その日のゲスト全員に同じ料理を提供するお任せスタイルが主流のなか、1品ずつ注文できる料理が並んだメニューを眺めるのは、この上ない楽しみでもあります。一皿のなかにテーマを持っているのが、アラカルト料理。季節をお皿に詰め込み、旬の食材をどのように変化させながら作り上げるか、シェフの腕とセンスにかかっています。今回は、その日の気分で好きな一品を選ぶ、そんなアラカルトならではの醍醐味を楽しめる、東京のフレンチやビストロのレストランをご紹介します。
目 次
1.北欧インテリアのなかで味わうフレンチベースの創作料理
RESTAURANT MAMA. (東京都/表参道駅)
南青山7丁目交差点すぐ近くに佇む「RESTAURANT MAMA.」。お洒落な白い扉を開き、店内に足を踏み入れると、モダンな北欧風インテリアに迎えられます。店名の「MAMA」とは、お客様本位の「わがまま」、また、素材の味を引き出す「そのまま」の意味。お客様の意見を尊重し、時代に合ったホスピタリティをめざし、食材の魅力をダイレクトに伝える料理を提供していきたい、というお店の意気込みが詰まっています。
フランスの名店「レ・クレイエール」を経て、帰国後は「エディション・コウジ シモムラ」などで修業した市村シェフが腕を振るうのは、本格的フレンチをベースに和洋中を組み入れた創作洋食。誰もが愛してやまないカレーやハンバーグもフレンチの手法でグレードアップされ、イベリコ豚の希少部位が使用されたトンカツは、しっかり食べ応えがありながらも軽やか。スタッフとのコミュニケーションも温かい、リピートしたくなるお店です。
2.アラン・デュカス氏監修の本場ビストロ料理を、シックな空間で満喫
ビストロ ブノワ(BENOIT)(東京都/表参道駅)
パリにある老舗ビストロ「ブノワ」。その古き良き正統派のフランス料理は、100年以上、世界中の美食家たちを魅了してきました。巨匠アラン・デュカス氏がプロデュースする「ビストロ ブノワ(BENOIT)」は、2005年、ラ・ポルト青山10階にオープン。ビストロでありながら洗練された店内には、エッフェル塔の模型やアンティークのオーナメントが飾られ、まるでパリのお店を訪れたかのようなシックな気分に浸れます。
フランスの地方色豊かな料理やワインは、デュカス氏自身が試食し、厳しく味を管理。「ホロホロ鳥とキノコのパイ詰め」や「エゾ鹿のローストとソースポワヴラード」など、ビストロメニューをより洗練させた一品を堪能できます。上質なサービスのなか、リーズナブルに本場の味と雰囲気を味わえる名店です。
3.多種多様なメニューをワインとマリアージュできる個性的なフレンチ
シノワ 渋谷店(東京都/渋谷駅)
渋谷・道玄坂の一角にあるビルの8階に広がるのは、東洋と西洋が調和した重厚なインテリア。「シノワズリ(東洋風)」がエキゾチックな「シノワ 渋谷店」の店内にはオペラが流れ、落ち着いた雰囲気のなか、フレンチベースの和洋折衷料理が味わえます。各国から選び抜かれたワインは、厳重に管理されたコンディションのなかで完璧なクオリティに保たれており、ワインラバーから絶大なる信頼を寄せられています。チョイスできる皿数も多く、その日の気分で幅広い好みに対応できるのも嬉しいポイント。グラスワインの種類も豊富で、ぜひ利用したいのが「シャンパンブランチ」のフリーフローのプラン。
厳選した約800種のワインに合わせて、ソースを使った本格的なフランス料理から「和風フォアグラ丼」など、和のテイストのスペシャリテも魅力的。ワインバーとしても評価が高く、一品料理とバラエティに富んだマリアージュが堪能できる貴重な一店です。
4.正統派ながら軽やかなフランス料理でゲストの感動を“デザイン”する
デジーノ(東京都/神楽坂駅)
神楽坂の駅近く、住宅地に佇む「デジーノ」は、白いエントランスに赤い屋根がキュートな一軒。店内は、純白のクロスがかかったテーブルが並び、クラシカルな雰囲気が漂います。ラテン語で「デザインする」という意味の店名を冠し、フレンチベースの創作料理と肩肘張らない温かなサービスで、喜び・驚き・感動を“デザイン”し、ゲストを迎えてくれます。
伝統に裏打ちされた正統派フレンチながら、バターやクリームを極力抑えた軽やかな料理には定評があり、しっかりとした味わいの素材から引き出される旨味やエキスを凝縮させたソースが魅力です。前菜、メイン、デザートのチョイスはそれぞれ常時3~6種類あり、なかでも「オマールエキスの甲殻類マリネ」がおすすめのスペシャリテ。スタッフの笑顔のなか、フランスで修業したシェフが心をこめて腕をふるう一品で、おいしいひとときが過ごせます。
5.「グランドハイアット 東京」出身シェフとソムリエの上質な料理とサービス
LORE(東京都/六本木駅)
六本木駅から徒歩約3分、メイン通りの喧騒を抜けると現れる、ヨーロッパ風の洒落た外観。北欧ダイニングをイメージした店内は、カジュアルラグジュアリーを意識し、高級感がありながらリラックスした雰囲気でゲストを和ませてくれます。「グランドハイアット 東京」出身の大澤太一シェフと、オーナーソムリエの土屋剛芳氏が独創的な世界観をステーキ&創作和フレンチで表現。
食材の旨味を繊細に引き出し、彩り豊かに盛り付けた一皿は、技術の高さを物語ります。ぜひ、味わってみたいのは、オーナーの実家で受け継がれる、30年熟成させた金目鯛のタレ。フレンチに和を取り入れ、個性をプラスします。ワインはフランス、カリフォルニアを中心に、約100種類揃え、広い窓から外を眺めることができる開放感のある完全個室は、接待にもおすすめです。
料理はもちろん、インテリア、サービスも、魅力満載のお店ばかりをご紹介いたしました。記念日などのハレの日に、コース仕立ての料理を優雅に楽しむのもフランス料理の魅力ですが、いつでも気軽に好きな品を一品ずつ味わえる、アラカルトの世界を満喫してみてはいかがでしょうか。
※こちらの記事は2024年12月05日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。