老舗というと、どのようなイメージをお持ちでしょうか。受け継がれてきた伝統や先代から伝えられる秘伝の味など、様々な印象がありますが、店が世代を超えて愛され続け、今に至っても存在感を放っているのは素晴らしいことです。今回は、大阪にある創業100年以上の老舗日本料理店を3軒ご紹介いたします。
目 次
1.大正8年創業、絶品のすき焼き・しゃぶしゃぶを心ゆくまで味わう
はり重 道頓堀本店(大阪府/なんば駅)
1919年(大正8年)に大阪府・堺市に誕生した店をルーツに持つ、黒毛和牛料理の専門店「はり重 道頓堀本店」。100年以上の時を経て、現在は多くの人で賑わう道頓堀と御堂筋の交差点に本店を構えています。歴史の重みを感じさせる建物内には、広々としたお座敷や個室をご用意。街の喧騒から一線を画す純和風の設えが特徴です。長い間愛され続ける同店は、3世代にわたって来店するゲストも少なくないのだそう。大阪のみならず、日本や世界各地の食通が連日足を運んでいます。
店の自慢でもあるすき焼き・しゃぶしゃぶには、上質な国産黒毛和牛の雌牛のみを使用。鮮やかで繊細なサシが入ったお肉は芸術作品のような美しさで、とろける食感と独特の甘みが魅力です。特にすき焼きは、割り下にもこだわりが。牛すじを長時間煮出して作る特製の割り下は、濃厚な味で玉子との相性も抜群なのだそう。熟練の仲居さんによって丁寧に仕上げられる絶品メニューを、心ゆくまで堪能しましょう。
2.各界のVIPや要人をもてなしてきた、約170年の歴史を持つ老舗天ぷら料亭
一宝 本店(大阪府/肥後橋駅)
大阪屈指の名店として名を馳せる「一宝 本店」は、1850年(嘉永3年)創業の老舗天ぷら料亭。約170年という長い歴史の中で、国内外の要人を数多くもてなしてきました。格式高い雰囲気が漂う店内では、昔ながらのお座敷天ぷらを楽しむことができます。店を訪れたら、まずは屋久杉の一枚板を使ったテーブルのある待合室でひと休み。客室の準備が整うまでのひとときをVIP気分で過ごせます。
食事は、まず掘りごたつのお座敷で先附け・季節の八寸・旬のお造りをいただいたあと、専用のお部屋に移動してからメインの天ぷらを。熟練の職人がゲストの食べるタイミングを見ながら、少しずつ揚げたてを提供してくれます。上質な紅花油で揚げた天ぷらはサクッとした食感が特徴で、次から次へと箸が止まらなくなるような軽い仕上がり。日本料理の代名詞・天ぷらの奥深さを味わえる、貴重な一軒です。
3.店主こだわりの料理と女将の接客が評判、大正2年創業の老舗割烹料理店
割烹 大正(大阪府/春木駅)
1913年(大正2年)創業の「割烹 大正」は、大阪・岸和田市の紀州街道沿いにある老舗割烹料理店。和菓子店・寿司店・割烹とその姿を変えながら、今もなお歴史を受け継いでいます。店主のこだわりが詰まった料理の味はもちろん、真心を感じる女将の接客も評判。1階にはスタイリッシュな石のカウンター席と個室、2階には大人数にも対応可能な大広間が備わっています。
店では、古き良き伝統を感じる和食に加えて、現代的なエッセンスを取り入れた洋食もご用意。「和洋折衷会席」コースには、お造りや天ぷらに加えてタンシチューが盛り込まれています。そのほか、ふぐのフルコースでは、てっさ・ふぐの唐揚げ・てっちり鍋などの料理が揃い、ふぐの上品な旨味をたっぷり味わえます。旬の食材をふんだんに使用した料理は、どれも華やかで特別な日にもぴったり。テイクアウトのちらし寿司もあるので、店の味を自宅でも楽しめます。
いかがでしたでしょうか。時代が変わっても多くのゲストに愛され続け、老舗が老舗である所以がどの店からも伝わってきますね。弛まぬ努力を続け、受け継がれてきた伝統の味を求めて、大阪へ足を運んでみてはいかがでしょう。
※こちらの記事は2024年05月20日更新時点での情報になります。最新の情報は一休ガイドページをご確認ください。