「六雁」特集。四季ごとに食べたい、銀座のスーパー割烹

多方面で活躍めざましい気鋭の料理人が腕を振るう、銀座並木通りの日本料理店「六雁」。ゲストが全てを見渡せるほどのオープンキッチンを備え、劇場さながらの臨場感ある食事が楽しめる出色の一軒です。

総料理長の秋山能久氏曰く、コンセプトは“スーパー歌舞伎ならぬ、スーパー割烹”。時代に合わせて進化を遂げたスタイリッシュな“新・和食”が、銀座の夜に集う舌の肥えた大人たちを唸らせています。

銀座駅を出てすぐ。並木通りに建つ瀟洒なビルの6階から、上階3フロアに渡って構える「六雁」。店の入り口は通りに面した1階に設けられており、風情ある石畳のアプローチが迎え入れてくれます。

6階のメインダイニングでは、カウンター席とテーブル席に囲まれるように配したオープンキッチンが圧巻。奥行きのある厨房内全てが見渡せる、臨場感たっぷりの空間です。よりプライベート感を重視したい日の利用には、メインダイニングにある完全個室や、7階に設けられた半個室風のテーブル席がおすすめ。

また8階には専用キッチンを備えた特別室があり、専属のシェフとスタッフによるサービスが自慢の豪華仕様。接待や特別な日の食事に、またお子様連れのゲストも、こちらに限り利用が可能です。

総料理長を務めるのは、茨城県水戸市出身の秋山能久氏。幼少の頃より地元の恵まれた食材に親しみながら、自然と料理人を志したそうです。高校卒業後に上京し、学芸大学にある1つ星の名店「割烹すずき」に入店。同店での修業は10年に及び、料理からおもてなしの精神に至るまで、料理人としての技術や心構えを徹底して学んだといいます。その後、かつて表参道にあった精進料理店「月心居」(現在は閉店)を経て、2005年に「六雁」総料理長に就任しました。

また秋山氏は「世界料理学会」での講演や著書の出版などを通じて、料理界への貢献にも情熱を注いでおり、先に行われた「第一回世界料理学会東京in豊洲」では総合ディレクターを務めました。これ以外にも、野菜を通じ地方の活性化を推進する、築地市場主催のプロジェクトに従事するほか、「東急プラザ銀座」にあるカフェラウンジ「数寄屋橋茶房」では料理の監修を担当。国の内外を問わない八面六臂の活躍ぶりが、広く知られています。

料理は、3種のおまかせコースで提供。 厳選した季節の食材の持ち味を存分に活かし、シンプルながらもスタイリッシュに仕立てた品で構成します。京料理の伝統に敬意を払いつつ、時代に合わせて進化させた“新・和食”が身上。こだわりの器で供するプレゼンテーションも見事です。

旬の野菜を彩り豊かなテリーヌ風に仕立てた人気メニュー『季節野菜の煮こごり』など、手の込んだ芸術作品のような一皿も多く、思わず歓声をあげるゲストも少なくありません。コースにもう少し追加して楽しみたいゲストには、アラカルト料理も用意されているので、訪れる誰もが心置きなく満喫できるのが嬉しいですね。

振る舞われる料理や店内の設え、そしてオープンキッチンで仕事に励む料理人たちの無駄のない動きに至るまで、全てに洗練と美意識が貫かれているような「六雁」。総料理長の卓越したセンスと采配が見事なハーモニーを奏でる舞台さながらの空間で、大切な人と銀座の夜を過ごしてみてはいかがでしょうか。

日本料理

六雁

東京メトロ銀座・丸ノ内・日比谷線 銀座駅 B5出口から徒歩1分

※こちらの記事は2023年04月17日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。

Mika Muroi

旅と食べ歩きと文章を書くことが好きで、プレミアム・グルメメディア「KIWAMINO」のライターに。フレグランスラボでの勤務経験から、香りやフレーバーにこだわりが。選りすぐりのレストランを、スマートな日本語に乗せてお届けします。
【MY CHOICE】
・さいきん行ったお店:DAZZLE
・好きなお店:嘉禅
・自分の会食で使うなら:麻布淺井
・得意ジャンル:イタリアン、ビストロ
・好きな食材:野菜全般、鴨、チーズ

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