「邸宅レストラン」という響きだけでも想像が膨らみますね。広がる庭園の中に佇む館。アプローチに足を踏み入れると、そこはもう別世界。扉の向こうはどんな空間が待っているのでしょうか。ときめきながら食事に向かう、今回はそんな日常から解き放たれる、特別な名古屋の邸宅レストランを紹介します。
目 次
1.温かいおもてなしと3代目が生み出す名店の味
シェ コーベ(愛知県/八事駅)
八事駅から徒歩約7分、住宅街に佇む木々に囲まれた一軒家がフランス料理店「シェ コーベ」。旅客船で料理長を務めていた初代・須賀哲夫氏から受け継ぎ、現在は3代目の料理長・内原伸一氏が腕を振るいます。
高知県の契約農家から仕入れる新鮮な野菜、柳橋の中央市場で厳選した鮮魚、信頼する店から届く精肉など、こだわりの食材を集めて生み出す旬の味わい。
大きな窓から緑があふれる心地よいダイニングや記念日に利用したいアンティーク家具が配された個室を備え、家族のように温かくゲストを迎えます。歴史の重みを感じる空間、上質な料理とアットホームなサービスで、フランス料理のレストラン文化の真髄を感じられる名店です。
2.フランス文化漂う空間でゲストに寄り添うメニューを
ラ・グランターブル ドゥ キタムラ(愛知県/高岳駅)
明治の洋館が立ち並ぶ白壁エリアにグランメゾンを構える「ラ・グランターブル ドゥ キタムラ」。料理長の北村竜二氏は、フランスの「シャルル・パリエ」「ジャマン」「タイユヴァン」など名だたる店で修業。スイスの「ジラルデ」ではスーシェフを務めた実力派として食通から信頼を置かれる重鎮です。
重厚な門構えの屋敷に足を踏み入れると、そこはフランス文化が香る優美で華麗な空間。コンセプトである“レストランは劇場”をイメージしたメインダイニングは、7メートルもの吹き抜けになっています。
“リピーターには二度と同じ料理を出さない”をモットーにゲストに寄り添うメニューを考案。その日一番の素材からインスピレーションを得た料理を、フランスで味わうかのような雰囲気に包まれて満喫できます。ラストにはチーズやデザートの煌めくワゴンが運ばれ、この店でしか味わえない優雅な時間が流れます。
3.チーズやワインのマリアージュを楽しむ邸宅フレンチ
Restaurant Kamikura(愛知県/八事駅)
八事駅より徒歩約5分、約900坪の敷地に立つ和館と洋館が融合した昭和初期の邸宅フレンチ「Restaurant Kamikura」。2022年3月に「ブラッセリー ブルゴーニュ」を移転し生まれ変わりました。
フランス・リヨンで修業した父親のあとを追い20代で訪れたリヨンの食文化に感激して料理人の道を心ざしたオーナーシェフ神倉仁司氏。フランスの「エコール・リッツ・エスコフィエ」で学び、ソムリエ資格も取得。魅力的なワインとチーズ、パンのマリアージュと旬の食材でゲストをもてなします。
日本の食材や調味料も盛り込み、野菜ソムリエが選んだ旬の野菜をふんだんに使ったサラダや炭火焼きなど多彩なメニュー。チーズプロフェッショナルが厳選したチーズで食事を締めれば、フランスの食文化を存分に満喫できる一軒です。
4.徳川家の歴史を感じながら味わう和フレンチ
ガーデンレストラン徳川園(愛知県/大曽根駅)
名古屋の歴史を伝える「徳川園」内にある「ガーデンレストラン徳川園」。尾張徳川家二代藩主光友の隠居所であったという広大な庭園を眺めながら、フレンチの技法と和の伝統を融合させたオリジナリティあふれるコース料理が楽しめます。
フェアトレードや持続可能性を追求したサステナブルなコンセプトをベースに東海地方の食材やスパイスを組み入れた地産地消のフレンチ。きめ細かい日本式おもてなしでゲストに寄り添います。
アルコールが苦手な人には手摘みの茶葉から抽出したプレミアムなボトリング・ティで特別なマリアージュを用意。ソムリエが厳選したフランス産メインのワイン、日本酒、焼酎など多彩なラインナップのお酒とともに優雅な美食時間を過ごしませんか。
5.蔵を改装した趣ある空間でスペシャリテのテリーヌを
四間道レストラン MATSUURA(愛知県/国際センター駅)
国際センター駅より徒歩約5分、名古屋市の「町並み保存地区」に指定されている四間道エリアに佇むフランス料理店「四間道レストラン MATSUURA」。中庭のアプローチを抜けて店内に足を踏み入れると、約370年前の蔵を改装した和の空間に西洋のアンティーク家具が配された非日常の世界が広がります。
オーナーシェフの松浦仁志氏は、愛知万博のフランス館内レストランなどに勤務したあと渡仏。帰国後「ルマルタンペシュール」などのシェフを経て2013年に同店をオープン。三河湾から届く魚介や地元の野菜を繊細なフレンチに仕立てます。
スペシャリテは、18種の野菜を使用した月替わりのテリーヌ。宝石箱のような美しさを楽しみながら、厳選ワインとともに味わってください。
どのレストランも、昔ながらの重厚なインテリアはそのままに、時を感じさせる佇まいを保っています。飾られた美術品を眺めながらの優雅な食事は、何にも代え難い貴重な時間になることでしょう。記念日にはもちろん、たまには自分へのご褒美として非日常空間へ出かけてみてはいかがでしょうか。
※こちらの記事は2024年09月25日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。