食通なら押さえておきたい、2023年にオープンした話題のフレンチレストラン 東京編

2023年も多数のフレンチレストランが誕生しました。フランス料理といえば、特別な日に訪れたいレストラン、というイメージがありますが、昨今はお一人様でもカジュアルに食事を楽しめるカウンターフレンチなども次々にオープン。今回は、ハレの日に使えるレストランからぶらりと一人で行きたいカジュアルフレンチまで、さまざまなシーンに利用できる新店を厳選しました。

1.麻布台ヒルズに大阪の人気フレンチが上陸

LIAISON AZABUDAI (東京都/神谷町駅)

神谷町直結、話題の麻布台ヒルズタワープラザ3階に、ミシュラン一つ星に輝く大阪・福島のフランス料理店「LIAISON」の姉妹店が、2023年11月に初上陸。シンプルに洗練された空間に、音や香りをダイレクトに感じるオープンキッチンが備えられ、テーブル席は中央広場の景色を見渡せるロケーションの良さも魅力です。

店名の通り、産地や生産者との繋がり(リエゾン)を大切にし、日本のテロワールを感じさせる旬の和食材を伝統的な技法で昇華させるフランス料理を提供。余すことなく“旨味”が引き出された華やかな料理を、トレンドスポットで楽しんでみてはいかがでしょうか。

フレンチ

LIAISON AZABUDAI

日比谷線 神谷町駅 徒歩3分

15,000円〜19,999円

2.沖縄の食材や調理法を取り入れた琉球フレンチ

西麻布 le lien (ル・リアン)(東京都/表参道駅)

表参道駅より徒歩約12分、閑静な住宅街にひっそりと佇む隠れ家「西麻布 le lien(ル・リアン)」。「ラ・ロシェル」にて「料理の鉄人」でも有名な坂井宏行シェフに13年間師事。 2023年3月、満を持して独立した安里渉シェフが、6席のカウンターに立ち、提携農家の葉山野菜など新鮮な素材を使用したひと皿をアラミニッツでゲストに届けます。

老舗フレンチの料理哲学を尊びつつ、出身地の沖縄の食材や調理法を取り入れた琉球フレンチを月替わりで提供。1万6,800円のお任せ料理のメニューには「沖縄郷土料理クーリージシ・ほっとするスープ」を肉の前に配し、季節のジビエを引き立てます。

フランス料理

西麻布 le lien(ル・リアン)

千代田線/銀座線 表参道駅 A5出口より徒歩約12分

15,000円〜19,999円

3.ライブ感たっぷりの迫力ある薪焼きフレンチ

Metis六本木 (東京都/六本木駅)

2023年2月、六本木にオープンし『ミシュランガイド東京2024』にて一つ星に輝いた「Metis(メティス)六本木」。和のデザインを盛り込んだシックな店内の中央には、薪台と竈が配され、キッチンはライブ感たっぷり。シェフの鈴木昌嗣氏は「ステラマリス」をはじめ、パリの星付き名店での修業を経て、帰国後にイタリアンや創作和食などのレストランを手掛けるグローバルダイニングへ入社。多様な料理開発に務め、薪焼きフレンチに辿りつきました。

カウンター8席のどこからでも間近に眺められる薪の炎は迫力満点。人種と文化が混じり合うエリアで“和魂洋才”のコンセプトのもと、フランスの伝統とフィロソフィーをベースに、日本の四季の食材を使った新しい食文化を表現しています。

フランス料理

Metis六本木

日比谷線 六本木駅 出口3より徒歩8分

20,000円〜29,999円

4.時代の粋を味わう“東京発信”のモダンフレンチ

SeRieUX(セリュー)(東京都/乃木坂駅)

六本木ミッドタウンの向かいに現れた、モスグリーンに彩られたガラス張りの外観。2023年4月にオープンしたフランス語で「本気」を意味するフレンチレストラン「serieux(セリュー)」は、賑やかなエリア内でも一際存在感を放っています。開放的で広々とした店内は、まるでカリフォルニアにあるレストラン。中央にはぐるりとカウンター、窓のまわりには、グループでも利用できるテーブル席が配され、さまざまなシーンで活用できそうです。

日本の文化や食材の個性を知り尽くしたシェフ、大塚哲郎氏が奏でるのは、時代の粋を味わえる“東京発信のモダンフレンチ”。遊び心を取り入れ、食材との調和を図りつつプレゼンテーションでも魅せる料理の数々は、オープン間もなくして多くの食通を魅了しています。

フランス料理

SeRieUX(セリュー)

千代田線 乃木坂駅 徒歩3分

12,000円〜14,999円

5.惜しまれながら閉館した名店の味が蘇る

レストラン西洋銀座 (東京都/銀座駅)

1987年、日本初のスモールラグジュアリーホテルとして誕生した「ホテル西洋銀座」。惜しまれながら閉館した幻の味が2023年9月、10年振りに「レストラン西洋銀座」として復活しました。当時のスタッフが集結し、ホテルの人気メニューを再現。保管されていた「クリストフルの銀器」や「ショープレート」がテーブルを飾ります。西洋スタイルと日本のおもてなしの融合、そんな価値観を守りつつ新たなテイストを加え、ゆったりと贅沢な時間が過ごせる空間が蘇りました。

月替わりのコースには、顔が見える生産者から仕入れた旬の食材を使用。往年のファンならずとも、歴史を感じながら素材を活かしたフレンチを味わってみてはいかがでしょうか。

フレンチ

レストラン西洋銀座

銀座線 銀座駅 A1出口もしくはA2出口より徒歩2分

20,000円〜29,999円

2023年もグルメを魅了する個性が光るフレンチレストランが東京に開業。今回は、オープンしてまもなく話題になったフレンチの新店を5軒ご紹介しました。どの店もオリジナリティあふれる料理が自慢。確かな技術を学び、感性豊かな敏腕シェフの作り出す新感覚フレンチを味わってみてはいかがでしょうか。

※こちらの記事は2024年01月15日作成時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。

Miki D'Angelo Yamashita

コロンビア大学・パリ政治学院修士。新聞社を経てフリージャーナリスト。専門は別だが、趣味が高じて食担当記者に。延べ3000人料理人インタビュー、約30カ国で食関連を取材。料理本も多数編集。

【MY CHOICE】
・最近行ったお店:未在 / 晴山 / レヴォ /茶禅華
・好きなお店:ギ・サヴォワ / Restaurant KEI / 祇園さゝ木 / 宮坂
・自分の会食で使うなら:ル・ブルキニオン / ラルジャン / 乃木坂しん / 蕎麦おさめ
・注目しているお店:お料理ふじ居 / 日本料理 研野 / ELEZO ESPRIT
・得意ジャンル: スイーツ
・好きな食材:麺類

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