インタビュー|

次世代を担う、モダンフレンチの若手シェフが手掛けるお店

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独自の解釈で料理を提案し続ける若手シェフたち。
今回はモダンフレンチの次世代を担う、注目シェフ2名をクローズアップし、お店や料理に対してのこだわりを伺いました。

Takumi(東京都/六本木駅):大槻卓伺氏

一皿に込めた想いとともに料理を楽しむ

「Takumi」のオーナーシェフ大槻卓伺氏は、神戸大学で経営学を学んだ後、渡仏。数々の星付きレストランで修行し、帰国後に開業した異色の経歴を持ちます。個性溢れる美食の数々と、ここだけのプレゼンテーションに、料理と真摯に向き合いたくなるレストランです。

-お店のコンセプトを教えてください。

“組み合わせの妙を正確に理解し、楽しめるレストラン”がコンセプトです。
オリジナリティのある料理が作れるようになった段階で開業したのですが、それゆえお客様にとって初めて見る料理が多くなると想定できました。そこで、説明の補助的なものを導入したい、そして料理に込めた想いや発想の経緯をせっかくであればお伝えしたいと考えました。

また僕たちはお客様の期待を常に超えたいと思いながら料理を作っていますが、想定の範囲を超えてしまうと違和感になってしまう。その違和感をなくすためにも行っているのが、説明カードや食材のサンプルの小瓶を用いたプレゼンテーションです。フランスで修行している際に様々な美術館に足を運んだのですが、解説キットが用意されるなど、作品ごとに時代背景や作者の意図を知れる仕組みがあります。それらを聞いてから作品を見ると、もっと楽しめる。「Takumi」もそんな場所にしたいと考えています。

-スペシャリテを教えてください。

ディナーでお口直しを兼ねて提供している「オソイラティーのムース ルッコラのソルベ」。ルッコラを甘いソルベにしてオソイラティーというヤギのチーズと合わせ、甘しょっぱく仕上げました。お口直しは塩味の料理から甘いデザートとへの橋渡しなので、野菜のフレッシュ感も合わさり良いクッションになります。シンプルかつ過不足のない、僕の目指す世界観に沿った料理です。

もう一つはディナーではお茶菓子、ランチではお口直しで提供している「バラのブランマンジェ」。僕が初めて作ったオリジナル料理と言えるもので、初心に戻れる料理です。バラは本来、香料や着色料が不可欠な食材です。しかしそれらを使わず、花びらだけからバラの色と香りを出すことにこだわっています。フルーツのピューレを足して甘酸っぱく仕上げることで、本来食べないものを美味しく、そしてバラならではの優雅でリッチな印象を楽しんでいただければと思います。
2品とも、コースの中で果たす役割を最大限に発揮してくれる一皿です。

フランス料理

Takumi

東京メトロ日比谷線 六本木駅 2番出口 徒歩7分

15,000円〜19,999円

abysse(東京都/代官山駅):目黒浩太郎氏

魚介フレンチのスペシャリストが紡ぐ世界観

魚介を中心としたフレンチが楽しめる「abysse(アビス)」。 オーナーシェフ目黒浩太郎氏は26歳で渡仏、フランス・マルセイユの三つ星店「Le Petit Nice」で魚介に特化した素材の扱いやフランス料理の技術を習得。帰国後は品川の三つ星店「カンテサンス」にて、火入れ技術を中心にさらに研鑽を積んだ実力者です。魚介の旨味を最大限に活かした、オリジナリティ溢れる一皿は必見です。

-お店のコンセプトを教えてください。

「abysse(アビス)」という店名はフランス語で“深海、深淵”という意味があります。それが示す通り、当店は魚介類を中心としたコース料理を提供しています。
きっかけは、フランスのマルセイユにある「Le petit Nice」という魚介料理がメインの三つ星レストランで働いたことです。料理は美味しかったのですが、魚介の質は日本の方が断然に良いと感じていました。日本の魚介類を使ってフランスで学んだ料理を作ることができれば、もっと素晴らしいものができるんじゃないかと思い、このようなコンセプトにしました。
日本には世界に誇れる海の幸があります。そんな素晴らしい素材を季節とともに、日本だけでなく世界に発信し続けているレストランです。

そして2019年、代官山へ移転した際に“from the sea and the forest”という新しいテーマを掲げました。これは豊かな海は豊かな森から作られるという、日本古来より伝わる理念を改めて大事にしていきたいという考えです。魚介類に森や大地の恵みを寄り添わせ、新しい味の発見や、これからの食の環境を守り未来に繋げていきたいという想いが込められています。

-スペシャリテを教えてください。

当店は、スペシャリテというものをご用意しておりません。その理由は、魚介類を中心とした料理を提供しているからです。日本の魚介類は本当に多くの種類があり、その全てに旬の循環があるので、年間を通して全く同じものを提供することができません。ただ言い換えれば、当店の料理は全て旬の食材のみを使用しているので、全ての料理がスペシャリテということができると思いますし、そのつもりで作っております。

旬の魚介類の中には使える期間がとても短いものもあるので、1ヶ月半のサイクルでメニューの13品全てを変えています。ゲストの皆様には、いつ来ていただいても旬の素材を用いた、新鮮な料理をご提供致します。新しい食体験と「abysse(アビス)」の世界感を存分に感じていただければと思います。

フレンチ

アビス

東急東横線線 代官山駅

15,000円〜19,999円

個性溢れる若手シェフが手掛けるレストラン。お店のコンセプトとともにその美食を存分に味わいたいものです。

Minaho Ito

一休.comの宿泊営業から編集部へ。子供を預けて、つかの間の贅沢をレストランで過ごすのが楽しみ。見た目が美しい料理が好きで、イノベーティブ料理やフレンチ・イタリアンがお気に入り。
自分へのご褒美にスイーツ店巡りをすることも多く、行きたいお店リストは常に更新中。

【MY CHOICE】
・最近行ったお店:ラペ (La paix)
・好きなお店:NARISAWA/Crear Bacchus/オテル・ドゥ・ミクニ/ガストロノミー ジョエル・ロブション
・得意料理:イノベーティブ料理/フレンチ/イタリアン
・好きな食材:赤身肉/チーズ

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