食材のクオリティーの高さからも注目される福岡は、フレンチの名店の宝庫。中には、なかなかたどり着けないような知る人ぞ知る魅力的な店も、この美食の町には潜んでいます。今回は、がんばって探さなければおいしさに到達できない!そんな迷路に挑戦したくなるほどの絶品フレンチをご紹介します。
目 次
1.味わい豊かな新感覚の創作フレンチ
restaurant mamagoto(福岡県/貝塚駅)

貝塚駅から徒歩約13分、のどかな住宅街の中にひっそりとある一軒家レストラン「restaurant mamagoto 」。温もりある雰囲気の中、フランスなどの国内外で修業を積んできたオーナーシェフ・辻塚幸祐氏によるカジュアルな創作フレンチを楽しむことができます。液体窒素や最新の調理器具を使ったムースなど、フレンチの枠に捉われない、味わいも食感も斬新な料理の数々でサプライズ。
さらに、シェフが趣向を凝らしたポエティックなネーミングが微笑ましい「オマールが桃、背負ってやってきた」「白いけど実は…」など、想像力をかき立てるメニューにはワクワクがとまりません。料理に華を添える器も厳選。色彩豊かな旬の味覚を、個性的な上野焼の器が鮮やかに演出します。
2.くつろぎの大人空間で、香り高いフレンチを
レザンドール(福岡県/天神南駅)
美食の街・西中洲の瀟洒なビルの奥に潜む、大人のためのグランメゾン「レザンドール」。元「ホテル日航福岡」のレストランの支配人であったオーナーソムリエの石井秀樹氏が“サービスマン目線の店”をめざし、生み出したくつろぎのスペースが広がります。テーブル間をゆったりとり、長時間座っても疲れないように低めにあつらえたアルフレックスのチェアで、香りを巧みに操る加治佐尚樹氏の料理の数々に舌鼓。
契約農家まで足を運び、選び抜いた野菜をはじめとする地産地消にこだわった料理は、九州の食の魅力を引き出します。十五代 酒井田 柿右衛門氏作“濁手 葡萄文 皿”を、ショープレートとして使用する1日2名限定の特別コースもおすすめ。オールドバカラをはじめ、選りすぐりの器やアンティークカトラリーなどと共に味わう“余白の美”を体験してみませんか?
3.器も華やかなフュージョン料理を、魅力のワインと共に
Nishimura Takahito La Cuisine Creativite(福岡県/西鉄平尾駅)
駅から徒歩約15分、緑あふれる住宅街にひっそりと店を構える非日常感たっぷりの隠れ家レストラン「Nishimura Takahito La Cuisine Creativite」。インターフォンを押して玄関から店内に入るというスタイルに、まず意表を突かれます。ひとたび足を踏み入れると広がる、一枚板で作られたテーブルに革張りの一人がけソファーで過ごす贅沢でゆったりした空間。ミシュラン「フュージョン部門」にて、日本人ではただ一人、星を獲得した元シェフ・ニシムラタカヒト氏の精神を引き継ぐ増永琉聖氏が、その日出合った食材をシェフならではの閃きで表現していきます。
定番メニューはあえて設けず、テーブルに届けられるのは、アンティークの器も華やかな「今日だけ」の料理。ジャンルの枠を超えた創作料理を、ワインラバーも唸るブルゴーニュを中心としたペアリングと共に満喫できます。
4.軽やかに仕立てたソースが織り成すモダンフレンチ
Restaurant Arena(福岡県/天神南駅)
天神南駅から徒歩約4分、西中州の大通りから一本入った一角に静かに佇む「Restaurant Arena」。シェフの有馬亮氏は、パリの二つ星「パッサージュ53」や「シュールムジュール」などで2年半の修業を経て、帰国後に同店をスタートさせ、話題となりました。供されるのは、食材の旬を捉えて強弱やリズムを大切に、ストーリーを紡ぎ出す有馬氏ならではの10皿コース。
軽やかに仕立てたソースが織り成す“モダン・ガストロノミー”が、品格漂う真っ白な“舞台”に映えます。つくり手を厳選したワインを1,000種類以上、グラスでも常時10種類ほどそろえた充実のラインナップ。10席だけのプライベート空間で、シェフのテーマに想像力を働かせながら本格フレンチを堪能してみてはいかがでしょうか。
5.ブルゴーニュに特化したワインと料理の饗宴
ル・フラマンローズ・アムリタ(福岡県/赤坂駅)
赤坂駅より徒歩約5分、ビル地下で看板もない、まさに隠れ家風の佇まいの「ル・フラマンローズ・アムリタ」では、フランス料理とワインが楽しめます。扉を開けると、バーカウンター、個室、テーブル席があり、時間帯によって空間の使い方や料理に変化をもたせ、夜遅くには、ワインバーとしても機能しています。
オーナーソムリエの牛島氏が、長きにわたって紹介してきたブルゴーニュ中心のワインが圧巻。定番からレアものまで組み合わせる「ペアリングの妙」が人気です。スペシャリテの1つ「ずわい蟹と蟹味噌の冷製フラン」は、コンソメジュレに彩り豊かな野菜を盛りつけたひと皿。料理一品を2種類の厳選されたワインで味わうことも、この店ならではの楽しみ方です。
福岡のフレンチの実力者たちによる、プライベート感を大切にした店を厳選してご紹介しました。くつろぎの中、個性的な料理を堪能できるレストランばかりです。自分だけの大切な秘密空間にしておきたい、そんな福岡の隠れ家店の常連になってみませんか?
※こちらの記事は2024年10月31日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。