名店出身シェフの話題の店舗も!2024年にオープンした注目の日本料理・寿司店 京都編

何代にもわたる老舗の存在感が強い京都ですが、一方では個性的な新店が次々と誕生する食の聖地でもあります。今回は、2024年に新たに登場した話題の店を厳選して5軒紹介します。名店で修業した実力派の料理に舌鼓を打つ至福の時間を過ごしてください。

1.こだわりが詰まった空間で楽しむ、滋味深い料理

りょうりや〇(京都府/二条城前駅)

二条城前駅より徒歩約10分、人気観光地近くに大きな円が描かれた暖簾を掲げる「りょうりや〇(リョウリヤ エン)」。「東山 吉寿」「弧玖」など名だたる店で修業した渡辺巧氏が2024年6月に開業した日本料理店です。使用する食材は、直接生産者のもとに足を運んで厳選。毎朝仕入れる野菜は、食材本来の香りや甘みを楽しめる鮮度の高さ。小豆島の生産者を訪ねて探した醤油など、一般的な調味料では出せない滋味深さも魅力です。

カウンター席には「松」、床には「竹」の床材、箸置きには「梅」モチーフを用い、松竹梅を演出し、ゲストに幸運が訪れるように願いを込めた店造り。店名通り“縁”を感じるひとときを過ごせる空間が広がります。20種以上の日本酒、シャンパン、ワインのほかオリジナルブレンドのウイスキーなどドリンクも豊富なラインナップ。朝食のコースも人気。京都ならではの朝が迎えられることでしょう。

日本料理

りょうりや〇

京都市営地下鉄東西線 二条城前駅 徒歩10分

15,000円〜19,999円

2.先斗町の隠れ家店でリーズナブルにいただける多皿料理

いそやま(京都府/京都河原町駅)

京都・先斗町の路地裏に佇む日本料理店「いそやま」。カウンター8席のみのこぢんまりとした店内では、椀物や焼き物、揚げ物などさまざまな料理が少しずつ味わえる12~13品のコースが楽しめます。店主の礒山氏は「祇園丸山」や「酒処 てらやま」、大阪の割烹「お料理 山田」で修業後、28歳の若さで独立。2024年10月に同店を開業しました。市場で厳選した上質な素材で献立を組み立て、手間を惜しまない調理でその味を最大限に引き出します。

ナマコの腸を塩辛にした「このわた」の餡がけなど、洗練された料理の数々には、和食の新しい魅力が詰まっています。昭和歌謡が流れるリラックスした空間で、肩肘張らずに楽しめる旬の食材を活かしたコース。21時からはアラカルトも提供しており、気軽に立ち寄りたい一軒です。

日本料理

いそやま

阪急京都線 京都河原町駅 徒歩2分

12,000円〜14,999円

3.星付き店出身シェフが監修する料理と希少な日本酒を満喫

祇園 静水香(京都府/祇園四条駅)

情緒あふれる白川沿いに佇む、大正時代の2階建ての町家をリノベーションした建物が「祇園 静水香」。2024年7月にオープンしたこちらの店は、ミシュラン星付き店出身のシェフが監修する料理と、日本各地から集めた選りすぐりの日本酒とのペアリングを楽しむ和食小料理屋です。

日本酒9種類とのペアリングコースをメインに、お酒控えめのコースは日本酒5種類、ノンアルコールは5種類、と選べるスタイルです。おでんや、その出汁を活かした銘柄豚とブリのしゃぶしゃぶ、牛フィレや牛タンを合わせた料理などを少しずつ味わった後の締めには、日替わりで海鮮丼や土鍋ご飯が登場。21時以降はアラカルトとともに日本のウイスキーやカクテルを飲みながらゆったりした時間を過ごすことができます。「お座敷貸切プラン」なら京都のお茶屋遊びも体験できる、貴重な一軒です。
※芸舞妓の手配は別途料金が発生します

和食小料理

祇園 静水香

京阪本線 祇園四条駅 徒歩5分

20,000円〜29,999円

4.ラグジュアリーホテル内に開業、大阪・堺にある名店の味を堪能

鮨おおが東山(京都府/七条駅)

世界中の高級リゾート地で展開しているラグジュアリーホテル「シックスセンシズ」。その日本初上陸ホテル「シックスセンシズ 京都」の地下2階に位置するのが、注目の「鮨おおが東山」です。大阪・堺屈指の名店「鮨おおが」の姉妹店として、2024年5月開業。ホテルのメインダイニングの奥に現れる清々しい和の空間では、カウンター8席がゲストを迎えます。

大将を務めるのは、本店の「鮨 おおが」で2番手として活躍してきた酒井太地氏。伝統を大切にしながらも大胆な工夫を加えた鮨を握ります。米酢と赤酢を2種類をブレンドしたシャリに合わせるのは、全国から仕入れる上質なネタ。なかでも仲卸の「やま幸」より仕入れる上質なマグロの寿司が食通を魅了しています。

鮨おおが東山

京阪本線 七条駅 徒歩約10分

40,000円〜49,999円

5.藁焼きのライブ感とともに楽しむ、京料理と握り

鮨 森学(京都府/京都市役所前駅)

京都市役所前駅より徒歩約3分、木屋町通沿いの路地に佇む「鮨 森学」。店主の井上真和氏は「ホテルオークラ京都」のキッチンをはじめ、日本料理店や高級寿司店で経験を積み、2024年6月同店を開業。京都・舞鶴から仕入れる鮮魚に赤酢と白酢をブレンドした京都産のシャリとの組み合わせが際立ちます。なかでも一週間かけて旨味を閉じ込めた熟成マグロは絶品。京野菜を中心とした一品料理を組み入れた構成で京都らしさを表現しています。

黒を基調とした古民家風の店内は、バーのような雰囲気が漂う大人の隠れ家。カウンター席に座れば、藁焼きのパフォーマンスを目の前で楽しむことができます。寿司の旨味を引き立てる多彩な地酒とのペアリングもおすすめです。

鮨 森学

京都市営地下鉄東西線 京都市役所前駅 徒歩3分

15,000円〜19,999円

多数の新店オープンが続く京都の美食シーンの中でも、小料理屋から寿司店まで、京都らしい構成の料理が楽しめる魅力的な店ばかりを紹介しました。次に京都を訪れる際にはチェックリストに入れておいてはいかがですか。

※こちらの記事は2025年03月21日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。

Miki D'Angelo Yamashita

コロンビア大学・パリ政治学院修士。新聞社勤務、国際時事担当記者、週刊誌、書籍編集者歴任。専門は別だが、趣味が高じて食担当記者に。延べ3000人料理人インタビュー、約30カ国で食関連を取材。料理本も多数編集。

【MY CHOICE】
・最近行ったお店:未在 / 晴山 / レヴォ /茶禅華
・好きなお店:ギ・サヴォワ / Restaurant KEI / 祇園さゝ木 / 宮坂
・自分の会食で使うなら:ル・ブルキニオン / ラルジャン / 乃木坂しん / 蕎麦おさめ
・注目しているお店:お料理ふじ居 / 日本料理 研野 / ELEZO ESPRIT
・得意ジャンル: スイーツ
・好きな食材:麺類

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