国内外からの観光客が行き交い連日賑わう京都・祇園町の四条通。しかし、八坂神社のひとつ手前の筋を南に下ると、その喧騒が嘘のような静けさが漂います。さらにそこからもうひとつ、奥まった小路に佇むのが、ミシュラン二つ星、京懐石の名店『祇園丸山』です。
京都の雅に触れる「静謐な世界」
丸山の赤い提灯と、海老茶に白染め抜きの店名が入ったのれんが目印。
玄関を入ると、続いているのは清めの打ち水がなされた心の落ち着く路地、その奥が店内です。
1階にはカウンター席、2階の部屋はすべて個室で、中には坪庭を配したお部屋も。正座の苦手な外国からのお客様には椅子席にも対応する、京都らしい心遣いが訪れたゲストの表情を和らげます。
店内に足を踏み入れるとそこに広がっているのはまさに“静謐の世界”。カウンター席から各個室にいたるまで、凛とした雰囲気に包まれています。
素材の旬を味わう洗練された京料理の数々
そんな情緒あふれる“和”を満喫する環境のなか、京都ならではの旬の食材を使った京料理が、次々供されます。
『祇園丸山』が料理で最も大切にしていることは、素材の味わいです。
これにプラス、リズム・光・音・香・味の五感で表現しているとか。日本古来の“け(普段の日)”と“はれ(特別な日)”、また四季を通じての節会の考え方を大切に伝承しながら進化し続ける京料理が『祇園丸山』にはあるのです。
料理長の丸山嘉桜氏は、京都を代表する老舗「菊乃井」や「和久傳」でも料理長を務めてきた実力派。素材の美味しさを追求した珠玉の料理の数々は、食通からの評価も高く、ミシュランガイドでは二つ星を獲得しています。
春は筍、夏は鮎、秋は松茸、冬は松葉蟹と、旬の味を目の前であぶり、熱々を口にしていただけます。
焼き物に添えらた緑のソースは、きゅうりをすりおろしたもの。明治から戦前まで、京都ではきゅうりは切り口が菊のご門に似て不敬になるため、すり下ろしたのだとか。
他にも、ぐじと呼ばれる赤穂鯛や松葉カニのカニ味噌の入った甲羅焼き、白子を詰めた三宝柑、氷魚ご飯など、東京ではめったにお目にかかれない料理が次々並ぶのも、京都ならではでしょう。
京都千二百年の都で日本の四季を彩る食空間で。あなたも季節の移ろいを京料理を通じて五感で感じてみてはいかがですか?
アクセス
住所: 京都府京都市東山区祇園町南側570-171
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※こちらの記事は2023年04月21日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。