【名産地別】ブランドガニの特徴と種類別で楽しめる全国のレストラン5選

冬に旬を迎える味覚の1つ、カニ。 みっちりと詰まった肉厚な身から広がる香りと甘みは、1年の中でも限られた期間しか食べられない至福の味わいです。同じカニといえども様々なブランドガニが存在するのはご存知でしょうか?今回は、4種類のブランドガニをピックアップ。それぞれの特徴や魅力に併せて実際にカニを楽しめるレストランを5軒ご紹介します。

主なブランドガニの種類・特徴とは

ブランドガニとは、数あるカニの種類の中でも水揚げされる地域や漁港によって、大きさや身の締まりなど、独自の厳しい規定をクリアしたものを指します。今回は「加能ガニ」「越前ガニ」「間人ガニ」「松葉ガニ」についてご紹介します。

1.加能ガニとは(産地:石川県 主な漁港:金沢港、橋立漁港、輪島港)

「加能ガニ」の名前は、石川県の「加賀」と「能登」から1文字ずつ取って名付けられており、県内の漁協が一つに統合されたことをきっかけに誕生したブランドガニです。
石川県で水揚げされるズワイガニのうち、甲羅の幅が9センチ以上あるオスのズワイガニを指します。

「加能ガニ」の味わいについて

栄養豊富な日本海で育った「加能ガニ」の太い脚には、ツメの部分まで身がぎっしりと詰まっています。茹でるとホクホクとした身はしっとりと甘く、繊細な旨味を味わえます。甲羅に詰まった濃厚な味噌は独特の風味から珍重されています。

「加能ガニ」が食べられる石川のレストランをご紹介

山乃尾(石川県/金沢駅)

石川・金沢に佇む「山乃尾」は、1890年創業と130年以上の歴史がある老舗料亭旅館です。格式ある和の空間で、5代目店主による伝統を受け継ぐ日本料理の数々を堪能ください。

冬季限定で、「加能ガニ」を食べ尽くすフルコースが登場。毎朝金沢港のカニ問屋から仕入れる上質な「加能ガニ」とメスの「香箱ガニ」を、刺身・焼き・鍋・蒸し・揚げなど様々な調理法で味わえます。なかでも人気のカニ鍋は、そのスープの美味しさに感動すること請け合いです。

懐石・会席料理、郷土料理

山乃尾

JR線・新幹線金沢駅よりタクシーで約15分

20,000円〜29,999円

2.越前ガニ(産地:福井県 主な漁港:越前漁港、三国港、敦賀港)

「越前ガニ」は、福井県の漁港にて水揚げされるズワイガニのことを指します。越前におけるズワイガニ漁の歴史は国内で最も古いといわれ、明治時代には「越前ガニ」を皇室に献上したという記録が残っています。全国で唯一の皇室献上ガニです。

「越前ガニ」の味わいについて

豊富なエサと、日本海海底の冷たい海水で育つ「越前ガニ」。潮の寒暖と複雑な海流の中で、甘く引き締まった肉質と芳醇なコクのカニ味噌をぎっしりと身に詰め成長していきます。甲羅の中には、カニ味噌がたっぷりと入っており、ほぐした脚の身と混ぜて食べれば絶品です。

「越前ガニ」が食べられる福井のレストランをご紹介

地魚もてなし滝の川 越前町本店(福井県/越前町)

福井県越前町に位置する「地魚もてなし滝の川」は、地元・越前町で獲れる新鮮な海の幸を楽しめる海鮮料理店です。なかでも冬の季節は、越前町で水揚げされる「越前ガニ」を満喫できます。

数種類ある「越前ガニ」をいただけるコースのお値段は、カニの大きさやランクによって様々。どのコースでも料理人・荒矢純一氏によるおまかせの調理法でカニを堪能できること請け合いです。刺身、焼き、天ぷらなどで、カニの肉汁、香り、身の充実した繊維感、素材の甘みを直に感じるひとときを味わいましょう。

かに料理・日本料理

地魚もてなし滝の川 越前町本店

バス停:「白浜」より徒歩4分

3.間人ガニ(産地:京都府 主な漁港:間人漁港)

「間人ガニ」は、荒れ狂う日本海で漁が行われるため漁獲量が少なく、なかなか手に入らないことから“幻のカニ”とも呼ばれています。身詰まりや大きさ、重さ、キズや色つやなど、50もの厳しい基準をクリアしたカニのみに与えられるブランド名です。

「間人ガニ」の味わいについて

「間人ガニ」の特徴はその鮮度。他の港より漁場が一番近い所にあるため、獲ったカニは生きたまま素早く運ばれてきます。漁師自ら船上で一匹一匹厳しい規定にあっているかをチェックし選別される「間人ガニ」は、まさに厳選されたカニと言えるでしょう。

「間人ガニ」が食べられる京都のレストランをご紹介

祇園 末友(京都府/祇園四条駅)

名店がひしめく京都・祇園。「祇園 末友」は、日本料理の伝統と現代の感性を融合させた懐石コースが楽しめる日本料理店の名店です。店主・末友久史氏が“現代の日本で失われつつある良き文化を伝えたい”という思いで織りなす、和の心を感じる京料理をどうぞ。

冬の時期は、“幻のカニ”とも言われる希少な「間人ガニ」が登場。鮮度抜群の「間人ガニ」をシンプルかつ最も美味しい食べ方と末友氏が提唱する“焼き”で提供します。熱々の状態でいただくこの時期だけのご馳走を思う存分満喫してみては。

日本料理

祇園 末友

京阪本線 祇園四条駅 徒歩5分

4.松葉ガニ(産地:兵庫県 主な漁港:浜坂漁港、諸寄漁港)

山陰地方で獲れるオスのズワイガニの総称である「松葉ガニ」。なかでも兵庫の浜坂・諸寄漁港は「松葉ガニ」の水揚げ量日本一を誇ります。安定して良質のカニを提供していることから“カニ元”と呼ばれています。

「松葉ガニ」の味わいについて

身がぎっしりと詰まった「松葉ガニ」は、上品な味わいが特徴。身入りが良く、いろんな調理方法に向いています。特にカニ刺、カニ鍋、焼きガニなど様々な調理法で楽しみましょう。

「松葉ガニ」が食べられる兵庫のレストランをご紹介

さんぽう西村屋 本店(兵庫県/城崎温泉駅)

「さんぽう西村屋 本店」は、兵庫・城崎温泉に位置する創業160年の老舗旅館「西村屋本館」のとなりにある炭火焼きダイニングです。料理長の地元・但馬の伝統食材や自然農法による地野菜を使った料理を、地酒と一緒に満喫してみては。

冬の時期には、「活松葉ガニ」をすき鍋でいただけるコースや、但馬牛炭火焼きと一緒に味わえるコースなどを楽しめます。地元漁港より直送されるタグ付き「活松葉ガニ」を、贅沢にも一匹使用したボリュームたっぷりの鍋コースで心も身体も温まりましょう。

日本料理・炭火焼き

さんぽう西村屋 本店

JR山陰線 城崎温泉駅 徒歩10分

12,000円〜14,999円

5.松葉ガニ(産地:鳥取県 主な漁港:鳥取港(賀露港)、網代漁港)

鳥取を代表する冬の味覚「松葉ガニ」。「とっとり松葉がに」のブランド名が赤字で入った白いタグがトレードマーク。ズワイガニのメスは鳥取県では水揚げ場所により呼び方が「親ガニ」「セコガニ」などと異なるのが特徴です。

「松葉ガニ」の味わいについて

上品な甘みとふっくらした身が特徴の「松葉ガニ」は、身もカニ味噌も楽しめるためバランスがとれたカニといえるでしょう。茹でガニ、カニ刺し、焼きガニなど様々な調理法で味わえます。

「松葉ガニ」が食べられる鳥取のレストランをご紹介

かにまつば(鳥取県/鳥取駅)

鳥取・鳥取駅より徒歩約10分のところに位置する「かにまつば」は、鳥取県産「松葉ガニ」の専門店です。漁が解禁する限られた期間で、ブランドタグ付「松葉ガニ」を満喫できます。県内の漁港より、その日獲れたばかりの生きたものを直送するため鮮度、そして質も折り紙つき。

コースはカニの重さなどによって予算が異なる数種類を用意。「松葉ガニ」の刺身や、天ぷら、かにすきなど様々な調理法でカニの魅力を味わい尽くせます。全室完全個室なので、プライベートな空間でカニを堪能する贅沢なひとときをどうぞ。

松葉蟹専門店

かにまつば

JR線 鳥取駅 徒歩7分

20,000円〜29,999円

今回は、ブランドガニの特徴や魅力についてご紹介。気になるカニを見つけたら、実際に訪れてみてはいかがでしょうか。毎年限られた時期しか提供されない冬の味覚の王様を、ぜひとも味わってみてください。

※こちらの記事は2024年12月13日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。

Mika.A

外食が何よりの楽しみな編集部メンバーです。
野菜へのこだわりは人一倍!好きが高じて
ベジタリアン・フルーツアドバイザーの資格を取得しました。

・好きなお店:CIRPAS/Sincére/Heritage by Kei Kobayashi
・好きなジャンル:フレンチ/鮨
・最近行ったフレンチ:ラルジャン/apothéose/渡辺料理店/フロリレージュ
・好きな美食宿:ホテルリッジ/sankara hotel&spa 屋久島

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