春夏秋冬の変化が盛り込まれた日本料理。目でも舌でも日本ならではの魅力をしみじみと感じられ、四季の移り変わりと共に味わいたくなりますよね。今回は、一度は行きたい、兵庫の芦屋・西宮にある日本料理の名店を厳選して5軒ご紹介。和の心と技を活かした旬の逸品を楽しんでみませんか?
目 次
1.正統派でありながら新鮮な発想から生まれる日本料理
割烹 にしい(兵庫県/苦楽園口駅)
苦楽園口駅より徒歩約5分、閑静な住宅街で本格日本料理がいただける「割烹 にしい」。店主の西井康治氏は、大学卒業後、京都や大阪の料理店で修業後独立し同店をオープン。
正統派でありながら、新鮮な発想から生まれる日本料理がいただけます。もっとも大事にしているのは、出汁。道南の真昆布、枕崎の鰹を使用し、椀物用、焚合せ用を使い分けて、半日かけて煮出します。引き立ての出汁の風味が味わえるお椀は自慢の逸品。
一方、グラタンや豚の米煮など斬新な料理も登場。厳選したお米を一組ごとに信楽の土鍋で炊き上げる「釜飯」で締めれば、王道でありながら斬新なコースが楽しめます。
2.数寄屋造りの風情漂う空間で、季節を映し出すコースを味わう
子孫(兵庫県/甲陽園駅)
甲陽園駅より徒歩約5分、関西を代表する高級住宅街に店を構える数奇屋造りの一軒家が「子孫」。杉苔や笹垣の美しい中庭が格調高い、ミシュラン三つ星に輝いた経歴を持つ名店です。
三代続いた旅館を改装し、2002年に料亭としてスタート。風情漂う店内で、ゆったりと旬の料理を楽しむことができます。店主の藤原研一氏は、滋賀の名店「招福楼」で修業後、地元兵庫にもどり独立。その時々の節句を大切にしながら、移り変わる季節を映し出すコースを創り出します。
一切の雑味がない出汁は、前日から昆布を仕込んで旨味を出し、血合いのない鰹節を用いて仕上げるなど手間暇かけた逸品。素焼きの器にかすりの金箔など料理が映える器にもこだわります。ゲストの要望を実現し、会話を楽しむ、藤原氏の“おもてなしの美学”が詰まった魅力的な一軒です。
3.老舗料亭の味に独自のアイディアが光る京料理
京料理くまがい(兵庫県/苦楽園口駅)
苦楽園口駅より徒歩約15分、閑静な高級住宅地のビル1階に店を構える「京料理くまがい」。店主の熊谷伸司氏は、長い歴史を持つ京都の老舗料亭「瓢亭」で15年修業を積み、独立。
京料理のベースを守りつつ、独自のアイディアを加味した繊細なひと皿を生み出します。「瓢亭」の味を継承する、まぐろ節の出汁を用いた煮物椀などは、格調高い風味が魅力。淡路の鯛や京野菜など厳選した食材を使い、京料理の味と伝統を伝えています。
ゲストのリクエストに応じた食材を使用して構成する懐石料理のコースのほか、ランチの松花堂弁当も人気。月替わりで楽しむことができるので、定期的に訪れたい一軒です。
4.地元で愛され続けている隠れ家的割烹
料理屋 仁(兵庫県/芦屋川駅)
阪急芦屋川駅から徒歩約2分のミシュラン星付き店「料理屋 仁」。こぢんまりとした店内は、一枚板を使用したカウンターとテーブル席が備えられ、土壁や木目の天井、網代の扉などを用いた温かみのある空間。
こちらで味わえるのは、ほかにはない組み合わせの妙。砕いたお餅を衣にして揚げたしま鯵、紅茶のドレッシングにベビーリーフ、豆乳の胡麻豆腐など、その日の仕入れによって新鮮なひと皿が供されます。
時にはツキノワグマなど珍しい食材も登場。他にも、猪鍋など季節感あるメニューが並びます。料理を彩るのは、魯山人をはじめ個性ある器。地元で愛され続けている隠れ家的割烹で、和みのひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
5.舌の肥えた芦屋の住民に愛される懐石料理
あめ婦(兵庫県/芦屋駅)
芦屋駅から徒歩約5分、ガラス張りのエントランスが洗練された佇まいを醸し出す「あめ婦」。オーナーの里深久起氏は、美食処が集まる激戦区の芦屋に、修業未経験で懐石料理店をオープン。
39年以上経た今では、ミシュラン二つ星を獲得し、グルメな芦屋の住人の舌をうならせる店として愛されています。名物は「海老芋のかわり揚げ」。海老芋団子をカリッと揚げて出汁でいただく人気メニューです。
父親の故郷・淡路島で庄屋をしていた頃の屋号「女」という文字で構成された「安」「女」「婦」が由来の店名には女性1人でも気軽に訪れてほしい、という思いがこめられています。ランチの「あめ婦御膳」が4,000円、夜のコースも6,000円からとお値打ちで、肩肘張らずに、素材を生かしたシンプルな懐石を堪能できます。
今回は、一度は行ってみたい、兵庫の芦屋・西宮にある日本料理の名店を厳選して5店舗ご紹介しました。日本の四季の美しさを食事の中に感じられる料理の数々は、それぞれの店ごとに特徴のあるものばかり。西宮ならではの食の魅力を堪能しに、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
※こちらの記事は2024年08月12日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。