今回「KIWAMINO」は、食の専門家であるシェフにおすすめのレストランを伺いしました。第一弾は、6年連続「ミシュランガイド東京」にて一つ星を獲得する「sincere(シンシア)」のオーナーシェフ・石井真介氏。シェフならではの視点で選ぶのは、どれも参考になるお店ばかり!名店シェフが通う、お気に入りのレストランをご紹介します。
お話を伺ったのは……
「sincere(シンシア)」オーナーシェフ・石井真介氏
1976年、東京都出身。四ツ谷「オテル・ドゥ・ミクニ」、南青山「ラ・ブランシュ」とフレンチの名店を経験し、渡仏。本場の星付きレストランで修業を積み、2004年帰国。その後、汐留「フィッシュバンク東京」を経て、2008年より「レストランバカール」のシェフを7年間務めた後、2016年4月「sincere」をオープン。2017年より水産資源を守る「Chefs for the Blue」に参加。料理人としての立場から、食を取り巻く問題解決に向けて取り組んでいる。
目 次
シェフが長年通う、地方の名店をご紹介
神奈川県小田原市にある「うなぎ亭 友栄」は、昔から通っているお店の1つです。「Chefs for the Blue」の活動をしていることもありますが、今は資源が回復するまで、極力料理にうなぎを使うのは控えています。食べるのも、年に1回くらい。うなぎって本当に美味しいですし、大好きなんです。でも美味しいからこそ日常食にしないことで、よりうなぎを食べるということを大切にしています。近年は、ここでしか食べていないですね。
「うなぎ亭 友栄」は、平日でも本当に混んでいて、行列が絶えない人気のお店です。予約制ではないですが、事前にうなぎを取り置きできるので、朝早めに伺って10時くらいに食べることが多いです。関東風にふわっと蒸して仕上げられた希少な青うなぎは、本当に美味しいです。ボリュームもしっかりありますよ。うな重と白焼きを頼むのが僕のスタイルですね。
公式URL:https://www.tomoei-unagi.com/
シェフが家族の記念日やハレの日に訪れるレストランをご紹介
小学生の息子がいるのですが、以前は子育てのことも考え、狛江市に住んでいました。当時は国領町が近かったこともあり、イタリアンの「ドンブラボー」に良くお邪魔していました。結婚記念日、家族の誕生日など記念日はいつも「ドンブラボー」でした。奥の個室が子連れOKなのも重宝していた理由の1つです。今は引っ越して少し遠くなりましたが、未だによく行きます。アットホームな空間が落ち着くんですよね。
料理では、ピッツァが好きですね。元々ピッツァが好きで、色々なお店を巡ってきましたが、ここのピッツァが1番美味しいと思います。生地の薄さが絶妙なんです。クリスピーで、厚みが的確。僕は良く食べるので、もし4種ピザがあったらハーフハーフにして、コースに大きなピッツァを2枚追加したりします。だけど、ペロリと食べられちゃうんですよね。
公式URL:https://www.donbravo.net/
シェフが一目を置いている、レストランをご紹介
頻繁には行けないですが「ガストロノミー ジョエル・ロブション」の卓越したゴージャス感、非日常感は圧倒的だと思います。ちなみに結婚式もこちらでさせていただきました。何より注目なのは、エグゼクティブシェフ・関谷健一朗君の、M.O.F(フランスの国家最優秀職人章)受賞ですね。これは日本のフレンチ界にとって本当に快挙だと思います。
フレンチってよくわからないなと思っている方も多いと思うんです。「sincere」は比較すると単価も低くなりますし、少しカジュアルです。まずは気軽に「sincere」で食事をしていただき「フレンチって楽しいな」って思ってくれたら嬉しいです。そして「次はトップクラスのお店へ行ってみたい」というように、僕らが橋渡しするような存在になれたらと思います。フランス料理界全体を一緒に盛り上げていけたら良いですね。
「sincere」について
北参道駅より徒歩約3分、閑静な住宅街の一角にある「sincere」。蔦の絡まるエントランスを進み、自然光が注ぐ半地下の扉を開けると、開放感あふれるオープンキッチンが現れます。「ゲストが一体となってわいわいと楽しめるような雰囲気こそレストランの醍醐味」と語る石井シェフの思いを体現する店内では、ほとんどの客席からオープンキッチンを望みながらライブ感溢れる食体験を楽しめます。
こちらでいただけるのは、クラシックな料理の中にシェフのクリエイティビティが光る逸品の数々。旬の食材をたっぷり使った、遊び心のあるアミューズに、コースの始まりから虜になるゲストも多いはず。スペシャリテの「たい焼き」は、なんとも粋な一皿。シェフの独創性が詰まった料理の数々をぜひ満喫しましょう。
石井シェフのインタビュー記事はこちら
【名店のスペシャリテ】「sincere」石井真介氏に聞く、現代風に生まれ変わった伝統料理「たい焼き」
https://www.kiwamino.com/articles/interviews/15507
【対談】「sincere」石井真介氏×「LATURE」室田拓人氏が語る、幼児食「ITADAKU」を通して描く食の未来とは
https://www.kiwamino.com/articles/interviews/14513
※こちらの記事は2024年10月10日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。