インタビュー|

老舗フレンチ「銀座レカン」の魅力とは? 7代目料理長×エグゼクティブ&シェフソムリエ インタビュー

2019年に創業45周年を迎えた「銀座レカン」。東京・銀座を代表する老舗グランメゾンとして、多くのエグゼクティブから支持を集め続けてきました。今回特別に、7代目料理長の渡邉幸司氏とレカングループ統括 エグゼクティブソムリエの宇佐美晋也氏、銀座レカン シェフソムリエの近藤佑哉氏3人によるインタビュー企画が実現しました。「銀座レカン」ならではのホスピタリティや、フランス料理に対する思いなど、老舗グランメゾンの神髄に、「KIWAMINO」編集部が迫ります。

おもてなしとお料理、老舗フレンチならではのバランス感覚

―言わずと知れた、銀座4丁目に佇む老舗グランメゾン「銀座レカン」。会食・接待や、記念日など、大切なゲストをもてなすシーンで重宝されてきました。
まずは、レカングループ統括 エグゼクティブソムリエの宇佐美さんから、「銀座レカン」のホスピタリティについてお聞かせください。

(レカングループ統括 エグゼクティブソムリエ・宇佐美様)
ホスピタリティの根底にあるのは、お客様に楽しんでいただきたいという思いですね。ソムリエだけでなくサービススタッフ各々が、自分のキャラクターを活かした接客で「銀座レカンに来てよかった。楽しかった」と感じてもらえるよう心掛けています。
一方で、節度ある距離感を大切にする点も、「銀座レカン」のサービスならではの特徴です。その場の雰囲気に配慮して、戯れすぎないよう気を付けています。

(銀座レカン シェフソムリエ・近藤様)
自分は新卒でレカングループに入社して、「銀座レカン」ではソムリエとしてちょうど1年が経ちました。エグゼクティブソムリエの宇佐美はソムリエ業界の中でもトップクラスなので、ホスピタリティに対する姿勢を含めて日々の業務の仕事ぶりから学ぶことが多いですね。自分の場合は、キャラクターを活かして、お客様に喜んでいただこうとトークやボケを繰り出すこともありますが、節度ある距離感には気を付けるようにしていますね。

(宇佐美様)
長年に渡って培われた、緊張感を保ちつつ寛げるリラックスした雰囲気は、老舗グランメゾンの中でも「銀座レカン」ならではの特徴だと思います。
会食・接待で利用される方も多いので、ビジネス・プライベート問わず、大切なゲストをおもてなしする際にも安心してご利用いただけます。

―料理長の視点からもお話をお聞かせください。

(料理長・渡邉様)
ソムリエの2人が「節度ある距離感」と言いましたが、料理でも老舗ならではのバランス感覚を重視しています。去年で45周年を迎えた「銀座レカン」だからこそ、お越しになるお客様がいるからです。
「銀座レカン」では先代からレシピを受け継ぐことはないのですが、フランス料理の基礎となる“核”の部分は変わらず継承したという自負があります。これまで「ブラッスリーレカン」や「ロテスリーレカン」など、レカングループの他店でも計10年間料理長を務めてきたからこその経験も生きています。

現代のトレンドを意識することは必要ですが、会得したフランス料理の“核”を感じられないものは「銀座レカン」の料理とは言えません。お越しになるお客様に喜んでいただけるよう、「銀座レカン」ならではのバランスの良い料理作りを心掛けているのです。
そうして生まれた料理を通して、フランス料理の美味しさや美しさ、奥深さ、楽しみ方をお客様に伝えていきたいですね。

料理とソムリエ、サービススタッフの連携が生み出す一体感

―今、お料理の話が出ましたが、お客様の反応やオススメポイントについて、ソムリエの視点からお聞かせください。

(宇佐美様)
シェフの料理哲学が、お皿の上でも表現されていることでしょうか。渡邉シェフが”核”という言葉を使ったように、根っこの部分をとても大事にしていると感じることが多いですね。

(近藤様)
料理については、実際にお客様の表情を見ていると本当に満足している方が多いことが印象的です。
「銀座レカン」のお客様は、好みがしっかりしている方も多いのですが、その中でもシェフの料理に対する評価はとても高いということを、肌で感じることが多いですね。

(宇佐美様)
個々の素材の味を積み重ねる緻密さや、それによって生まれる重厚感は本当にすごいですね。私も職業柄様々なシェフのお料理をいただくことがあるのですが、渡邉シェフの料理にはフランス料理の神髄が凝縮されていると感じます。
そういう料理にワインを合わせることが、ソムリエとしての醍醐味でもあります。

(渡邉様)
ワインとのマリアージュについては、私も気を使っているんですよ。シーズン毎のグランドメニューを作る際には、グラスペアリングも一緒に考えるのですが、料理人とソムリエが双方の意見に耳を傾けながら、方向性を合わせるようにしています。
自分と考えが異なればその都度相談をしますし、ソムリエの2人から学ぶことが多いのも事実ですね。
老舗のグランメゾンならではの考えかもしれませんが、「銀座レカン」では料理人とソムリエ、サービススタッフのいずれかが突出してはならないと考えています。スタッフ全員の総合力、一体感を持ってお客様に接しなければ、本当に喜んでいただくことはできません。お客様のために、年齢やポジションに関係なく忌憚のない意見交換ができているのではないでしょうか。

(近藤様)
料理とワインのペアリングを考える時は、例えるなら相撲を取っているようなものですね。良い意味でお互いの意見をぶつけ合いますし、そうすることで、お客様に妥協のないマリアージュを届けられると思うんです。
サービススタッフという言葉が出ましたが、「銀座レカン」では給仕を専門とする「メートル・ド・テル」や「シェフ・ド・ラン」らの技術も高いので、デクパージュやフランベなど、フランス料理ならではの見て楽しむ要素も充実しています。

「銀座レカン」で楽しむ、本格フレンチとワイン

―お客様の利用シーンに合わせた最適な距離感を保ちつつ、五感を楽しませてくれるギミックもあるというのは、老舗グランメゾンならではのスタイルですね。
料理について、「素材の味を積み重ねる緻密さ」という表現がありましたが、渡邉シェフならではのこだわりがあるのでしょうか。

(渡邉様)
「銀座レカン」では、いわゆる「煮詰めていく作業」をとても大切にしてきました。その典型的な例としてソースづくりが挙げられます。フランス料理は、和食とは正反対だと言われることもありますが、「銀座レカン」では和食の対極に位置する点を敢えて強調しています。

素材の持つ味の重ね合わせによって、美味しいものを提供するということですね。何と何を重ね合わせた時に美味しさが生まれるのかという点を意識して、フランス料理をお届けしているのです。

例えば、お魚であればソースと素材の一体感を、お肉であればお肉の味わいを引き出すソースを添えるといった部分になります。お客様の目に訴えかける華やかな見た目も、調理場にいる10人のスタッフと共にしっかり作りこんでいます。

―「そういう料理にワインを合わせることが、ソムリエとしての醍醐味」と語っていました。ソムリエとして、ワインへのこだわりについて改めてお聞かせください。

(近藤様)
ワインについては、45年やってきた「銀座レカン」ならではのコレクションがありますから、お料理とのマリアージュを最適なコストパフォーマンスで楽しんでいただけると思います。
近年は、ニューワールドと言われる地域のワインの収集にも力を入れていますが、ここまで柔軟に対応できるファインダイニングは、都内にもあまり多くないはずです。

(宇佐美様)
ソムリエとして、「銀座レカン」のワインコレクションの中から、お客様に最適なボトルをチョイスしています。
先代、先々代のシェフソムリエが収集したワインを提案することもありますし、数十年後、私の後輩がお客様に提案するであろうワインの収集にも力を入れています。
「銀座レカン」には14年勤めていますが、ワインの購入や提案時には自分の色を出すのではなく、「これでお客様に喜んでいただけるか?」という考えを軸に取捨選択することを心掛けています。

ビジネス・プライベート、様々なシーンで活躍するフランス料理店

―近年はボトルだけでなく、グラスペアリングにも力を入れていると伺いました。

(宇佐美様)
老舗ゆえの敷居の高さを感じる方もいるようなので、我々としては、少しでも興味があれば訪れていただき、料理やワインを楽しんでいただきたいという思いがありました。
グラスペアリングをより充実させることで、気軽にマリアージュを楽しめる環境となっています。ワインの提案でも、お客様のニーズに寄り添うサービス体制が整っているので、会食・接待からプライベートでの利用まで、用途を問わず様々なシーンでご満足いただけると思います。

(近藤様)
自分はソムリエとして、ワインについての知識を自然と深めていただけるサービスを心掛けています。会食・接待、記念日などでフランス料理やワインを楽しみたいが、グランメゾンは気後れしてしまうという方がいれば、お食事の際に気軽に声を掛けてください。

(渡邉様)
敷居が高いという印象をお持ちの方にこそ、一度お越しいただきたいですね。ソムリエ2人が言うように、ビジネス・プライベートなど、シーンを問わず安心してフランス料理を楽しめるサービス体制が整っていますから。

プロフィール

銀座レカン料理長・渡邉幸司氏(写真中央):

1970年大阪生まれ。リーガロイヤルホテル大阪を経て渡仏。フランス各地のレストランにて研鑽を積む。帰国後銀座レカンに入社しグループ全店の料理長を経験。2017年9月に、銀座レカン7代目料理長に就任した。

レカングループ統括 エグゼクティブソムリエ・宇佐美晋也氏(写真向かって右):

1980年東京生まれ。学生時代よりワインに興味を持ち、2002年にレカングループに入社。ソムリエとしてのキャリアを重ね、2006年から銀座レカンに異動。2017年に銀座レカン シェフソムリエ、2020年にレカングループ統括 エグゼクティブソムリエに就任。2019年からスタートした「ワインサロン」も好評。

銀座レカン シェフソムリエ・近藤佑哉氏(写真向かって左):

1989年兵庫県生まれ。2018年第7回J.S.A.ソムリエ・スカラシップ優秀賞、「ポメリー・ソムリエコンクール2019」優勝、「第3回ボルドー&ボルドー・シュペリュールワインソムリエコンクール2019」優勝。難関のInternational A.S.I. Sommelier Diplomaも取得している。2020年に銀座レカン シェフソムリエに就任。

【編集後記】
グランメゾンらしい緊張感と、リラックスできるホスピタリティを提供する「銀座レカン」。お客様に喜んでもらおうと努力を重ねる3人のお話から、大切なゲストをもてなす際にも安心して利用できると実感しました。フランス料理やワインが大好きなゲストをおもてなしする際にも安心して利用できそうです。

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フランス料理

銀座 レカン

東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅 A9出口徒歩1分

アクセス
住所: 東京都中央区銀座4-5-5 ミキモトビル B1F

謝 谷楓

「一休.comレストラン」のプレミアム・美食メディア「KIWAMINO」担当エディター。ユーザーの悩み解決につながる情報を届けられるよう、マーケットイン視点の企画・編集を心掛けています。

前職は、観光業界の専門新聞記者。トラベル×テック領域に関心を寄せ、ベンチャーやオンライン旅行会社の取材に注力していました。一休入社後は「一休コンシェルジュ」を経て、2019年4月から「KIWAMINO」の担当に。立ち上げを経て、編集・運営に従事しています。
【MY CHOICE】
・最近行ったお店:六雁
・好きなお店:すぎた
・自分の会食で使うなら:茶禅華
・得意ジャンル:日本料理
・好きな食材:雲丹/赤貝

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