大切なクライアントとの接待や会食。普段の商談や打ち合わせでは聞けないような話を引き出せたり、良好な関係性に近づけたりするなど、ビジネスを成功させるチャンスの1つ。成功する接待・会食のためには当日の段取りはもちろん、事前準備も大切です。今回は、接待・会食で覚えておきたいマナーやご作法について、KIWAMINO編集部がご紹介します。
目 次
ここだけは気を付けたい、事前準備のポイントとは
接待・会食はお店選びの段階から始まっています。事前にしっかりと準備を行うことで、当日の状況に大きく関わってくるので、しっかりチェックしていきましょう。
1. 参加ゲストを知る
参加者の人数はもちろん、参加するゲストの年代や性別、アレルギーや好き嫌いの有無、お酒の好み、喫煙習慣について知っておくことはお店選びにとって非常に重要です。特にキーパーソンとなる人物の嗜好を把握しているか否かは大事なポイント。これらの情報を基に、相手に配慮したお店選びができるほか、当日の話題作りにも繋がるでしょう。
2.会食するお店選びについて
<エリア>
基本的に先方の会社からの距離を考え、車や電車で30分以内のエリアを設定しましょう。電車など公共交通機関を利用される場合は、駅から遠すぎるお店は避けましょう。車やタクシーでいらっしゃるゲストには、隠れ家のようなレストランも特別感があって喜ばれるかもしれません。そういったお店を選ぶ際は、ゲストが迷わぬようにお店の外で出迎えるようにしたいものです。
<料理ジャンル>
事前に先方の好みがわかっている場合は、それに応じて料理ジャンルを選びましょう。好みがわからない際におすすめなのは、和食です。嫌いな方が少なく万人受けします。一方でエスニック料理や郷土料理などは好みが分かれる可能性があるのであまりおすすめしません。また、焼肉に関してはお店のスタイルによっては焼き師が常駐するため話に集中できなかったり、焼くことに気を回してしまって会話に集中できなかったりすることがあります。料理の提供スタイルに関しても事前に確認しましょう。
<コースかアラカルトか>
予約はコースがおすすめです。コースであれば事前に内容の確認ができるため、アレルギーや好き嫌いに対しての対策も立てやすいです。また提供時間の目安時間もわかるため、当日のオペレーションもスムーズになります。
<お酒の希望>
お酒に関しては、特にビールの銘柄に関しては細心の注意を払いましょう。企業には、その企業に近しい財閥グループによって、指定のビールメーカーがあります。この指定ビール銘柄については、企業によってどこまで気にするかも異なるので注意したいものです。その他ワインや日本酒に関しては、ゲストの好みに応じて少しでも提供があるお店を選べると印象が良くなると思います。
<禁煙・喫煙の有無>
近年多くのお店が禁煙になってきています。会食は2時間ほどかかるのが通例ですので、定期的にたばこを吸いたい方にとっては辛い時間になります。ヘビースモーカーのゲストがいる場合は、お店の状況及び近隣で喫煙が可能かなどをチェックしておくと良いでしょう。
<個室の有無の確認>
接待・会食の基本は個室です。仕事以外の話に花が咲くこともあるかと思いますが、基本的にはビジネスを円滑に進めるための場所です。お互いにプライベートな空間で、周囲を気にせずにビジネスの話をできる方が良いでしょう。個室はテーブルなのか座敷なのか、靴の着脱の有無なども事前に確認したいです。
<上座・下座について>
事前に上座・下座の位置を確認し、座る場所を決めておくと当日の案内がスムーズです。迷った際は、お店の方に事前に確認するのがおすすめ。
<客層について>
どうしても成功させたい会食であれば、事前に下見に行きましょう。お店の雰囲気やスタッフのホスピタリティ、そして客層に関しては現地に実際に足を運んでみないとわからない部分があります。ハード面ではなく、ソフト面の確認はハードルが高いですが、大切な会の前には、確認を推奨します。
3.お店と事前にすり合わせておきたいこと
<参加者の情報や提供内容>
事前にヒヤリングをした参加者の人数、滞在時間、アレルギーや苦手食材の有無、飲み物の内容などは事前にお店の方としっかりすり合わせをしましょう。前述しましたが、ビールの銘柄にこだわりのある企業との接待・会食の際はメーカーにも注意を払いましょう。女性の多い席ではノンアルコールドリンクの内容の充実度なども確認できるとポイントが高いです。
<トイレの位置>
トイレの位置や個数も重要です。トイレが男女分かれており、バッティングしないかなども確認したいものです。
<支払い>
当日の支払い方法についても事前に確認しましょう。相手に気を遣わせないようにスマートに会計を済ませ、配慮することが大事です。
<タクシーの手配>
帰りのタクシーの手配が可能かどうかも確認しましょう。事前にタクシーが必要なのがわかっている場合はお店の方にお願いしてしまいましょう。タクシーチケットを用意しておけると便利です。
4.2次会候補は事前に数軒リストアップするのがおすすめ
2次会に関しては、確定している場合は事前予約がおすすめ。1次会の終了に合わせてお店を予約しましょう。未確定の場合は、1次会の会場周辺で、同じくらいの人数で入れそうなお店を数店舗ピックアップしておくのがおすすめ。当日いざ行こうとなった時にスムーズに対応可能です。
5.年代・性別別おすすめレストランタイプとは?
女性が多い会であれば……
プリフィックスメニューのお店が、自由度が高く自分の好みのものを選べるのでおすすめ。イタリアンなどでよくある、前菜やメイン、デザートを数種類の中から選べるスタイルが人気です。また個室の場合はテーブル席や靴は脱がなくてよいスタイルが好まれるでしょう。
中年男性が多い会であれば……
お料理は和食が基本です。お酒はビールの銘柄やラインアップにも注意して選びましょう。お酒の注文回数が多くなることもあるので、サービススタッフのサービスがしっかりしているところがよいでしょう。
重鎮を呼んでの会であれば……
プライバシーが保たれているかを重視しましょう。完全個室はもちろんですが、通常のエントランスと異なるエントランスがあるなど気密性の高いお店を選びましょう。料亭などサービスレベルが高いお店もおすすめです。
今回は、大切なクライアントとの接待や会食のために抑えておきたい事前準備のポイントをまとめました。気になる項目はチェックして、次のビジネスに繋がる有意義な時間にしたいものですね。
※こちらの記事は2024年12月10日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。