水炊き」。創業者である本多次作氏が、生まれ育った福岡県・博多の味をもとに創作したといわれています。

お客様にいつでも変わらぬ美味しさを届けようと、代々「水炊き」を作るのはたった一人の水炊き番のみにしているそう。一子相伝ともいえる形で、創業者が編み出した味を継承し続けています。

旬の食材を取り入れた料理長自慢の和食とともに、松阪牛や神戸牛を使ったすき焼きや、しゃぶしゃぶも堪能できます。

都心の喧騒を忘れさせてくれる空間で、一子相伝の「水炊き」をいただける「つきじ治作」。高級料亭ならではのホスピタリティも相まって、ビジネス会食・接待から家族での利用など、シーンを問わず安心して使えるお店となっています。銀座エリアからのアクセスも良好なため、同エリアで会食・接待がある際にはぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

「つきじ治作」の記事をもっと読む

マッキー牧元の「つきじ治作」グルメレポ。非日常空間でいただく一子相伝の水炊きの味

会席料理

つきじ治作

東京メトロ日比谷線 築地駅 3・4番出口から 徒歩8分

30,000円〜39,999円

アクセス
住所: 東京都中央区明石町14-19

※こちらの記事は2020年04月06日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。

謝 谷楓

「一休.comレストラン」のプレミアム・美食メディア「KIWAMINO」担当エディター。ユーザーの悩み解決につながる情報を届けられるよう、マーケットイン視点の企画・編集を心掛けています。

前職は、観光業界の専門新聞記者。トラベル×テック領域に関心を寄せ、ベンチャーやオンライン旅行会社の取材に注力していました。一休入社後は「一休コンシェルジュ」を経て、2019年4月から「KIWAMINO」の担当に。立ち上げを経て、編集・運営に従事しています。
【MY CHOICE】
・最近行ったお店:和田倉、SENSE
・好きなお店:六雁
・自分の会食で使うなら:茶禅華
・得意ジャンル:日本料理
・好きな食材:雲丹/赤貝

このライターの記事をもっと見る

この記事をシェアする