極みの店|

「うなぎ時任」特集。鰻を知り尽くした麻布十番の名店で、珠玉の鰻三昧に出会う

歴史ある老舗の鰻に感銘を受けた少年時代の思いを胸に、一途に職人への道を歩んだ店主が営む「うなぎ時任」。脈々と受け継がれてきた日本の鰻文化を大切にしながら、なんとも印象深い鰻尽くしを提供しています。人気店の多い麻布十番の地に昨年オープンし、鰻一筋に腕を磨いた職人の技が注目される一軒「うなぎ時任」をご紹介します。

麻布十番駅から徒歩6分ほど。賑わう麻布十番商店街から一本入った、落ち着いた通りにある「うなぎ時任」。モダンなビルの階段を2階まで進んだ先に、白い暖簾がきりっと清々しい店構えが現れます。

折り目正しく洗練された店内には、カウンターに並ぶゆったりとした8席の空間と、4名から6名対応の個室が。目の前で鰻が捌かれ、串打ちから炭火で焼き上げられるまでの全ての工程を目にすることができるカウンター席は、この上ない特等席です。こちらは貸切も可能なので、会食や接待などの利用にも重宝しそうですね。

店主である時任恵司(さとし)氏は、埼玉県秩父市の出身。中学1年生の頃に家族で食事をした「芝 麻布 飯倉 野田岩」で鰻の美味しさに感銘を受け、将来は鰻職人になろうとその場で決意。中学卒業と同時に、創業200年以上を誇る老舗「芝 麻布 飯倉 野田岩」に入店し、15年間に渡り修業に励みました。

その傍ら、折に触れてヨーロッパへ赴き、現地の鰻の郷土料理や食文化を学びました。2014年には“新しい鰻店”をコンセプトとした「銀座ときとう」(現「俺のうなぎ」)を、「俺の株式会社」とのタッグでオープン。同店で2年間料理長を務めた後に渡欧し、フランスを中心に各地の様々な食文化について見聞を深める機会を持ちました。帰国後の2018年6月に、麻布十番にて「うなぎ時任」をオープン。まさに鰻一筋の職人として邁進し、現在に至ります。

老舗鰻店で鍛え上げた技で、鰻料理の新たな可能性を追求している「うなぎ時任」。伝統はしっかり守りつつも、“鰻といえばうな重、鰻といえば夏”というステレオタイプを超えた、今までにない鰻料理に出会えるのが何より魅力です。

扱う鰻にももちろんこだわりを持ち、主に愛知県三河産の養殖鰻を厳選。5月から12月にかけては天然鰻もお目見えし、養殖鰻との違いを食べ比べてみるのもまた一興です。

こちらでは『うな重』を組み込んだおまかせのコースをメインに展開。その中で供される鰻の多彩な一品料理は、日本の鰻を知り尽くし、ヨーロッパの鰻文化にも精通する店主ならではのものと言えるでしょう。

備長炭でパリッと香ばしく焼き上げる自慢の『白焼き』を始め、名物である『鰻の赤ワイン煮込み』などの洋風に仕立てた品もまた絶品。変幻自在に振る舞われる多彩な鰻料理には、定番の日本酒はもちろん、幅広いラインアップが揃うワインも相性抜群です。

鰻一筋の料理人人生を誇る店主が、ゲストの目の前で鰻を捌き、焼き上げる飛び切りのパフォーマンスと共に楽しませてくれる「うなぎ時任」。老舗仕込みの腕で仕立てる『うな重』や『白焼き』の美味しさは言わずもがな、ここだからこその斬新な鰻料理の鮮烈さに、必ずや再訪したくなること請け合いです。土用の丑の日でなくとも堪能したい魅力たっぷりの鰻が、炭火の芳しい香りと共に待っていますよ。

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うなぎ

うなぎ時任

都営地下鉄大江戸線 麻布十番駅 徒歩6分

20,000円〜

アクセス
住所 東京都港区麻布十番2-5-11 AZABUMAISON201

Mika Muroi

旅と食べ歩きと文章を書くことが好きで、プレミアム・グルメメディア「KIWAMINO」のライターに。フレグランスラボでの勤務経験から、香りやフレーバーにこだわりが。選りすぐりのレストランを、スマートな日本語に乗せてお届けします。

MY CHOICE
・さいきん行ったお店:DAZZLE
・好きなお店:嘉禅
・自分の会食で使うなら:麻布淺井
・得意ジャンル:イタリアン、ビストロ
・好きな食材:野菜全般、鴨、チーズ

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