東京・赤坂見附エリアに佇む「NonTitle/NARITAYUTAKA赤坂」。 大人の街・赤坂で、人気シェフ成田寛氏と名バーテンダー大竹直哉氏が提案するマリアージュを楽しめるとあって、昨年のオープン以来、一休.comユーザーからも絶大な人気を集めています。人気の理由を探るべく、「KIWAMINO」では成田氏×大竹氏の独占インタビュー対談を敢行! 「NonTitle/NARITAYUTAKA赤坂」 の魅力に迫ります。
※この記事は2020年2月に取材した情報をもとに制作しました。
カクテルとお料理のマリアージュを楽しむ空間
―まずはお2人の出会いについてお聞かせください。
(成田様)
僕がスカウトしました。別のバーテンダーさんがオープン直前でちょっと体を壊してしまって。ちょうど大竹さんが仕事を辞めたというので、声をかけたのがキッカケですね。
(大竹様)
ちょうど求職中でした(笑)。成田さんの名前は知ってはいましたし、バーテンダーの中で共通の知り合いもいました。間接的には繋がってはいたんですよね。
その頃には、お店のコンセプトなどは成田さんの中でしっかり固まっていたから、僕も前のめりになって話を聞きました。
(成田様)
元々、中目黒のNARITAYUTAKAでワインペアリングをずっとやっていました。そのうちワインだけでは物足りなさを感じ、ペアリングの質を上げるために日本酒や焼酎も提供するようになったのですが、いつの間にか軽いカクテルも出すようになりました。そうしていくうちに、より上質なカクテルも追加しながら幅広いペアリングを作り上げたいと思うようになりました。
それで、カクテルのペアリングにしっかり取り込みたいと思い、2年くらいの構想期間を経て去年ここをオープンすることとなりました。今では、ワインや日本酒、カクテルを使い分けながらペアリングを提供し、ここでしか体験できないマリアージュをお楽しみいただいております。
大竹さんが言うように、お店のコンセプトについては深い部分まで考えていたと思います。
―お料理のところは今までのベースをもとに作られていると思うんですが、カクテルとのペアリングは二人で力を合わせなくてはいけないので、大変そうですね。
(成田様)
メニュー構成を決定するまで、通常の2倍は時間が掛かっているのではないでしょうか。流れとしては、僕が料理のたたき台を作って、大竹さんに見てもらう。そこから試食をして、食事の流れや合わせたいお酒の種類を決めて、そこから具体的なお酒の銘柄を選びます。その際、お酒の温度を考え、冷やしたものから常温、暖かいものなど何通りもの組み合わせを繰り返し、その料理に合わせる最高の組み合わせを作り上げているのです。料理も微調整していくため、正直、気が遠くなる作業だと思います。
(大竹様)
バーテンダー側としては、ドリンクが料理と合わさったときにちゃんと完成することを念頭に仕事をしています。普通だと、バーで飲むお酒ってそれ単体で完結していると思うんですが、ここでは料理と合わせたときに初めてドリンク(カクテル)と料理の両方が生きて「完結」みたいな印象を持ってもらえるよう工夫しています。
(成田様)
二人三脚で作り上げる意識でやっていますね。 食材と相性の良いカクテルを合わせる時もありますし、作った料理全体に対しての雰囲気をくみ取って、大竹さんが仕事をしてくれるという場合もあります。僕たち2人とも、考え方が他の人とは違うので、理解されにくい部分はあるかもしれません(笑)。
(大竹様)
カクテルは発想が本当に無限大なんですよ。ワインだけだと完成された一本から選ばなくてはいけないから、もうちょっとスパイシーなワインがあったらと思っても用意するのが大変ですよね。カクテルなら、そういう時でも思い通りの味付けができますから。微調整や組み合わせが効くので、料理にも柔軟に合わせられます。お料理やシーンによって、ワインか日本酒、カクテルと、提供するドリンクを変える工夫もしています。
大人なエグゼクティブが、お忍びでお食事を楽しめる隠れ家
―お店のこだわりについてお聞かせください。
(成田様)
料理については、フレンチというジャンルに縛られずにやりたいという思いがありました。僕が今までやってきたベースをもとにいろんな料理を出せればなと考えています。また、ジャンルにこだわらないことで、幅広いドリンクペアリングを楽しんでいただけるのではないかとも期待しています。
カクテル自体、フレンチでもなければ和でも中華でもない、ジャンルにとらわれないものですから、あえて自分で料理のジャンルを決める必要もないのかなと考えています。
後、お客様には「このお店に行くんだ」という目的を持ってほしいですね。「お買い物ついでにあのレストランに寄っていこう」というのではなく「『NonTitle/NARITAYUTAKA赤坂』に行くから赤坂エリアで買い物しよう」ということです。
お忍びでの会食やデート利用もありますから、そういう使い方もできる大人なレストランを目指しています。完全個室もあり、プライベートが保たれるようになっています。
一皿一皿と、一杯一杯のマリアージュを味わってほしい
―ユーザーの方に向けて、ペアリングやお料理の楽しみ方について伝えたいことは?
(大竹様)
ペアリング自体、日本では十分に浸透していません。ですから、「NonTitle/NARITAYUTAKA赤坂」に来ていただければ、まずは経験の一つとし、当店のペアリングを楽しんでほしいんですよ。
これとこれが合うと思って僕らは出していますけど、お客様によっては「え?」って驚くこともあるかもしれないじゃないですか。感じ方は人それぞれなので、マッチするか? マッチしないか? ということを実感できるのが「NonTitle/NARITAYUTAKA赤坂」ならではの強みであり、楽しみ方だと考えています。
―うちのカクテルはこんなところが違うみたいなところはありますか。
(大竹様)
もう、全然違います。こればかりは来ていただかないことには分からないですよね。
(成田様)
ここは料理人の視点から補足をさせてください。「NonTitle/NARITAYUTAKA赤坂」ではカクテル1つに小さなサプライズが詰まっているんですよ。例えば、ビールとトマトジュースを合わせた「レッドアイ」。赤をイメージされる方が多いと思うのですが、「NonTitle/NARITAYUTAKA赤坂」ではそれが透明だったりします。大竹さんは、そういう小さなサプライズを沢山用意してくれているのです。
―嬉しい驚きはおもてなしにも通じますね。ホスピタリティの面で大切にしていることを聞かせてください。
(成田様)
なるべくわがままを聞いてあげられる空間にしたいなと思っています。料理自体のベースを大きく変えることはできませんが、「こういう食材や料理を食べたい」と予約時点で言ってくれれば、可能な限り対応したいですね。
例えば海老であれば、それを組み込めんだコースにしますし、嫌いなものも気兼ねせずに教えてほしいですね。「ここに来たら自分の好きなものを食べられる」そういうレストランを目指していますから。
(大竹様)
バーテンダーとしては、お客様の時間にあまり入らないようにすることですね。特にカウンターのお客様で、ゆっくり会話をしているのなら会話には入らないですし、こっちと喋りたそうにしていたら声掛けするようにしています。お客様の空気感を大切にしています。
―2年目で挑戦したいことを教えてください。
(成田様)
中目黒で経験したことや、バーテンダーと考案する今までに無いペアリングを楽しみにしていただけたらと思います。料理はノージャンルで7〜15品でご用意しています。2年目の目標の一つとして、「料理15皿×カクテル15杯」のコースについてもチャレンジしていきたいですね。
―その分、お2人の調整がさらに大変になりますね。15皿15杯の試行錯誤の中で、すごいマリアージュが生まれそうですね。大竹様はいかがでしょうか。
(大竹様)
カクテルと料理のペアリングでは、試作・試食しているときは何かしらお互いに発見があるんです。だから、仕事の一つひとつがすごく勉強になっているのも確かです。今まではカクテル単体で美味しいものを作ればよかったんですけど、美味しいのは当たり前として、それ以上じゃないと成田さんの料理にはなかなかフィットしないですから。
そうですね。15品15杯、こればかりは前例がないので、バーテンダーとしての知識や経験を全部詰め込んでいきたいですね。
(成田様)
少量多皿のお店では、ワインペアリングが一般的なのでどうしても料理とドリンクの数が合わないことが多いと思います。
「NonTitle/NARITAYUTAKA赤坂」ではきっちり、アミューズ1品につき1杯という形を追求して、至高のマリアージュをお届けしたいですね。
プロフィール
シェフ・成田寛氏(写真向かって左):
札幌光塩学園調理製菓専門学校を卒業。金沢で料理を学んだ後、北海道「Le Musee」を経て、フランス・パリ「Passage53」へ。その後、「Jean francois piege」にて腕を振るう。帰国後は中目黒のお店を経て、東京・赤坂に至高のマリアージュを楽しめるレストラン「NonTitle/NARITAYUTAKA赤坂」をオープン。多くのエグゼクティブから支持を集めている。
バーテンダー・大竹直哉氏(写真向かって右):
2001年頃からバーテンダーとしてのキャリアを歩む。「2014年 Beefeater MIXLDN グローバルバーテンダーカクテルコンペティション 優勝 日本代表として世界大会へ出場 」など受賞歴多数。2012年には、シンガポールにてアジアNo.1パティシエ、ジャニス・ウォンの招待により日本人バーテンダーとしては初めてフードペアリングのイベントを実施。 ミクソロジーカクテルを得意とする。現在は「NonTitle/NARITAYUTAKA赤坂」に参画する傍ら、 各メーカーのドリンクプロデュースも行う。
お店の衛生対策について
平素よりNonTitle/NARITAYUTAKA赤坂をご愛顧頂き、誠にありがとうございます。
当店では、新型コロナウィルス感染症拡大に伴い、お客様およびスタッフの健康と安全を考慮し、感染拡大の防止策を強化しております。安心して御来店くださいませ。
・従業員のマスク着用
・消毒液の設置/うがいをする環境が整っている/スタッフの体調管理
・お釣りの受け渡し時、キャッシュトレーの使用
・空調を常時使用しているので15分に1回分の空気循環が行われています
・時間をずらしての来店
・個室は扉を開けた状態
・カウンター席には仕切りの設置
アクセス
住所: 東京都港区赤坂4-2-3ディアシティ赤坂一ツ木館2階