ウイルスと闘う最前線の現場となっている医療機関に、無料で美味しい食事を届けて応援!
現在、東京都内のレストラン業界で働く有志が集まり、医療現場に無料で食事を届ける取り組みを行っている「Smile Food Project(スマイル フード プロジェクト)」という活動をご紹介します。
現在多くの医療機関では、入院患者の命を救うために連日24時間の臨戦態勢にあります。
現場では、矢継ぎ早の診察や処置が立て込んでいるため、忙しさのあまり食事に時間や手間をかけられないケースが多いそうです。
満足に食事を取れない医療機関の方々に、自分たちの美味しい料理を届けたい。そんな思いから始まったのが「Smile Food Project(スマイル フード プロジェクト)」。
発起人は、「シンシア」の石井真介氏と、「レフェルヴェソンス」、「ラ・ボンヌターブル」、「サイタブリアバー」、「ブリコラージュブレッド」等を運営する株式会社CITABRIA 代表取締役の石田聡氏。
石井シェフがリードシェフを務めるトップシェフグループ、「一般社団法人Chefs for the Blue」からは「ザ・バーン」の米澤文雄氏、「ラペ」の松本一平氏、「慈華」の田村亮介氏、「茶禅華」の川田智也氏、「HIGASHI-YAMA Tokyo」の梅原陣之輔氏、「後楽寿司やす秀」の綿貫安秀氏、「恵比寿えんどう」の遠藤記史氏、「Salmon & Trout」の中村拓登氏といったシェフ達が参加しています。4月初めに、フランスで日本人シェフが医療機関に食事を提供していると知り、石井シェフがSNSで呼びかけると、広告代理店の株式会社NKBなど次々と賛同者が集まり、数日でプロジェクトが立ち上がりました。
4/13~5/13時点で39件の病院(複数回お届けした医療機関を含む)に4,556食を提供。
医療機関からの問い合わせも多くなり、5/4以降、現時点で約30の医療機関に対応しているそうです。6/30までの間で、さらに多くの医療機関の皆さまにお届けし、合計約20,000食の提供を目標にしているとのこと。
今回の取り組みに対し、医療関係者からはこのような喜びの声が上がっています。
「決して医療従事者だけが辛いわけでは無く、飲食、宿泊、その他大勢の皆さんが大変な中、このような温かいお気持ちとプロフェッショナリズムに触れ、再度やる気、勇気、覚悟が溢れました」
「飲食店の皆様も非常に苦しい状況と思いますが、そんな中での皆様の心温まるお弁当とメッセージを頂き、明日からも頑張れると言っていました」
緊急事態宣言が出され、状況が刻々と変わる中、国民の誰しもが先の見通しが立たない闇の中に放り込まれたような日々が続いています。
もちろんレストランを運営するシェフたちも先の見通しが立たない中で、料理を無償で提供するという献身的な姿勢に多くの人が賛同し、インターネット上で受け付けた寄付は11日間で目標金額の2,100万円を達成しました。
「私たちは料理しかできませんが、そんな私たちだからこそできることもあるのでは――」という思いから始まったこの取り組み。
食べる喜びと、「美味しい」と感じる気持ち。それだけで自然と頬が緩むように、料理には張り詰めた気持ちをほぐす力があります。シェフの心をこめた料理が届くことで、元気を受け取る人も多いことでしょう。
ウイルスに対する効果的な対策が取られるまで、医療現場の緊迫した状況も長期化が予想されますが、1日も早く収束し、全ての人が食べる喜びを分かち合う日がくることを願っています。
これまでのお弁当コレクションも公開! Smile Food Project(スマイル フード プロジェクト)のHPはこちら:
https://smilefoodproject.com/
※こちらの記事は2020年05月21日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。