「天下の台所」と呼ばれるほど、美味しいものが集まるグルメタウン、大阪。KIWAMINOでは、大阪で注目を集める名店のシェフにインタビューを連載中。 一流店には確固たる思想あり、料理のジャンルの垣根を越え、「未来の食の姿」を名店の皆様に伺ってきました。
目 次
「浪速割烹 喜川(㐂川)」の店主・上野修氏の独占インタビュー
料理人としてのスタートが「志摩観光ホテル」という上野修氏。
修業時代から先代・上野修三氏との思い出、withコロナ時代における料理店の心構えまで、大阪・料理界のレジェンドについて、とことん深掘してお届けします。
「浪速(大阪)料理」には「始末の心」「喰い味」「天下の台所」という3つのキーワードが欠かせないと語る上野氏。コースと一品料理(アラカルト)で選べる「浪速割烹 喜川(㐂川)」ならではの魅力や、愉しみ方のヒントを詳しくご紹介いただきました。
「懐石料理 桝田」店主の桝田兆史氏に聞く「桝田」スタイル
女性からの人気も高く、長年にわたって大阪を代表する和食店として知られる「懐石料理 桝田」。
「吉兆」(現:神戸吉兆)での修業時代から、多くの一流料理人を輩出してきた「桝田」スタイルを確立されるまでのお話を丁寧にしていただきました。
季節の先取りを心掛け、カウンターならではのワクワクする気持ちを大事に、説明もしっかりされているそう。
「一人ひとりのお客様にゆっくり寛いで、お食事を愉しんでほしいという思いは今後も変わらない」と語る桝田氏。料理への熱い思いと、お客様を愉しませようという情熱を強く感じました。
「日本料理 湯木」湯木尚二氏に聞く「一客一亭」のおもてなし
大阪エリアを代表する高級料亭「日本料理 湯木」。「吉兆」創業者・湯木貞一氏を祖父に持つ湯木尚二氏。大阪エリアを中心に支持を集め、現在は、「日本料理 湯木」「新店」「心斎橋店」「肥後橋ゆきや。」の4店舗を経営。世界観から伝統承継への思いまで、多岐にわたってお話を伺いました。
出汁の取り方を例に挙げ、「日本料理の本質を理解することは、料理やお客様との向き合い方であり、非常に精神的な感性の領域である」と語る湯木氏。
伝統承継の大変さを知る一方で、季節ならではの美味しさを提案し続け、常にお客様本位のおもてなしの思いがあるのだと気づくことができました。
イノベーティブフュージョンの名店「HAJIME」オーナーシェフ米田肇氏のインタビュー
日本を代表するイノベーティブフュージョンの名店、ミシュラン三つ星 を冠する「HAJIME」。お店を率いるオーナーシェフ米田肇氏は、大学時代に電子工学を修め、電子部品メーカーでエンジニアとして活躍した後に料理人に転身した経歴の持ち主。日本やフランスの名店で研鑽を積み、2008年に「HAJIME」の前身となる「Hajime RESTAURANT GASTRONOMIQUE OSAKA JAPON」をオープンしました。
コロナ禍の中、飲食店の支援を国に求める署名活動や陳情にも力を入れてきた米田氏。「お食事を通してお客様の心の温度が上昇してくれたら」という思いを、これまでのご経験や「HAJIME」の料理スタイル、コロナ禍の今取り組んでいることを踏まえ、多岐にわたって語っていただきました。
人と集う自由を奪われた2020年は飲食店にとっても試練の年でしたが、変わらぬおもてなしの心でお客様をお迎えする方々のお話から、「美味しいお店で料理を食べる」ことの素晴らしさを改めて感じました。KIWAMINOではこれからも、記憶に残るお料理がいただけるお店を探索し続けたいと思います。
※こちらの記事は2021年03月05日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。