たこ焼きやお好み焼きといった“粉もん料理”のイメージが強い大阪ですが、実は鍋料理も定番です。夏のはも、冬のふぐはよく知られている季節の料理ですが、すっぽんや桜肉などは、健康志向の方や美容を意識した女性からの支持も多いヘルシー鍋。今回は、季節を問わず楽しめる変わり鍋を提供する大阪の老舗6軒を厳選しました。
目 次
1.東シナ海産の天然とらふぐを、老舗の伝統と技で
多古安(大阪府/朝潮橋駅)
都心から離れたエリアの路地にありながら、古民家風の外観がオーラを放つ創業昭和4年のふぐ料理の老舗「多古安」。常に天然物だけを吟味し“ほんまもんの味”を初代から継承してきた「てっちり鍋」が、長きにわたりファンを魅了してきました。
現在は、3代目の木村幸司氏が受け継いだ“伝統と技術”をベースに、東シナ海産の天然とらふぐ料理がメイン。1年半かけて仕込んだ特製ポン酢と合わせる厚めに引いたてっさ、秘伝のタレで漬け込んだ自慢の唐揚げなど、素材の良さを活かすため、極力手を加えずにシンプルな調理法にこだわります。
2.ふぐ、はも、すっぽん料理で愛されてきた老舗
法善寺 浅草(大阪府/なんば駅)
外観から法善寺横丁の雰囲気満載の「法善寺 浅草」。創業80年余りの歴史を持ち、ふぐ料理・はも料理・すっぽん料理で長年愛されてきた老舗です。
注目メニューは「すっぽん鍋」。コラーゲンたっぷりの出汁に大ぶりの肉片や卵、肝、脂身のほか、ゼラチンをまとったすっぽんの甲羅に、どんこ椎茸などの野菜をふんだんに入れた贅沢な鍋です。4代目店主・辻氏考案の「黄金の出汁」は、長年培われた技術で作り上げた滋養あるコラーゲンの濃厚さが魅力。たっぷり残った出汁にごはんを入れ、かき卵を煮立たせた雑炊は、締めのご馳走として欠かせません。
3.鯨のイメージを一新させる絶品鍋と料理に舌鼓
新どおぞの(大阪府/北新地駅)
北新地駅より徒歩約1分、調査捕鯨による良質な大型鯨を使用した鯨料理を堪能できる「新どおぞの」。貴重な大型ヒゲ鯨を使った大阪名物の鯨料理「鯨はりしゃぶ鍋」は、これまでの鯨のイメージを一新させる一品。刺し身で使えるほど新鮮な鯨肉の「鹿の子」「本皮」「赤身」の3種を秘伝のだし汁にくぐらせ、水菜と合わせてしゃきしゃきの食感を楽しめます。
鯨刺身・竜田揚げ・ステーキ・尾羽毛・ベーコンなどの鯨を使った料理の数々を、名物料理のおでんと味わえるのも新しい組み合わせ。出汁がたっぷり効いた三輪細うどんも、はずせない締めです。
4.ふぐの季節のみ個室で楽しむ、正統派専門店
活ふぐ料理 たてもと(大阪府/天下茶屋駅)
天下茶屋駅から徒歩約3分、天然にこだわる昭和26年(1951年)創業の「活ふぐ料理 たてもと」。創業以来70数年、早朝から市場に出向き、その日ベストなとらふぐを仲買人から仕入れます。すぐに捌いて水分を抜き、半日寝かせて熟成。包丁を入れる前に生簀で「活かし込み」を行い、鮮度を保つひと手間を惜しみません。
「てっちり鍋」に合わせるのは、一つ一つ手作業で搾ったダイダイを、秘伝の技で調合した特性のポン酢。とらふぐの味わいを最大限に引き立てます。店は、ふぐの季節以外は休業という正統派。全室個室なので、プライベート感覚でふぐを楽しむことができる貴重な一軒です。
5.臨場感あるカウンター席で堪能するすっぽん鍋
割烹 味菜(大阪府/北新地駅)
北新地駅より徒歩約2分、素材の旨味を活かし、創意工夫を重ねた逸品に出会える「割烹 味菜」。名店で研鑽を積んだ店主が大阪の食材をはじめ、北海道のキンキやケイジ、五島の赤雲丹や団扇海老、淀川の天然鰻などを日本各地から取り寄せ、職人の技を駆使したすっぽん料理を繰り出します。
「すっぽん鍋コース」は、お造り3種にすっぽんの生血、すっぽんスープなどを盛り込んだ全6品のすっぽん尽くし。寛ぎ感のある掘りごたつ式のテーブルのほか、カウンター席では店主の包丁さばきを目の当たりにできる臨場感たっぷりの演出も楽しめます。
6.熊本直送の桜肉を80種の多彩なメニューで
馬春楼 北新地総本店(大阪府/北新地駅)
北新地駅より徒歩約5分、大きな「馬刺し」の提灯が際立つ日本家屋が、全80品の多彩な味わい方を楽しめる関西随一の馬肉料理専門店「馬春楼 北新地総本店」です。低カロリー・高タンパク質・低脂肪・高ミネラルと、滋養強壮に効果的な馬肉は、美容にも優れた食材。
熊本から毎日直送される新鮮な桜肉を使った、鮮度が命の鮮馬刺しはもちろん「桜しゃぶしゃぶ」「桜すき焼き」「桜鍋」「桜ヘレステーキ」「桜寿司」など、バラエティに富んだ馬肉メニューが登場。人気の「桜ハリハリ鍋」は、馬の骨とあご出汁でとった「馬春楼」秘伝の出汁が絶品です。
鍋といえば“冬の料理”と思っていませんか?今や鍋は、年中通して人気の国民食になりつつあります。ハリハリ鍋、桜鍋、てっちり鍋など、鍋料理の老舗が多い大阪。四季折々で登場する変わり鍋に挑戦してみてはいかがでしょうか。
※こちらの記事は2024年10月28日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。