名店紹介「メゾン・ド・ユーロン」。繊細で華麗な赤坂の老舗中国料理店

赤坂の閑静なエリアに優雅な佇まいで構える、ヌーベルシノワの老舗「メゾン・ド・ユーロン」。“炒めの達人”の呼び声高い名料理人が腕を振るう、フランス料理のコースのように華麗な中華料理が、年代を問わず愛されています。開業は、ヌーベルシノワ華やかなりし1995年。その後2008年に新体制での再オープンを果たし、ついに2010年、2011年と2年連続で1つ星を獲得した名店の魅力に迫ります。

緩やかな坂の途中に現れるモダンな建物。赤い看板やアプローチの階段が目印のエントランスからは、フレンチレストランのような趣が漂います。

メインダイニングは白を基調とし、軽やかで温かみ溢れる空間。心地よい折り目正しさと共に、ゆったりとした寛ぎ感が迎えてくれます。この他、店内には人数に合わせて利用できる個室も用意されており、ビジネスシーンにも重宝しそうですね。

料理長を務めるのは、東京都出身の阿部淳一氏。「東京會舘」を経て、茅場町の「東京上海錦江飯店」にて中国料理の技術や知識を徹底的に習得。その後、青山で人気を博した「オーセ・ボヌール」(現在は閉店)勤務時には“炒めの達人”と評価され、注目を集めました。

1995年、日本はもとより、本国中国でも流行していたヌーベルシノワの先駆け的存在であるレストラン「メゾン・ド・ユーロン」の開店に合わせて、料理長に就任。後に独立し、西麻布に「A—Jun」(現在は閉店)を開店しましたが、2008年「メゾン・ド・ユーロン」の新オーナーの下でのリニューアルオープンを機に、再び料理長として招聘を受け、現在に至ります。

中華料理は“火技”といわれる中、“炒”の本質である「火・油・水」の扱いにかけては日本国内屈指と定評があり、前述のとおり2つ星を2年連続で獲得する快挙を成し遂げています。

“食の都”上海の伝統が育んだ華やかな料理を、ヌーベルシノワスタイルで提供している「メゾン・ド・ユーロン」。ヌーベルシノワとは、フランス料理のコースのように一品ずつ供するエレガントな中華料理であり、西洋の食材を中華の技法で調理することもしばしば。
新鮮な旬の食材をふんだんに使用し、香辛料は控えめに仕立てる「メゾン・ド・ユーロン」の料理は、達人ならではの絶妙な火入れによって食材の持ち味が際立ちます。

とりわけここでしか味わえないと料理長が自負する『遊龍(ユーロン)特製フカヒレの姿煮』は、ぜひいただきたい贅沢な逸品です。また、洗練されたヌーベルシノワはワインとのマリアージュも良好。地下のワインカーブに揃えられた250種以上のワインの中から、ソムリエが最適な一本を提案してくれますよ。

華やかな料理の美味しさをさらに引き立てている、優美な器使いにも注目を。特注の有田焼の器など、繊細な美しさを持つ和食器を多用し、ほど良い量を品数多く供する「メゾン・ド・ユーロン」のコースを美しく演出しています。

先駆けとして長年ヌーベルシノワを牽引し、国内屈指の技術を誇る名料理人が、華麗な中華料理を振る舞うレストラン「メゾン・ド・ユーロン」。評判に違わぬ洗練された味わいと、心地よいおもてなしに出会える名店へ、ぜひ足を運んでみませんか。

ヌーベルシノワ

メゾン・ド・ユーロン

東京メトロ千代田線 赤坂駅 徒歩6分

20,000円〜29,999円

※こちらの記事は2024年01月25日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。

Mika Muroi

旅と食べ歩きと文章を書くことが好きで、プレミアム・グルメメディア「KIWAMINO」のライターに。フレグランスラボでの勤務経験から、香りやフレーバーにこだわりが。選りすぐりのレストランを、スマートな日本語に乗せてお届けします。
【MY CHOICE】
・さいきん行ったお店:DAZZLE
・好きなお店:嘉禅
・自分の会食で使うなら:麻布淺井
・得意ジャンル:イタリアン、ビストロ
・好きな食材:野菜全般、鴨、チーズ

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